韓国メディアの記事、5割は「隊員たちは幸せに過ごせた」「隊員たちは『ありがとう』『大好き』と言っている」「重要なのは釜山エキスポ」

ガーディアン紙が、ジャンボリーに参加したスウェーデンチーム指導員の話を記事にしました。記事によると、足がマヒして診療所を訪れたのに、もらえたのは咳止め薬と睡眠剤だけだった、とのことでして。どれくらいの症状だったかは分かりませんが、韓国語記事原文ままの表現にしました。ガーディアン原文には「numb」となっています。また、ベジタリアンの隊員たちのためにタンパク質代替食が支給されない、トイレの想像以上の衛生問題などが、詳しく載っています。韓国でも一部のメディアが紹介していて、本エントリーのソース記事はアジア経済です。

また、記事には「米国チームが撤収してから、改善しようとする努力が見られたが、そこまで大きな効果はなかった。ボランティアの人たちだけが頑張っていた」という内容がありますが、これが個人的に特にヒットでした。いままで噂レベルだった「米国チームの撤収の際、米国側から抗議があって、ユン政権のスタンスが急に変わった」という話と、完全に一致しているからです。この後、国務総理がトイレ掃除をする「パフォーマンス」を行ったりしました。以下、<<~>>で引用し、それから韓国メディアがどんな記事を載せているのかをまとめてみます。

 

<<・・スウェーデンのスカウトチームは、開営式が開かれた3日、セマングムキャンプに到着した。 当初日程より1日遅れたにもかかわらず、キャンプは全く準備されてなかったと、部隊長は記録した(※チームリーダーであるモア・マナストローム氏の日記内容です)。彼女は、「雨が降ったら浸水するという意味の『レッドゾーン』を割り当てられ、テントを設置するかどうかから悩んだ」、「テントも設置していないのに、開営式の場所まで移動するのに1時間かかった。開営式の場所まで行くのに幅2mの橋があるが、この橋で停滞が起きた。コントロールなどなかった」と付け加えた。結局、開放式が終わった後、夜明け、2時にテントの設置を終えた。 彼女は「非常に疲れ、激しいスタートだ」と当時を振り返った・・

 

・・続いて彼女は「テントの中が熱すぎて朝7時以降は入ることができなかった」、「隊員たちから熱中症が広がった。水はカルキのにおいが強く、ヌルすぎた」とした。食べ物の問題も取り上げた。スウェーデンのスカウトにはグルテンアレルギーのある隊員が数人いたが、彼らにはグルテンのないコーンフレークとバナナだけが繰り返し提供された。ベジタリアンにはタンパク質代用品は無しで、麺だけが出た。

ジャンベリー3日目の車であった5日には、英国スカウトが撤退するというニュースが伝わり、キャンプ全体が揺れ始めた。彼女は、ボランティアたちが接着剤のようにしがみついて参加者たちを説得しているが、現状が維持されたところでちゃんと進行できるはずがないと懸念していた。イギリススカウトチームの撤退後も、状況はさほど大きく改善されなかった。彼女は「隊員たちは病気になっていった。彼らが休むことができる日陰を作ることが最優先だった」と強く言った。

 

特に彼女は、トイレの衛生問題について指摘した。「青少年トイレを一度利用したことがあるが、信じられないほど暑かった」、「隊員たちから女子トイレのゴミ箱は衛生用品であふれており、男子トイレの壁にはク◯がついていると話していた」とした。米国のスカウトたちも去った6日からは、韓国政府が介入してトイレの状態が改善され、日陰テントができるなど可視的な変化が起こった。しかし、医療などいくつかの部分では依然として信じられないことが起きていた。「スカウトの一人が熱中症で疲れて診療所に行きました。足がマヒしたのに、彼らは出したのは咳止め薬と睡眠剤だけでした」と話した(アジア経済)・・>>

 

ジャンボリーが終わってから、韓国メディアの記事の約半分(私の感覚的に)は、「隊員たちは『暑さ』で苦労したけど、移動してからは幸せな顔で過ごした」「コンサートに大満足」「みんな『最高』『ありがとう』『大好き』と言っている」、などの内容です。小学校のとき、教科書か何かで見た北朝鮮の絵とちょっと似ている気がしなくもありません。確か、夜遅くまで働いて『ああ私は幸せ』と感動する、そんな絵でした。残りの3割は、エキスポ関連です。前にも本ブログで取り上げたことがありますが、本件、韓国政府にとって最大の関心事は2030年エキスポ誘致(釜山)です。ユン政権がものすごく力を注いでいる案件で、韓国のキリスト教は「釜山エキスポのための連合礼拝」を行ったりしています。

 

なんで3割もこんな話を載せているのかと言いますと、野党の議員がジャンボリーのことで「もうエキスポ誘致は流されてしまった」と発言したからです。与党側は国政監査(国会による調査)を要求しています。与党側には「この国の人としてあってはならない発言」との趣旨を話す人もいます。ちなみに、野党は今回の大会をユン政権の問題とし、国政監査を要求しています。妙な話ですね。幸せな顔で過ごせたなら、それでいいはずですが。残りの2割は、普通に問題点を指摘する記事です。

このガーディアンの記事、複数の韓国メディアが取り上げていますが・・一部、診療所でのことなど、重要な部分が書いてない記事があります。必要ないと思ったのか、それとも何か別の理由があるのかは分かりませんが。

 

 

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