韓国メディアの、とある10年前の記事を振り返る・・高校生62%「拾ったものは自分のものにしてもいい」

物質主義というテーマでいくつかエントリーが続きました。これもまた、私がアメブロにブログ書いていた頃から、国内外から様々な指摘があった案件ですが、最近の「ああマンション様」な流れを見ると、改善どころか、さらにダークサイドに沈んだようにも見えます。そこで、古いフォルダーを開けてみたら、2013年1月7日のマネートゥデイの関連記事があったので、いまさらですが紹介したいと思います。多分、2013年あたりに書いたエントリーとほぼ同じ内容になるとは思いますが、ま、最近20~30代関連で、多重債務者とか個人再生とかヨンクル投資とかの話も多くなっているので、その10年前を振り返るという意味で、もう一度書いてみます。

ソース記事だけでなく当時の多くのメディアが報道した内容ですが、「10億ウォンが手に入るなら、1年間監獄に入っていのか」という質問に関する小中高生アンケート関連データです。これ、説明が足りないというか、多くのメディアが「10億」と「1年間」だけ強調していましたが、実はこのアンケート、「1年間の刑期(相応の間違いを起こして、刑務所に入れられる)」のことです。すなわち、お金が手に入るなら、間違いをおこしていいのか、という内容です。ソース記事はそこを「間違いをおこして」とちゃんと書いています。

 

その結果、小学生12%、中学生44%、高校生44%が「構わない」と答えました。そこまで大規模なものではなく、全体で2000人の調査でした。他の設問でも同じ傾向がありますが、「学年が上がるほど物質万能主義の応答率が高くなる」とのことでして。また、「他人の物を拾って、それが自分のものにしてもいいのか」という質問には、小学生36%、中学生51%、高校生62%が「同意」しました。インターネットなどで、映画や音楽などを違法ダウンロードする行為についても、小学生16%、中学生58%、高校生84%が「大丈夫」と答えました。今回の研究責任者アン・ジョンベ ハンセ大学教授は、「普通は、教育を受けるほど道徳的価値観が確立され、倫理意識が高くなるものなのに、現実はその逆だ」と指摘しています。

これ、同じ調査がまたあったのかな・・と思って調べてみたら、同じ設問で調べた2015年版がありました。私の記憶だと、もっとも話題になっていたのが44%だったので、こちらはあまり話題にならなかったと思いますが・・2015年12月30日SBSの報道によると、同じ10億ウォン関連質問に、小学生の17%、中学生の39%、高校生の56%が同意した、とのことです。2015年調査は20000人以上を対象にした、とも。しかし、ちょっと多すぎませんか。56%って。

年度などは分かりませんが、韓国透明性機構が発表した調査結果によると、「もし、不正な方法で大学入学や就職などを斡旋してくる人がいるなら、それを受け入れますか?」という質問に、青少年の54%が「受け入れます」 と答えた・・というデータも出回っています。斡旋、すなわちお金もらうという意味ですね。先の10億ウォンデータが話題になってから、約10年が経ちました。2013年1月だから、約11年かな。彼らがどんな社会を生きているのか、きになるところです。生きているというか、「作っている」とも言えますけど。10月31日にも2つ連続で物質主義関連エントリーを書きました(脱物質主義の話マンションの話)ので、未読の方はぜひ合わせてお読みください。

 

 

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