中国、EAS外相会議などAEAN関連会議での「処理水放流の公論化」に失敗・・会員国から何の問題提起も無し

12日、ASEAN会議で、中国が放流の件を「公論化」するという報道がありました。会員国の反応はパッとしないものの、共同声明に盛り込むことを目指している、と。他にもいくつかのメディアに同じ記事が載っていますが、本エントリーのソース記事はニューシースです。韓国の一部のメディア(ソース記事のことではありません)も、この動きに結構期待を隠しませんでした(笑)が・・結局、ASEAN各国は新調なスタンスを示し、さほど同調せず、外相会議の共同声明にも本件は入りませんでした。

それから、14日。今度は、ASEAN関連会議の中でも最大級とされるEAS(東アジア首脳会議)外相会議では、中国「すら」も、これといって何も言わなくなった、ニュースが流れました。「中国すら何も言わず」は、記事の題でもあります。毎日経済の記事によると、EAS会議で本件についての問題提起は出てこず、日本が自ら「ちゃんと科学的に行っています」と言い出すことになった、とのことです。中国の王毅外相が関連発言をしたものの、『該当地域のための善意ある指摘』とするだけで、人類がどうとか言っていた数日前までの発言とは、反応のレベルが天と地ほど差があった、とも。韓国の外交部長官(外相)も参加しましたが、同じく何も言いませんでした。両紙、<<~>>から引用してみます。

 

<<・・日本政府の海洋放流に反対している中国政府が、東南アジア国家連合(ASEAN)外交長官会議でこれを公論化しようとしたが、他の加盟国の大きな支持は受けられずにいることが分かった(※12日の記事です)。12日、日本の朝日新聞によると、中国側がインドネシアジャカルタで11日開幕したASEAN外交長官会議で本件を問題にするよう要求していることが分かった・・・・中国政府は、ASEAN加盟国が集まった席でも問題を提起するという方針で、ASEAN外交長官会議はもちろん日本、中国も参加するASEAN地域安保フォーラム(ARF)などの場で議題にするよう要求していることが分かった。ただし、ASEAN側でこの問題に対する関心は高くなく、可能性は現在では低いという(ニューシース)・・>>

 

<<・・東南アジア国家連合(ASEAN)国家は14日(現地時間)、インドネシアのジャカルタ・シャングリ・ラホテルで開かれた東アジア首脳会議(EAS)外交長官会議で、日本の海洋放流について全く言及していないことが分かった。ASEANは海流の流れに沿って放流の影響を受ける地域であるが、放流について言及せず、日本が先に説明する状況になった。「EAS」は、ASEAN関連外交長官会議の期間に開催される多者会議の中でも、ASEAN10カ国と韓国・中国・日本・オーストラリア・ニュージーランド・インド ・米国・ロシアまで総18カ国が参加する域内最高戦略会議体だ。今年はミャンマーを除く17カ国がすべて参加した。

 

先週から、中国がASEANでこの問題を提起するという報道が流れるなど、海洋放流に対する緊張が高い状態だった。しかし、いざ太平洋を共有しているASEAN9カ国もこれに全く言及がなかったことが分かった。前日から続いたASEAN関連の多者会議で、誰も本件について問題提起をしていないのだ。これに日本林芳正外務相は、発言の順番になると、先に、放流で域内国家と国民に影響を及ぼすことは決してないだろうと発言した、という。林外務相はまた、国際基準と手続きに従い、IAEAの手続きを徹底的に守ることを約束した、とも伝えられた。オーストラリアはIAEAの国際的権威を尊重しつつ、日本を支持する発言をしたこともわかった(毎日経済)・・>>

また、引用部分にはありませんが、関連記事は「中国が本件を共同声明に盛り込むことを目指している」としていましたが、14日夜の朝日新聞によると、共同声明に本件が入ることはありませんでした。

 

 

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