韓国の医科大学教授「IAEAが信じられないなら、国内の報告書はどうですか。1994年から調べてきた海洋環境放射能データです」

同じ話が何度も出てきましたが・・それでもまだ放流の件で騒ぎが収まりません。私がシンシアリーという名を使うようになってからずっと用いてきた表現ですが、「『そうなのかどうか』ではなく、『そうでないといけない』から」が、今回の(今回も)もっとも大きな理由ではないでしょうか。NATO会議でも岸田総理とユン大統領が首脳会談をやって、ユン大統領も「問題があれば止める」「これからも韓国人専門家を参加させる」「データの共有」などを要請した、とのニュースがありました。でも、岸田総理の反応がどうであれ、効果はないでしょう。政権自ら「尊重するけど水産物輸入は現状維持」という不思議なスタンスをとっているわけですから。

科学者、専門家たちの「だから大丈夫ですってば」な主張も増えてきました。特に医療、原子力関連の専門家たちの主張が目立っています。もちろん、逆の主張をする専門家もいますが。そんな中、順天郷大学校富川病院(医科大学)教授のイ・ウンへ氏は、保守メディア「ペンアンドマイク」に寄稿した文で、「IAEA報告書を信頼しないという人たちもいるが、それ以前の問題だ。1994年から韓国周辺の海を調査した『海洋環境放射能』データがあるではないか。1994年から2021年までのデータがあるから、それを見ればいいだろう」と主張しました。事故があったのが2011年だから、もし何か影響があったなら、反映されているはずだというのです。影響が無かったなら、それをちゃんと処理して希釈して放流するわけだから、さらに問題がないだろう、という趣旨です。<<~>>が引用部分になります。

 

<<・・事故が発生する前、1994年から、海洋環境放射能を調べてきた。 すなわち、沿岸から300km海域まで海水に含まれる三重水素(H-3)、セシウム(Cs-137)、ストロンチウム(Sr-90)、プルトニウム(Pu-239,240)などの放射能を定期的に測定しており、2005年以後は魚介類や海藻類など海洋生物に含まれる放射能も定期的に監視している。海洋堆積物も対象だ。事故以降はさらに強化し、海水調査の頻度と範囲を増やし、放射能測定点を22箇所から40箇所に増やした。また、魚類調査範囲を排他的境界水域まで拡大した・・

・・『2021年海洋環境放射能調査報告書(※2022年8月)』で最も重要なのは、2011年以降も海水放射能濃度が増加しなかったことだ。事故直後にはALPSがなかったため、処理されず毎日300トンずつ数ヶ月間太平洋に放流された。すなわち、三重水素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムなど様々な放射能物質を含む水を何の処理もなく放流したにもかかわらず、2011年以降、現在まで、韓国周辺の海水放射能濃度は変化がなかった。これこそ、揺らがない事実だ。このように明白な客観的証拠がすでに存在しているため、国際機関を信頼するかどうかでなやむ問題でもないのだ・・

 

・・希釈して三重水素濃度を1,500ベクレル(1,500Bq/L)に下げて放流する予定であり、放流地点から2~3kmを越えると、三重水素が海水に「追加で」希釈され、濃度がリットル当たり1ベクレル(1Bq/L)レベルに減少する。これは韓国の河川の三重水素濃度と同様である・・・・韓国の放射線医薬品学界最高の専門家であるパクイルヨン忠北大学薬学部教授は、「放流濃度(1500Bq/L)で希釈した水1リットルを飲むとき、その中にある三重水素によって私が受ける危険度を計算 すると、実効線量は0.000027 mSv(ミリシーベルト)だ」と述べた。

これは「バナナ4分の1個」レベルの線量に過ぎない。バナナをおそれる人は誰もいないだろう。さらに、朴教授は、三重水素は人体に蓄積しないため、人に与える影響も微々たるものだと述べた。提示した数値によると、三重水素が含まれた処理水を毎日1リットルずつ1年間飲むと、実効線量が約0.01mSv(0.0099mSv)になる、これはどの程度の量だろうか?胸部X線撮影検査を一度受けると、実効線量が約0.1mSvなので、処理水を1リットルずつ毎日飲んでも胸部撮影実効線量の10%に過ぎない(ペンアンドマイク)・・>>

 

 

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