韓国大手メディア「国力は外交力にかかっている」

「国格(国の格)と外交副総理」というコラムがあったので紹介したいと思います。もっと上を目指すには外交力が必要だ、という内容です(中央日報)。日本では「~相」にあたいする「~長官」の場合、企画財政部長官、教育部長官、統一部長官、科学技術部長官はいままで「副首相」を兼職したことがあるけど、外交部長官(外相)が副首相をしたことはない、 米国の国務部長官は儀典序列5番目なのに、韓国外交部長官は19番目だ、日本・中国大使に選ばれた人が、日本語・中国語が話せない場合も多い、などなどです。じゃ、外交力の基準は何なのかと言いますと・・

コラムは、この前サウジアラビアのリヤドでの開催が決まった万国博覧会の話をしながら、「外交力が弱いためだ」という話をしていますが、誘致できたサウジアラビアについて話すことは唯一つ、「オイルマネー」です。オイルマネーの力は確かにあったでしょうけど、それだけでしょうか。なにかがうまくいかないと、かならずしも「お金」の話が出てきます。オイルマネーの勝利だ、というのです。外交からスポーツまで、相手がお金を使った、こちらは正しいことにこどわったのに、相手はそうじゃなかったからこんな結果になった、韓国メディアからそんな論調を見つけるのは難しくありません。万国博覧会のときは委員会の人が同じ趣旨の発言をして問題になったりもしました。外交力を強化しようという指摘は別にいいとして・・韓国側が考える「強い」の基準が垣間見える気がして、以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・外交現場で韓国の国格は経済力ほど高くない。これまで韓国は米国、中国、日本など強大国の外交戦略に受動的に対応しながら、私たちなりの外交力量を育てることができなかった。社会主義国家出身の駐韓大使が韓国語を流暢に話すのを見て、驚く人も多い。韓国外交官は英語だけで、駐在国の言語ができない場合も多い。中国や日本などの主要国の大使でも、政治家出身の大使は中国語や日本語ができない場合も多い。輸出主導型経済で世界10位圏の経済大国となった。しかし、外交力は10位圏にはとどかない。2022年、韓国はGDP1兆6732億ドルで世界13位に上がった。 オランダは9919億ドルで18位を占めた。帝国の経験があるオランダは「小さいけど強い国」の外交をよく見せてくれる。韓国の海外公館は116個だが、オランダは129個の公館を持っている。公的援助であるODA予算も2022年オランダは65億ドルだが、韓国は29億ドルで半分にも及ばない・・

 

・・米中対立が深化しグローバルバリューチェーン、国際秩序が新たに生まれ変わろうとしている。中国とロシアが力を合わせ、彼らのアフリカへの援助と投資に力を入れている。私たちもアフリカ、東南アジア、中南米、中東、東ヨーロッパ諸国への戦略的アプローチが必要な時点だ。ユン政権が『包容外交』のため来年度ODA予算案を今年4兆5000億ウォンから44%飛躍的に増えた6兆5000億ウォンに編成した・・・・国格を高めるためには、経済力にふさわしい外交力が必要だ。国家のソフトパワーである文化、外交などの格が上がってこそ経済も生き残れる。国内政治の多くの問題によってこれ以上は上がることができないとするピーク論が出ていて心配だ。新自由主義のグローバル経済秩序が揺れ動くが、国内政治は政争に余念がない。今、世界戦略を設計しなければならない(中央日報)・・>>

だから、そこでなんでGDPの話からでてくるのか、と。ランキングやインデックス関連記事において、GDPが少ない国(たとえば、A国)が上位にくると、韓国メディアはほぼ例外なくこんな表現を使います。「Aに『すら』及ばないとはどういうことだ」。外交というのは、ドルパじゃないし「きれい」だけで成立するものではないでしょう。でも、「お金が、審判が、そして『条約が』~」、などなど。まずはこういう『観点』そのものの基盤を変えからにすべきではないでしょうか。

 

 

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