韓国放射線療法の権威、各マスコミに寄稿・・「処理水は何の問題もありません」

一つ前のエントリーでも取り上げましたが、18日の日米韓(間?)首脳会談で、処理水の海洋放流が議題になると予想されています。ユン大統領は今のところ支持表明に応じないというスタンスですが、ニュース1など一部のマスコミは、「日米韓首脳会談で日米が同じ主張をするなら、本当にユン大統領1人で反対できるのか」と指摘しています。というか、反対できるかどうかではなく、『してから』がもっと問題ではないでしょうか。また、韓国の放射線療法の立ち上げをリードし、事実上の「韓国放射線療法の設計者」とも呼ばれる権威、リュ・ソンリョル放射線手術学会長が、各メディアに寄稿文を配布し、「三重水素はフィルタリングされない」という話について、何の問題もないと言い切りました。

一時、関連した領域の専門家たちが「問題ない」とする寄稿文を多数のマスコミに展開する時期もありましたが、最近はまたあまり目立たなくなっていました。地上波放送など討論番組に「『怪談』派は30回も出演、『科学』派は4回しか出演していない」という主張もありますが、そういう流れの一環かもしれません。記事に直接書いてあるわけではありませんが、リュ会長は自ら寄稿文を各メディアに配布しました。本エントリーはファイナンシャルニュースをソースにしていますが、複数のメディアに掲載されています。さすがに、該当部門の権威とされる人の寄稿文を、スルーするわけにはいかなかったのでしょうか。久しぶりに、複数のメディアに『科学』の主張が載りました。こちらも合わせて紹介します。以下、<<~>>が引用部分です。

 

<<・・来週開かれる韓米日首脳会議でも、日本側はこの件を積極的に公論化すると予想され、その結果が注目される。韓国政府は先月開かれた日韓首脳会談と外交長官(※外相)会談を通じて、モニタリング情報をリアルタイムで共有し、放流点検過程に私たちの専門家を参加するようにし、基準値超えなどの場合、直ちに放流を中断するという3つを要求した。以後、韓日両側は国長級会議と実務会議を通じて韓国側提案事項などについて議論したが、まだ具体的な結果を出していない状態だ。 これと関連する日本側は、韓国の専門家の点検参加に対して難色示しているという観測が提起されている・・・・(※日米韓首脳会談で)韓国政府は「今回の会議議題ではない」と説明してきたが、日本側が即座に提案し、米国側がこれに同調する姿を見せたら、韓国側としても応じないのは容易ではないだろう、というのが一般的な観測である(ニュース1)・・>>

 

ちょっと書き加えますと、「情報」「問題発生時には中断」の2つは、韓国側から話が出る前から、日本側はそうすると公言しています。そして記事では難色を示すとしていますが、日本側は「それはIAEAが決めることである(権限の問題)」としています。韓国側がIAEAと話して、説得できれば、そうなるでしょう。また、「即場で取り出す」などの表現も・・「そんなはずないでしょう」としか思えません。ちゃんと事前に話す内容を調整しておくはずです。もちろん、ただ予想にすぎないとも言えますが、ユン政権が「この件は議題ではない」と言っているのは、「そういう話そのものが無かった」を貫いて、「ことわった」という外交的負担を外にもらさないためでしょう。台湾関連など米国からの話(一つ前のエントリー)についても、ユン政権は「そんな話は無かった」としています。

 

最後に、リュソンリョル会長の寄稿文を簡単にまとめると、三重水素は水と分離するのが難しい(フィルタリングされない)のを理由に『怪談』を支持する人たちがいるが、以下の3つの理由で、問題ないとしています。「その1,2011年に何の処理もされていない水が大量に流れたが、それから何の問題も報告されていない。その2、三重水素だけ残るとしても、放出される放射線は弱い。そのエネルギーは平均6kvで、胸部レントゲンが100kvである。健康検診のためのレントゲン1回で、1000万人のうち3人がガンにかかるリスクがあるとされる。ジャンクフード1食でガンにかかるリスクは100万人のうち1人とされる。その3,三重水素はベータ線しか出さない。ベータ線は基本的に電子のようなもので、何かを貫いて進むことはできず。空気中でも6mmしか進めない。貫通できないというのはガンなどを誘発できないという意味でもあり、体を貫通できるガンマ線(X線)などとは異なる」。

 

 

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