日韓通貨スワップ、(多少の)詳細・・期間は3年、「100億ドル」と「ドル」にしたのは「2015年にもそうだったから」など

ただいま、帰ってきました。寝ようと思ったけど通貨スワップが気になって、更新します。申し訳ございませんが、これを明日(30日)の朝の更新だと思ってください。多分、明日の午前はちゃんと更新できないと思います。まず「京郷新聞」と「韓国日報」から、いくつか詳細が出てきたので部分引用して、それから私見を綴ってみたいと思います。結論から書きますと、枠は100億ドル。一時700億ドルまで膨れ上がっていたため、金額としては少ない方です。

期間は3年。詳しくいつから数えて3年なのかは分かりませんが、ちょうどユン政権が終わる頃になりますが、何か関係があるのでしょうか。そして、今回は「ドル」を貸すことになっていて、一部のメディアが凄いことだと報じていますが、韓国日報によると「100億ドルにしたのも、全額ドルにしたのも、2015年(協定が延長せず終了した時点)にそうだったから、復元するという意味でそうした」ものだそうです。ただ、韓国日報は「期間は延長すればいいし金額は増やせる」としています。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・不安定さを増すばかりの世界経済状況を勘案する際、安全装置を多く用意しておくのはいいことだ。昨年末、ドルの安定的な調達のための韓米通貨スワップの必要性を取り上げる専門家がかなり多くなった。日本は欧州連合(EU)・スイス・イギリス・カナダとともに、米中央銀行連邦準備制度(Fed)が無制限・無期限常設通貨スワップを締結している5カ国の一つだ。 韓米通貨スワップが無い状況で、市場を安心させられる代替の心理的安全装置ができるわけだ・・

・・(※100億ドル限度はあまりにも少ないのではないか、という内容で)。「8年前の満了時に契約金額が100億ドルだったため、象徴的措置として同じ規模で合意した」と政府は言う。今回、全額ドルベースの方式に合意したのも、終了当時の方式がそうだったからだ。規模が大きくなる可能性は開かれている。欧州財政危機だった2011年10月には700億ドル(ウォン・円とドル間交換400億ドル、ウォン・円間交換300億ドル)まで限度が増えたことがある。政府は韓日関係改善のシグナルだけでも外国為替・金融市場全般に肯定的な影響を及ぼすと期待している(韓国日報)・・>>

 

この部分だけ京郷新聞ですが、<<・・韓日両国は2001年に20億ドルの通貨スワップを初めて締結した後、2005年規模を130億ドルまで増やした。2008年の金融危機当時は合計300億ドルに通貨スワップ規模を拡大した。2011年には300億ドル相当の円と400億ドルなど合計700億ドルを調達できる通貨スワップを締結した・・>>、とのことです。初めては20億ドルだったわけですね。これは知りませんでした。と、それはともかくして、私見ですが・・率直に言って、「残念です」。協定というのは、延長せずに終了させるのはそう簡単ではありません。再開というのは簡単かもしれませんが、これでまたしばらくは続くでしょう。真っ先に考えるべきは、「日本にとってどういう得があるのか」です。

 

ですが、それが思いつきません。韓国には明らかな利点があります。日本という名は、国際金融においてその安心感はとてつもなく大きいですから。実際に通貨スワップ枠を使うのかどうか、そういうものとは別の話です。こういう「安全装置」が何より重要な部門ですから、金融というのは。でも、日本にとってはなにがあるのでしょうか。引用はしませんがYTNなど一部のメディアは「日本としては、円安対策になる」と言っていますが、はたしてそうでしょうか。個人的に、それはほぼ無い(ほとんど影響ない)と思います。

それに、韓国側のメディアが「なぜ2015年に日韓通貨スワップが延長されなかったのか」の理由としてよく取り上げるのが、あの『像』です。岸田総理としては、2015年12月の合意で解決したからいいじゃないかというスタンスかもしれません。しかし、あの像はまだあるし、ユン政権はそれに対して何も新しい動きを見せていません。協定再開において詳しくどんな話をしたのか、そこまでは分かりませんが・・こういうのがまだまだ現在進行中なのに、それを「解決したからね」としてそのまま蓋をするのは、どうかなと思います。要するに、「そもそも、なんで協定を終了したのかそれを忘れていないか」、と。次の更新は、30日の午後15時~16時あたりになります。

 

 

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