韓国国務総理、習近平主席と面談・・韓国メディア「習近平主席、10年ぶりに訪韓か」

アジア競技大会のために中国を訪問しているハンドクス総理が、習近平主席と面談しました。そこで、習近平氏は「日中韓首脳会談」「訪韓」について言及し、飛行機でどれくらいかかるのか、などを聞いたそうです。韓国政府はこの訪韓というキーワードを大いに取り上げてブリーフィングを行い、多くもメディアは大喜びで記事を出しました。たとえば中央日報は「10年ぶりの訪韓か」という題の記事を出し、面談を「会談」としながら、「総理が言い出したのではなく、習近平主席が先に訪韓について言い出した」と報じたりしました。

本ブログでも何度も取り上げましたが、政府もメディアも、右側のメディアといえども、いまだ「安保は米国、経済は中国」という枠組みの中で抜け出せずにいるからです。しかし、聯合ニュースなどによると、中国側の関連発表には日中韓首脳会談や訪韓についての言及はありませんでした。中国側のいつものパターンで、これで、『言ったけど言ってない』ことになりました。あとは、ユン政権の一人相撲になるでしょう。ちなみに、習近平氏は2014年にも韓国を訪問しているので、飛行時間などについても、知っていたはずです。以下、各紙、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・習近平中国国家主席が、ハンドクス総理と両者会談(※多くのメディアは『面談』としています)した場で、「訪韓問題を真剣に検討する」と話した。2014年に訪韓した習近平主席が、約10年ぶりに再び韓国を訪れるのか注目される。ジャンホシン外交部1次官は23日、中国杭州現地での両者会談の結果についてのブリーフィングで、このように明らかにした。次官は「私たちが先に取り上げる前に、習主席が先に『真剣に検討する』と話した」と伝えた・・

・・ユン大統領は昨年11月、インドネシア バリG20首脳会議をきっかけに開かれた韓中首脳会談で、習主席の訪韓を再度要請した。外交慣例によると、2019年12月の韓中首脳会談が中国で開かれただけに、今回は習主席が韓国を訪れるのが順番だからだ。しかし、この時、習主席がむしろユン大統領の訪中を逆提案し、習主席の訪韓は実現しなかった。習主席の訪韓は朴槿恵政権時の2014年7月が最後なので、今回訪韓するなら約10年ぶりだ(中央日報)・・>>

 

<<・・習近平中国国家主席が23日、中国杭州で行われたハンドクス国務総理との面談で発言した内容をめぐって、最近の日米韓関係に対する不満を迂回的に表わしたのではないか、という解釈が出ている。この日午後、中国外交部が公開した中国語630字分量の面談結果発表文で、習主席の発言は韓中関係に関する一般論と韓国に促す内容の2つの部分で構成された。「引っ越すことができない近い隣人であり離すことができない協力関係」とし「安定的で実質的な重要な関係は両国の共同利益に合致する」と述べた。これは、(※一部メディアではこういうのを大きく取り上げていますが)中国が韓中関係を表現する際に一般的に言及する内容だ・・

・・その後の発言にこそ、伝えたかった内容がある。習主席は「韓国が中国との関係を重視、発展させることを政策と行動に反映し、お互いを尊重し、友好協力の大きな方向を維持することを望む」と話した。最近の米国、日本と安保・経済面で急速に近づく韓国政府が対中国牽制を強化する米国の動きに同調してはならないとの「牽制球」を投げたのではないか、との解釈だ。また、台湾問題や南シナ海問題などで、韓国が慎重でなければならないという主張でもある・・

 

・・この日の中国の発表文には、韓国側がブリーフィングで重要に言及した習近平主席の訪韓問題や日中韓首脳会議の開催などは含まれなかった。この日の面談で重要な部分が何だったのかをめぐって、韓国と中国のそれぞれの考え方が異なると分かる部分だ。中国の専門家たちの間では、自国で開かれた大型スポーツイベント開幕式を祝うために訪れた外国のハイレベルの前で、習主席がこんなことを話したこと自体が異例だという話も出ている(聯合ニュース)・・>>

飴を『与える』のではなく、飴を『見せる』やり方。いつもの中国です。しかし、聯合ニュースの記事など、中国側の発表が出る前の韓国メディアの各記事(昨日の夕方あたりまで)は、本当に傑作でした。まるで、クリスマスプレゼントを喜ぶ子供のようで・・

 

 

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