尹錫悦政権、さらなるピンチへ・・与党分裂で新党設立の話も

なんということでしょう!(←需要がなさそうなので赤い字でオープニング◯欺) 尹錫悦政権が、最大のピンチを迎えています。といってもほぼ毎日ピンチだったのでパッとしませんが、ついに新党設立の話まで出てきました。後述しますが、これは来年総選挙において大きな問題になります。珍しく保守系ネットメディア「ペンアンドマイク」が、支持率記事を載せましたが、その内容によると、与党「国民の力」と、野党「共に民主党」の支持率は40%と39%でほぼ同じですが、「明日が総選挙なら、どちらの候補に票を入れますか」という質問には、与党34.1%、野党45%で、誤差範囲を超える差が出てきました。

経済などいくつかの理由があるでしょうけど、伝統的に「どちらかといえば保守支持」とされる「PK」すなわち釜山、蔚山、慶尚南道で、その支持が大幅に下がりました。前回調査では45.5%が与党候補に票を入れるとしてきたのに、今回は25.2%だけでした。この前の江西区庁長選挙でまけたことで、親尹(尹大統領派)と非尹派の対立が強くなりました。それが原因で、比較的、非尹派議員支持が強いとされる釜山など地域で、与党支持が下がったわけです。全羅南道・全羅北道は何があっても共に民主党を支持します。大邱と慶尚北道(いわゆるTK)は、それほどではないにせよ、国民の力支持がゆらぎません。だから、与党国民の力が選挙で勝つには、まずソウル、そしてPK(釜山・蔚山・慶尚南道)で支持を広げる必要があります。ソウルは、人も多いですが、浮動票ももっとも多いとされています。

 

しかし、PKでここまで支持が下がったわけですから・・これは国民の力からすると、かなり大きな問題です。しかも、尹大統領の支持率は30%まで下がり、ソウル地域の場合は25%にすぎず(こちらは韓国ギャラップの調査)、これは「ソウルでは、25%より下がることはほとんどないので、これがもっとも低いライン」とも言われています。尹錫悦さんが大統領候補だった頃から、与党内部でかなり紛乱がありましたが、最近1~2年間はそれほど表面化することはありませんでした。しかし、いわゆる非尹派(尹大統領と対立する与党側の議員たち)を中心に内紛が起き(15日のエントリーも参考にしてください)ており、ついに、新党設立、事実上の「分党」の話まで出てきました。イジュンソク前代表とユスンミン氏など、決して大物とは言えないものの相応の支持基盤を持っている人たちが中心になって、年末にも新党を設立する、というのです。まだ公式発表はありませんが、信憑性のある話で、多くのメディアが記事を出しています。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・総選挙を5カ月前に控え、与党では新党説が台頭している。国民の力がソウル江西区庁長補欠選挙で完敗し、保守陣営が総選挙に危機感を強く持つようになってきたのだ・・・・年末あたりに保守新党の動きが本格化されるという観測が出ている。20日、政治関連情報筋によると、保守新党説の中心には与党の非主流ユスンミン前議員とイジュンソク前代表がある。 これまでパスポートイノベーションを促してきた彼らは、国民の力が補欠選挙でまけてから、新党の可能性を取り上げて存在感を強めている・・

 

・・保守新党説が最も気になるのは、国民の力の首都圏出馬者たちだ。彼らはユスンミン、イジュンソク二人を包容すべきだとしている。仁川の重鎮ユンサンヒョン議員は20日、ヘラルド経済との通話で、「党支持の強い大邱・慶北(TK)を除いて、首都圏、釜山(プサン)地域では、新党こそが私たちの選挙勝敗を決める最高の影響力になるだろう 」と強調した。ユン議員は「私たちの党の票をその新党が持っていくからだ。新党ができてから、なぜ私がワンチームを主張したのか理由を悟ることになるだろう」と話した。釜山地域区を離れてソウル出馬を宣言した3選ハテギョン国民の力議員も、この日CBSラジオインタビューで「(保守新党ができれば)私たちの党の当選者を減らす十分な要因になる。首都圏では1~2%の差で決まることがとても多い」とし「(新党が)2~3%は持っていくだろう」と憂慮した(ヘラルド経済・・>>

 

メインはソウル、少しの差で当落が決まる地域です。関連記事の中には、新党設立の中心にいるとされる二人のことで、「二人がうち(与党内)にいても、内の当選者の数が増えたりはいないだろう。しかし、二人がうちにいなくなると、当選者の数は確実に減る」という指摘も出ていました。『総選挙で負けると、任期3年目スタートからレームダックという前代未聞の状況になる』とされている昨今。いままでは、なんだかんだで決定的な展開まではいかなかった与党の内紛。今回はどうなるのでしょうか。個人的には、まだ『与党としては、いまよりは議席数を増やすことができるだろうけど、勝利と言えるほど(過半数)にはいかない』という見解を維持しています。

 

 

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