フランスのル・フィガロ紙、中国の水産物関連措置を「日本内部に分裂を起こすためのもの」とし、日本・韓国・中国原発の三重水素排出データを紹介

1つ前のエントリーでも書きましたが、本当に『この記事しかない』と言うしかありません。特に、多いのが、「日本国民はなぜ何も言わないのか」という意見ですが、それについてYTNなど一部メディアは、「『仕方ない』と官に順応する人が多いので、何も言えないでいるだけ」と説明しています。韓国はそうではない、と。ただ、私が知っているかぎりだと、米国など他の国では、別に韓国、中国ほど騒ぎが大きくなっている国はありません(本当に問題なら、海流的に、米国のほうが先に反応するはずです)。

そんなふうに、とにかく『結論』に合わせることだけを考えるメディアが圧倒的に多い中、原子力専門メディア、そして前にも紹介した保守ネットメディア「ペンアンドマイク」など本当に少数のメディアだけが、「ただの怪談だ」というスタンスを維持しています。ペンアンドマイクの場合、「中国の水産物関連措置は、決して安全がどうとかのものではない。にもかかわらず、国内では中国に強く同意する意見ばかりだ」としながら、フランスのル・フィガロ紙の記事を引用しています。「中国は三重水素がどうとかと言っているが、関連データを見れば、本当にそうなのかどうかすぐにわかる」という趣旨のものです。

 

記事には画像がありますが、日本、韓国、中国の原発から1年間排出される三重水素についてのものです。Fukushimaが22T(テラ)Bq、韓国Wolsong71TBq・Kori49TBq、中国Hongyanhe90TBq・Qinshan143TBq・Ningde102TBq、などなど。ちなみに今月3日、韓国政府は「私たちのほうが、三重水素排出量が多い」と公式に認めました。当時もまた、数値を人為的にいじってないか(集計期間など)という指摘があり、あとで政府が「そんなことしていない」と声明を出したりしました。ル・フィガロの記事は購読が必要なので、以下、ペンアンドマイクの記事を<<~>>で引用します。

 

<<・・韓国では、「中国指導部が信頼できると見えたのは初めて」「中国が賢明な選択をした」「中国政府は中国国民を真に心配している」など、中国政府を大いに評価する反応が出ている。同時に「韓国も同じ措置を」などの要求が溢れている。しかし、中国がなぜ、何の意図を持って日本の水産物にこんな措置をしたのか、真剣に考察する国民はほとんどいない。中国の意図については、すでにフランスの有力日刊紙ル・フィガロ(Le Figaro)が、現地時間22日に予測していた。ル・フィガロはこの日「処理水放流を今週から開始すべきだ」というタイトルの記事の最後の部分で、中国が放流を国際政治的に利用するだろうと見た。

ル・フィガロは「北京が『利用する』情況(Situation«exploitée»par Pékin)」というタイトルの記事の結論部分で、「日本は科学的証拠を提示し、中国に措置を取り消すよう要求するだろう」としながらも、調査専門機関テネオのジェームズ・ブラディ アナリストの言葉を引用、「中国の懸念は本気かもしれないが、中国と日本の間の地政学的、経済的緊張のため、中国は強い口調を取る可能性が高い」、「中国は、この問題について日本内部を分裂させ、日本の対外貿易に対して圧力を加え、最近の(米国、韓国などとの)友好関係を妨げるため、この問題を「利用」するだろう、とした。つまり、中国政府が国際政治的な側面でこの問題を見ているということだ・・

 

・・ル・フィガロは24日(現地時間)記事によれば、1年間放流される処理水には22テラベクレル(TBq)の三重水素が含まれている。しかし、中国が毎年東部海岸の原発から出す三重水素の量は、それよりずっと多い。Hongyanhe原発だけでも毎年90TBqに達する三重水素を海に捨てる。Qinshan原発は、なんと143TBqの三重水素を毎年排出する。Ningde原発は102TBq、Yangjian原発は112TBqを排出する。このように、複数の原発から莫大な量の三重水素を排出する中国が、それよりはるかに少ない量を排出する予定の処理水に対して非難する資格があるのか、ということだ(ペンアンドマイク)・・>>

明日は、1日休みを頂きます。まだ、もうちょっと夏祭りを楽しみたくて、日帰りですが遠くまで行ってくることになりました。まだまだ暑いけど多分大丈夫です(ガクガク)。次の更新は、27日(日曜)の11時頃になります。9月こそは伊勢神宮に行ってこないと・・

 

 

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