韓国ユン大統領・与党・野党の支持率は、今どうなっているのか・・来年4月の総選挙は、日米の対韓外交においても大きな山場

本ブログの数多いエントリーの中でも需要が無いことに定評がある、支持率エントリーです(うわあぁぁ)。さて、ユン大統領と与党「国民の力」・・書きづらいのでこの党名なんとかならないか、といつも思いますが・・の場合、30%台で安定しています。調査機関によって異なるものの、大まかに35%とすれば問題なさそうです。これは、最近ユン政権と与党が見せている外交路線が、保守派の支持を得ているからです。政権初期には、ユン大統領に保守層の支持が集まらない傾向もありました。しかし、野党側との対立案件が増えたことで、保守支持がある程度は安定してきたからです。

こういうのをいわゆる「鉄板」「鉄壁」「コンクリート層」とも言います。「とりあえず支持」派のことです。文在寅大統領はこの層が不思議なほど多く、常に40%以上の支持率が確保できた、と言われています。ムン派とか、懐かしいですね。 もう一つの要因は、いつもの、特有の対立構造です。海洋放流など、どう見ても支持率が下がりそうな案件があっても、「それでは、野党が得をするではないか」という心理から、保守派の実際の政権・与党支持率は下がりません。文在寅政権の日本関連外交でも同じ流れがありました。もちろん、日米関係など、安保側面で日本との関係を重要視する人たちもいましたが、ほとんどの人はそうではありませんでした。

 

『対立する側と逆の意見を出すこと』が優先され風潮が強く、とりあえず文政権の対日外交に賛成するかどうかが、保守派なのかどうかを決める大きな要因になっていました。この流れが続いていて、今回の海洋放流なども、世論調査をしてみると、韓国では約7割の人たちが反対しているという結果になりますが、だからといって大統領・与党の支持率が『一定ライン』より下がったりはしません。そんなことをしたら、野党側が得をするからです。日本関連だけでもなく、この傾向は多くの案件で見られます。たとえば、国会でのなにかの重要案件とか、そんなときも同じです。分かりやすいのが、経済・景気関連ですね。支持率が安定するような状況ではありませんから。

 

このように、与党・ユン大統領の支持率は、決して高いとは言えないものの、ある程度安定しています。でも、謎なのは、野党の共に民主党の支持率です。こちらもまた、党名もうちょっと短くしてくれないかといつも思いますが・・そこはともかくして。政党支持率で与党は35%前後が出ますが、調査機関によって、共に民主党は27%だったり、50%だったりします。ある程度ズレるのは分かるけど、いくらなんでもズレ過ぎではないのか、と言われています。なぜここまで結果が異なるのか・・推論ではありますが、いわゆる『シャイポーター(shy voter、自分の支持者を隠す有権者たち)』が多いのではないか、とされています。人が直接聞く調査では支持率が共に民主党の支持率が低く出て、音声自動応答(ARS)による調査では、高く出る傾向がある、とのことでして。

 

国民の力のユンサンヒョン議員は、「私たち(与党)支持率が高く出る世論調査があっても、それが現実的な雰囲気とは異なる。ARS世論調査では、そうではない。たとえ世論調査でも人には明らかにせず、ARS応答では『共に民主党を支持する』と明らかにする、いわばシャイボーターが存在する」と話し、注意を促しています(プレシアンなど複数のメディアより)。確かシャイボーターとは、ドナルド・トランプ氏関連で一時有名になりました。いまの共に民主党支持者って、なにかシャイになるる理由があるのでしょうか(いろいろありますけど、野党だけの問題でもないような)。

来年4月の総選挙。与党といっても連立とか不可能な状態なので(連立する政党が無い)、できれば国民の力だけで過半数は取りたいところですが・・いまのところ、そう容易ではないかもしれません。でも、イジェミョン野党代表について野党内でも不満が多く、政権初期に比べると与党にかなり有利になったのも事実。はてさて、どうなるのでしょうか。日米の対韓外交方向性(保守政権ということに期待しすぎではないでしょうか)とも繋がる話ですし、やはり気になります。

 

 

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