アルテミス計画、韓国で議論・・「署名はしたが、具体的にどんな役割をするのか」

スリムのピンポイント着陸成功で、一部とは言え、韓国メディアの間でも「これはすごいことだ」という論調が強くなっています。そんな中、聯合ニュース京郷新聞など複数のメディアが、アルテミス計画関連記事を載せています。米国主導の多国間プロジェクト「アルテミス計画」、その根幹となるアルテミス協定にはすでに33カ国が署名していますが、詳しく役割がなんなのかについてです。どうやら、米国がアルテミス計画の一環として「相応の予算とキューブ衛星(キューブサット)を提供してくれるなら、ロケットで韓国のキューブサットも月に送ります」と提案したものの、韓国政府は予算を理由に応じなかった、とのことでして。

また、ほぼ同じ時期、ちょうどスリムが月に着陸する2日前に、韓国航空宇宙研究院の院長が「(科学者たちの間でアルテミス計画での役割がわからないという議論があることについて)確かにその通り」「いつも『宣言する』が多く、具体的ではないのが問題」と話したりしました。参加各国はそれぞれ必要な装備を作っているし、日本の場合は月の周辺に建設予定の宇宙ステーションの建設に参加、宇宙飛行士を月に送るなどですでに協力が決まっている状態です。半導体関連で、「チップ4」という言葉がありました。でも、「で、チップ4において具体的にどんなことを担当するのか」という議論が提起され、それから1年後にチップ4という言葉は各記事からあまり見られなくなりました。どことなく、今回の件と似ている気もします。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・イ・サンリュル韓国航空宇宙研究院長が、米国主導の多国間月開拓プロジェクト「アルテミス計画」で韓国の役割が不明であるという国内一部科学界の指摘に対して「正確な指摘」と話した。韓国の宇宙関連投資や支援計画が「宣言的」という点も指摘した・・・・宣言的という表現の意味について、イ院長は「計画が本当に実行されたかどうかを確認することになれば、目に見えるもの以外は、実行されなかったものが多すぎるという意味」と説明した。特定目標を成し遂げるという言葉はあるが、時間が経つと実際の実行はうやむやになるという趣旨だ・・

 

・・それと共にイ院長は「2017年からアルテミス計画に参加するとう議論をしたが、まだ(具体的な)実体がない」と指摘した。 韓国は2021年、米国主導の月開拓多国間プロジェクトを推進する制度的根幹である「アルテミス約定」に署名した。韓国は当時10番目の署名国だった。現在は33カ国が名をあげた。しかし国内科学界では韓国政府がアルテミス計画に参加したと宣言だけして、具体的な動きを見せていないという批判が提起されている。日本の場合、月の周りを回る宇宙ステーションの「ルナゲートウェイ」建設に参加し、日本人宇宙飛行士の月着陸を推進するという米国政府の計画も勝ちとった。英国やオーストラリアなど他の国々も月開拓に必要な新しい装備を作っている。ところが韓国はアルテミス計画で正確に何をするのかは不明だ(京郷新聞)・・>>

 

<<・・米国が有人月探査プロジェクト「アルテミス計画」の一環として韓国が作ったキューブ衛星(※キューブサット)を月に送ると提案したが、韓国政府が予算がないとし、霧散されたことが確認された。政府が米国などの主要国と宇宙協力を強調しているが、予算などにはパッとしないスタンスで、アルテミス計画をはじめとする宇宙協力に参加する意志がないのではないかと批判が出ている。26日、宇宙分野の複数関係者によると、米国航空宇宙局(NASA)は昨年10月末、韓国をはじめ、アルテミス計画に参加する国々に現在開発中の「アルテミス2号」に各国のキューブ衛星を載せて月に送るプロジェクトを 提案した。

キューブ衛星は超小型衛星の一種で、横・縦・高さがいずれも10㎝の正六面体を一つの「ユニット(U)」に規格化した衛星だ。前は学生教育用に活用されてきたが、最近は小型衛星性能が良くなり、月や火星探査にも使われている。NASAは宇宙飛行士を載せて月軌道を回ることを目指すアルテミス2号に、空間が確保できたことで、協力強化のために各国機関や企業に月を探査するキューブ衛星搭載を提案したという。約100億ウォン規模の費用とともにキューブ衛星を製作してくれれば、これを月まで乗せて送るということだ。宇宙分野のある関係者は「キューブ衛星の大きさなどを知る必要があるが、月に衛星を送る予算としては高いとは言えない」と話した(聯合ニュース)・・>>

 

 

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