韓国大手メディア「また出た・・『うちに不利な世論調査は客観的ではない』という話」

ユン大統領が、一部の世論調査結果について、「客観的ではない」という発言をしました。大統領室の関係者たちも、「そんなものは参考にしない」と。名指しはしていませんが、調査というのは、韓国ギャラップが行ったものです。この前、ユン大統領の支持率が27%だというデータを公開した、あの会社です。多くのメディアがこの件を記事にしていますが、特に中央日報は、いつもは政府支持のスタンスであるにもかかわらず、「また始まった」、「国民の力も共に民主党も(前身の党も含めて)なにかあれば世論調査が客観的ではないと言い出すけど、その主張が良い結果で終わったためしがない」などと記事を載せています。

さすがに支持率調査(同じ項目で定期的に調査しています)についてはこういう話が出ていませんが、他の調査を取り上げて、『~社の調査』そのものの無力化を試みている、といったところです。論文内容ではなく、教授をせめることで、その人が書いたものすべてを無力化させる・・そんなことがありましたが、根本は同じかもしれません。そう、世論調査だけの話でもないでしょう。ネットメディア「プレシアン」から一例を紹介しますと、糧穀(米など)管理法があります。この前もちょっと書いたことがありますが、共に民主党は、米の売れ残り(生産量予測のズレ)や、米の価格が予測より大幅に下がった場合などに、お米を政府が義務的に買い入れる法案を進めています。ユン大統領及び与党は、反対しています。ギャラップ社はこの件で世論調査を行ったことがありますが、そこで約60%が賛成している、という結果になりました。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・ユン大統領は18日、ヨンサン大統領室で国務会議で冒頭発言を通じて「標本世論調査は標本設定体系が科学的で代表性が客観化されなければならない。さらに質問内容と方式も科学的かつ公正でなければならない」「そうでないなら国民にうそをついたことになる」と話した・・・・世論調査に対する政府のこのような反応は、初めてではない。特にユン大統領が「質問内容と方式も科学的かつ公正でなければならない」と言ったが。これと関連して、最近政府が韓国ギャロップ世論調査のある「質問」を 問題にしたことがある。先に韓国ギャロップが調査した糧穀管理法改正案に対する世論調査と関連、政府は「質問設計自体に問題がある」と異例的に抗議した(プレシアン)・・>>

 

その世論調査の項目を見てみますと、「米価格の安定化や農家所得保証のため、賛成する」と、「米供給過剰や政府財政的な負担が増えるため、反対する」でした。世論調査結果がすべてではないでしょう。本ブログでもこういうデータを紹介するときに(事案にもよりますが)小規模な調査だとか、世論調査機関によるとか、そんな趣旨をかならず書くことにしています。ただ、この質問項目、そこまで問題になるようなものでしょうか。ギャラップ社の「支持率27%」発表があった14日、大統領室は関連した質問を受け、「客観的ではない世論調査結果は、参考にしない」と話したことがあります。

ちなみに、他の調査(R&サーチ社)の場合、33.2%でした。「支持する」は前週比マイナス5.6%p、「支持しない」プラス7.3%p。30%台ではあるものの、他社の調査でも支持率は大幅に下がっており、むしり下落幅はギャラップ社の調査より広かったりします。リアルメーターのほうも同じ流れの結果になっています。中央日報は、他の調査でも大幅に支持率が下がっているとしながら、与党も野党もなく、似たようなことが多かったと指摘しました。勝っているときは何も言わないのに、選挙前に世論調査で負けるようになると、かならず同じ主張をする、というのです。

 

<<・・総選挙を1年後に控え、与党支持率が1カ月以上下落傾向を続けているが、大統領室と国民の力が世論調査に問題があると主張しだした。与党・野党を問わず、支持率が下がるたびに提起されるこのような主張に、専門家たちは「データから目をそらす側は、いつも選挙で負けた」と話している・・・・共に民主党は去年昨年6月地方選挙を控え、世論調査結果で負けると、「世論調査統計が間違っている」は主張した。2021年4月の再選挙・補欠選挙にも、「世論調査に流されてはならない」と主張した。結果、両選挙とも世論調査の通りの結果になって、共に民主党は負けだ。2018年6月地方選挙を控えた時、自由韓国党(現・国民の力)代表だったホン・ジュンピョ大邱市長も同じ主張を展開し、「地方選挙が終われば、こうした世論調査機関は閉鎖させる」と主張し、論議になった。当時の結果も負けだった(中央日報)・・>>

 

本ブログでも何度か取り上げましたが、来年春の総選挙で勝利しないと、そのままレームダック、いやそれ以上の「座っているだけダック」状態になる、と言われているユン大統領。どこからどこまでを勝利ラインにするのかにもよりますが、「やはり過半数必要だ」とする声が主流のようです。でも、いまよりさらに議席数が広がる(野党が取る)とも思えないものの、与党過半数は難しいでしょう。その頃からは、そろそろ次期大統領選挙で誰を候補にするのか、そんな問題も出てきます。いまのところ、誰が与党候補になるのか・・まったく見えません。ハンドンフン法務部長官が人気があると聞きますが、まだ知名度はそう高くありません。さて、イジェンミョン大統領誕生か、それともまだ見ぬ保守派のダークホースが登場なるか。そんな人がいるなら、の話ですが。

 

 

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