脱中国のグローバルマネー、どこへ行ったのか・・アジアでは 日本>>>インド>台湾>>韓国の順

中国から脱出したグローバルマネーは、どこへ行ったのか。欧米へ行った・・というか「帰った」のももちろんあるけど、多くが日本へ流入したという記事がありました。毎日経済のこの記事は、主に株式市場において、その資金の流入先として日本、インド、台湾、韓国をあげています。その中でも、日本が圧倒的で、次がインド、台湾、韓国の順です。この資金の中でも記事が特に注目しているのは、北米などの年金基金が動いていることです。ウォーレン・バフェット氏の話も記事に出てきますが、実は日経平均株価が大幅に上昇した時期、流入した資金の7割はヨーロッパの年金基金だった、とも。年金基金は、一般的に「長期投資」とされます。

記事は、ある金融投資業界関係者の話として、「ウクライナ事態が起こった後、地政学的リスクが浮上し、中国リスクにも備えが必要だという認識が大きくなった」とし「北米の主要年金が正式に中国投資の割合を減らした点が統計に実質的に反映されている」と伝えながら、「アジアに流入する外国人資金のうち、年金基金は長期投資資金、ヘッジファンドは短期投資資金として認識される。グローバルマネーの動きが短期的な現象ではない可能性が高い」としています。韓国の場合、ほとんどがサムスン電子に集中しており、6月には外国人投資の離脱が目立った、とも。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・バフェットを筆頭にグローバル投資家たちが4~6月期、日本証券市場に注いだ資金はなんと660億ドル。おかげで日経225指数は3万3000を上回り、1980年代末のバブル以来33年ぶりに最高値を記録した。同期間グローバル資金のアジア株式投資の流れを分析すると、「脱中国」とともに、日本・インドの浮上が明確に現れる。ブルームバーグ・ウィンド(WIND)・サムスン証券などによると、今年1~3月期までは、グローバル資金の主な行先は中国だった・・・・グローバルマネーの再編が始まったのは、4~6月期に入ってからだ。中国に対する経済依存度を下げなければならないというデリスキング議論が本格化した時点だ。 半導体、二次電池など未来の核心事業に対するグローバルサプライチェーンの再編作業もスピードを上げ始めた・・

・・この期間、日本の日経指数は21%上がった。同期間のナスダック上昇率を超える世界最高水準の成果だ。この時、日本に入った資金の70%は欧州系の年金基金という話も出ている。この流れが続くと、バブルの頂点だった1989年末に撮った最高点(3万8915)を越えることが不可能ではないという期待感もある・・・・同期間に136億ドルが入ったインドの指数の上昇率も9.7%となった。インド証券市場には昨年下半期115億ドルの外国人投資資金が投入されたが、今年初めは中国のリオプニングに対する期待感のため中国に資本が集まり、しばらく資金が抜け出したこともあるが、それ以外は着実に流入しつつある。今年4~6月期には136億ドルの資金が流入し、韓国、台湾よりも多くの資金が集まった。

 

台湾証券市場には、1~3月期79億ドル、4~6月期32億ドルの外国人投資資金が集まった。経済規模は韓国が大きいが、外国人投資資金は台湾にもっと多く集まったのだ。韓国証券市場の外国人資金は今年上半期で79億ドルだけだ。6月には外国人資金が流出し、4~6月期の流入額は24億ドルにとどまり、それさえサムスン電子の種目に集中している。金融投資業界関係者は「中国から抜け出した外国人資金が韓国証券市場に来るよう、証券市場再評価努力を全方位に広げなければならない時点だ」と話した(毎日経済)・・>>

そういえば、熊本TSMCの第2工場が来年4月に着工・・というニュースもありましたが、もし本当ならすごいスピードです。こういう話が出ると必ず「投資しない人には関係ない」という話も出てきますが、人も、お金も、完全なスタンドアローンはどこにもありません。要はそこから派生した影響がどう経済をめぐるのか、賃金上昇などにちゃんと繋がってくれるのか。そこが問題でしょう。個人的に、今の流れは日本にとって大変良いものだと思っていますし、応援しています。1人の日本人として。

 

 

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