チップ4、先月16日に本会議を開催していた・・まったく話題にもならず、大手マスコミも知らなかった模様

先月16日、チップ4が本会議を開催しました。「レナパパさん、半導体関連エントリーが結構あったのに、なんで今まで書かなかったんですか」と思われるかもしれませんが・・私も知りませんでした。これといった発表もなく、24日に聯合ニュースなどが『外交部当局者』がそう話した、と報じています。いわば、聯合ニュースなど大手も24日までは知らなかったわけです。中国とのサプライチェーン強化のための新設機構などはちゃんと記事が出ていたのに、どういうことか、このチップ4本会議関連記事は、私は見つけることができませんでした。

しかもその内容は、「頑張るぞ(おーっ)」な内容だけだった、とのことでして。去年の予備会議のときもそうでしたが、主催したのは台湾側です。そんな中、「半導体関連で、日米台に比べると、私たちだけ、不思議なほど静かすぎる」という分析が出てきました。朝鮮日報(朝鮮BIZ)の記事です。個人的にも同感です。なにせ、あれだけチップ4チップ4と言ってきたのに、いざ本会議が開かれた24日の記事は、私は見つけることができなかったものですから。以下、<<~>>で引用してみます。ソース記事は2月27日のものです。

 

<<・・TSMC、1年ぶりに日本に追加投資宣言/美・日、世界最先端ファウンドリ基地として浮上/チップ4で私たちは得るものはなく失うだけの立場に(※ここまで見出しですが、これが記事の全てだったりします)・・・・日米台韓半導体4者同盟の「チップ4」が、最近、初の高位幹部級会議を進行し、米国、台湾、日本の企業間協力構図が緊密になった。そんな中、我が国はきちんとした声が出せず、かやのそとになっているという懸念が出てくる。米国、台湾、日本が半導体競争力強化のために積極的にシナジー効果を模索しているのに対し、私たちは最大生産拠点である中国工場の稼働において、リスクを抱えている・・

・・27日、外国メディアと業界によると、最近、米国、日本、台湾の半導体企業間のパートナーシップが強化されている。台湾最大のファウンドリー(半導体委託生産)企業であるTSMCは、日本に2番目の半導体工場設立を公式化し、約9兆7000億ウォン規模を投資することにした。この工場では、5nm(ナノメートル)、10nmの製造工程を適用した半導体が生産される。TSMCは昨年4月に初の工場建設を始めたところ、1年も経たずに追加投資を決定したのだ。TSMCは日本だけでなく米国にも大規模投資を断行している・・

 

・・(※日米台の協力強化の動きは)台湾TSMCにも利益をもたらしている。チップ4を基に、TSMCは既存の主力生産基地だった台湾だけでなく、米国、日本などにFab(製造拠点)を多様化した。主要拠点顧客企業との戦略的コラボレーションが可能になったという話だ。また、素材、部品、装備部門では比較的弱い自国産業システムを補完するため、日本の素材、装備企業と密接なパートナーシップを結んだ・・・・日本は台湾TSMCの工場を自国に誘致し、最先端のチップ・サプライチェーンを手に入れた。 市場規模が急速に拡大している自動車用半導体生産ラインを日本に呼び込んだ。また、8社の大企業の出資で昨年下半期に設立された半導体会社ラビタすを育て、最先端の半導体プロセス競争に参入する意思を表明した。

 

証券業界関係者は、「(他のチップ4国家に比べて)不思議に思えるほど、韓国は静かだ。各国の連合構成からはずれているのではないだろうか」とし「他の、米国、日本、台湾と相互協力なしでは、新たなサプライチェーンを形成するには費用負担などが大きくなりすぎる」とし「しかも、最近のメモリー市場状況は、前例のない下落サイクルを経験しており、14年ぶりにサムスン電子とSKハイニックスが赤字になった」と話した・・・・米国が主導する半導体サプライチェーン再編成により、最も揺れるのは、私たちは。サムスン電子、SKハイニックスの主要生産基地が中国にに位置しているためだ。

SKハイニックスの場合、最大売上品目であるDRAM工場の約48%を中国で生産しており、サムスン電子も主要売上品目であるNANDフラッシュの生産量40%を生産している。これらの工場は、米国の措置により、工程のアップグレードや維持、保守がますます難しくなり、時間が経つにつれ、生産は難航するだろう。そのままサムスン電子、SKハイニックスに影響する(朝鮮日報)・・>>

 

引用部分にはありませんが、記事には「16日、韓国、米国、日本、台湾の国長級実務者たちがオンラインで会議を開いた」としています。聯合ニュースなどが報じている「チップ4本会議」のことだと思われます。ただ、半導体業界では政府がなにかやるべきだと思っているものの、いざ尹政権からはこれといった話が無かったそうです。記事は、本件に詳しい業界関係者の言葉として、「先月16日の会議では、主にサプライチェーンについて議論を進めた。懸念事項とされる案件については、言及は無かった」としています。

先の「話題にならなくなった」というのもありますし、尹政権からこれといった言及が無かったこと、ちょうど一つ前のエントリーでお伝えした半導体法についての対立、などなど。すでに「チップ3」になっているのが現状ではないのか・・そんな気がします。

 

 

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