韓国、歯止めがかからない少子化問題・・今年1~7月の月平均出生児数、2万人にならず

8月末頃、4~6月期の合計出生率が話題になりました。本ブログでも取り上げましたが、その期間の合計出生率が0.7人まで下がったからです。2022年10月~12月期にも0.7人で、別に新記録というわけではありませんでしたが、一般的に10~12月期に比べて、4~6月期のほうが出生率が高くなります(1~3月期がもっとも高く、下半期になれば出生率が低くなる)。そこで、このままだと下半期の合計出生率は0.6台になるのではないか、さらに、来年~再来年の年間合計出生率でも0.6台になるのではないか、そんな趣旨の記事が複数出ていました。また、一部では、去年10~12月のデータに比べると、今年4~6月は新型コロナの影響が少なくなっているので、新型コロナなど「突発的な要因」ではもう説明ができなくなった、という話も出ていました。

そこで、次の7~9月期が注目されていたわけですが・・昨日、7月の人口動態統計が発表されました。結果、出生児数が19,102人で、統計を作成して(1981年)以来、7月データでは最少だということです。ソウル経済などが報じています。日本も新生児数が少ないとよくニュースになりますが、令和3年7月に約7万人、令和4年7月に約65000人でした。高齢化は日本のほうが進んでいますが、細かいことはなしにしてとりあえず人口(日本1億2千万、韓国5千万)で単純計算してみても、19102人は明らかに少ないのが分かります。さらに、ここからは私が自分で調べたデータですが、1月から7月までの出生児を全員合わせても約139,400人で、月平均でも2万人になりません。韓国の少子化問題が世界的に話題になっているのはもう周知の事実ですが、こうしてデータを見てみると、かなりインパクトがあります。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・今年7月、出生児数が初めて2万人にならなかった。すでに4ヶ月連続で月別出生児数が1万人台である。このままなら、今年10~12月期の合計出生率は0.6人台まで下がると専門家は指摘している。27日統計庁が発表した「7月の人口動向」によると、7月の出生児数は1万9102人と集計された・・・・7月の出生児数が2万人にならなかったのは、月間統計の作成が始まった1981年以来、初めてだ。1990年代後半までも5万人台を維持した7月の出生児数は、2003年に初めて3万人台に減少した。以後、2017年2万人台になってから、6年ぶりに1万人台を記録することになった。

今年の出生児数が2万人を超えた月は1月(2万3179人)と3月(2万1138人)だけだ・・・・月別出生児数は10ヶ月連続減少傾向を続けた。昨年9月、異例的に出生児数が前年同月比13人増えたことがあるが、これを除けば、事実上2015年12月から91ヶ月間、減少傾向が続いているわけだ。専門家らは、昨年0.78人だった合計出生率が今年は0.73人台まで下がると見ている。特に、通常、出生児数が少ない10~12月期には、合計出生率が初めて0.6人台になる可能性があるという指摘だ(ソウル経済)・・>>

 

ちなみに、減少すること自体よりも、そのスピードが問題です。10年前の2012年、年間出生児の数は48万4000人でしたが、2022年には24万9000人になりました。約半分になるまで、10年しかかからなかったわけです。また、先も書きましたが、今年は1~7月平均でも、月出生児数が2万人にならなくなりました。6月まではなんとか2万人台だったのですが。今年の月別出生児数は、1月23,179人(前年同期比でマイナス6%)、2月19,939人(マイナス3.7%)、3月21,138人(マイナス8.1%)、4月18,484(マイナス12.7%)、5月18,988人(マイナス5.4%)、6月18,615人(マイナス1.6%)、7月19,102人(マイナス6.7%)です。政府も政府なりに様々な政策を出していて、結構前から25兆円以上も使ったと言われていますが・・いまのところ、効果はありません。首都圏だけでなく、全国ほぼすべてにおいて同じ現象が現れています。ある意味、ここまでのデータが収集できる国はそうありませんし・・少子化問題において重要な資料になるのかもしれません。反面として、ですが。

 

 

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