日米韓首脳会談、処理水関連で「事実と異なるニュースへの共同対策」を議論か・・韓国メディアは「共同対応してはならない」

7月30日に本ブログでも取り上げたばかりですが、18日米国で開かれる日米韓首脳会談で、処理水海洋放流のことが議論されるというニュースが複数のメディアから出ています。産経新聞によると、その場で、事実と異なるニュース対策、たとえば日米韓の共同対応などについても議論されるだろう、とのことでして。本当なのかどうか、具体的な話がどこまで進むかは分かりませんが、共同対応が議論されたというだけでも意味があると言えるでしょう。ただ、30日のエントリーでも書きましたが、ユン大統領としては、どうしても立場が『共同』にはなれない気がします。

ユン大統領の個人的な考えがどうであれ、IAEA報告書を尊重すると話しただけで「事実上、放流を認めた」と批判されるのが今の世論です。政府はいままでも「IAEA事務局長の発言と輸入関連措置には因果関係は無い」としていたし、ついこの前も「反対する世論は当然のもので、それを怪談としているわけではない」と、一歩下がりました。今回も、ニュース1などのメディアが、「首脳会談でそんな議論があると、ユン政権が放流に賛成しているという印象を与える」「共同対応をしたら、国内の反対世論が強く動くだろう」としながら、共同対応に反対する趣旨の記事を載せています。いくつか似たような記事を読んでみましたが、最も問題になる『事実と異なる』というフレーズについては、何一つ触れていません。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・海洋放流について、来る18日米国で開かれる日米韓首脳会談で議論される可能性があるとの外国メディアの報道が出て注目される。具体的には、放流に関する事実と異なるニュースの拡散を防ぐための方案が議論されるかもしれないという。日本の産経新聞は先月31日、「放流と関連して科学的根拠をもとにしていない中国の情報に対処するため、米国・韓国との連携を強化している」とし、関連対策が日米韓首脳会談の議題に含まれる可能性があると報道した・・

 

・・これと関連する小野日子日本外務省外務報道官は先月26日の会見で、「米国・韓国をはじめとする国際社会と協力しながら、必要な対策をとるだろう」と明らかにした。韓国政府の場合、先に専門家視察団派遣などによる分析結果で、放流計画についてIAEAと事実上同じ結論を下した。 しかし、韓国政府はこのような判断が「放流に賛成するという意味ではない」という立場をとっている。これも放流に対する国内の反対世論が強い状況とも関連がある。

特に韓国政府は先月、日本との首脳会談、外相会談、そして国長級会議を通じて、その透明性を確保するための常時モニタリングと、韓国側専門家のその点検過程参加などの案を提案していた状況 である。したがって、韓国政府が今回の韓米日首脳会談で日本側が望む「共同対応」に乗り出す場合、「国内の反対世論を刺激するだけだ」という指摘も提起されている。

 

チェウンミ、アサン政策研究院研究委員は「韓米日首脳会談での共同対応をはじめ、放流関連事案を扱うこと自体は問題になるとは思わない」としながらも「代わりに、韓国政府は今回の首脳会談をうまく活用する方案、放流に対する国内懸念の声が相変らずであり、韓国政府が日本に要請した事案について確答を受けてくることが重要だ」と話した(ニュース1)・・>>

記事の趣旨は「反対世論がもっと強くなってもいいのか?共同対応はするな」というものにすぎず、もっとも重要な「事実とことなる情報」については何も書いてありません。というか、むしろ「周辺国」としながら中国の話ばかり出しています。中国が~中国は~と。変換ミスで気づきましたが、少なくともこの件においては「日米間」首脳会談になるかもしれません。 最後にちょっとした告知ですが、新刊の一部が、週刊SPAに掲載されました。リンクはヤフー版です。抜粋したものではありますが、よろしければ、ぜひお読みください。

 

 

おかげさまで、新刊「韓国人として生まれ、日本人として生きる」が発売中(2023年7月29日発売)です!2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」を受け入れ、その連続性を大事にしながらも、「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。「両国間の架け橋になりたい」などと全然思っていない理由は何か。『日本人』として初めて韓国を訪れたときの感想をメインにして、一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。新刊・準新刊紹介エントリーもぜひ御覧ください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

 ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年7月29日)からですが、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」より「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。帰化した人たちがよく口にする「両国間の架け橋になりたい」などの言葉について、私はなぜ「そんなつもりはありません」としか思っていないのか。一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。 ・新刊は、<韓国の借金経済(扶桑社新書)>です。本書は経済専門書ではありませんが、家計債務問題の現状を現すデータとともに、「なぜ、マンションを買えば貴族になれるのか」たる社会心理を、自分なりに考察した本です。帰化を進めている私の率直な気持ちを書いた<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。