中国、春節前に外交成果を発表・・日本、米国、オーストラリア、ロシアを強調

一つ前(昨日の午後)のエントリーの趣旨と関係があるような、ないような、そんな内容です。中国では大きなイベントとなる春節連休が近づいてきました。旧暦元日(今年は2月10日)から始まります。韓国で言う「ソル」ですね。中国ほど連休が長いわけではありませんが韓国も数日は休みになるので、私はソルや秋夕(旧暦8月15日)連休になるといつも日本旅行でした。もう懐かしい話です。で、その春節を前に中国外交部(外務省)が外交成果を発表しましたが、これが韓国で結構話題になっています。

なにせ、韓国は日中韓首脳会談に盛り上がっているのに、王毅外交部長日本、米国、オーストラリア、ロシアとの外交成果だけ強調し、韓国や南北関係関連の言及はしなかった、とのことでして。去年、ハンドクス総理がアジア競技大会開会式参加のために訪中、習近平主席と面談したことがありますが、その際に習近平氏が「韓国まで時間がどれくらいかかりますか?」と話したことがあります。それだけのことで、『早ければ年内(去年)に日中韓首脳会談が可能だ』という話が一気に盛り上がりました。それから『来年(今年)2月を目処に推進しています』という話も出ていて、この件は日本メディアも報道していました。

 

そんなところ、韓国どころか南北関係関連の話も出なかった、となるから・・大手含めて複数のメディアが記事を載せています。ちなみに、共同通信は1日、「日中韓首脳会談は早くても5月」という記事を載せたりしました。それでもまだ一部のメディアは、「中国外交部の同イベントで韓国が言及されたことはそう無いから、気にすることではない」という見方をしています。なんとか肯定的に受け止めようとしているようですが、それはそれで肯定的な見方になれるのかどうか、よくわかりません。もちろん重要なのは会談の『内容』でしょうけど、韓国側が日中韓首脳会談に期待するのは、単なる外交イベント以上の意味があります。

 

1月31日にも紹介したばかりですが、韓国には『日本は関わっていると、アメリカは強く出られない』という考え方があります。すなわち、日本と一緒なら安心して『安米経中』できるという考えがあるわけです。米国が入っていると(たとえば日中、米中首脳会談と同時期に行われる多国間会議など)、どうしてもいろいろ話すことができないのでしょう。だから「日本と一緒ならこわくない」路線に期待しているわけです。もちろん、結局は韓国と中国だけの「中韓首脳会談」へ繋げるための土台にするだけでしょうけど。この日中韓首脳会談というのは、定期的に開催してきた『イベントとしての側面』が強いものですが(実際、これといった成果はなく、しばらく開催されていません)。これを再開できたところで、なにか大きく変わるとも思えませんが(※この段落は私見で、引用記事の「ソウル経済」にはこのような内容はありません。なんというか、こういうのがここまで話題になるということ事態が、『オチ』かもしれません。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・王毅中国外交部長が、中国駐在各国大使を招待した新年行事で外交成果を取り上げながらも、韓国に関しては言及しなかった。1日、中国外交部によると、王主任は春祭(春節)連休を控え、前日、北京国家大劇院で2024年新年レセプションを開催し、昨年外交政策を回顧し、今年政策方向を公開した。中国外交部は中国駐在各国外交使節と国際機関代表・配偶者、中国の部門別関係者など400人余りが参加したと明らかにした・・・・王主任は「米中首脳会談はサンフランシスコビジョンを開いた」とし「両国関係が安定を取り戻したことは世界の普遍的期待を受けている」とした。ロシアに対しては「新しい強大国関係の本見を作ったのはグローバル戦略的安定に役立った」とした。

王主任は引き続き「私たちは親誠恵容(親しくして誠意を尽くして恵沢を共有して包容する)を実践しながら『アジアの家』建設の信頼できるパートナーになった」と中央アジア・ ASEAN地域と周辺国家との関係も説明した。日本に関しては「戦略的好恵関係を全面的に推進していくことを再確認した」と説明した。 去年11月、APECを契機に開かれた日中首脳会談で出た言及だ。また昨年11月、首脳会談を通じて関係改善に乗り出したオーストラリアに関しては「健康で安定した発展軌道に戻ってきた」と評価した。ただし王主任はアジア外交活動に言及しながら韓国関係は特に取り上げなかった。すでに首脳会議の開催を合意した日中韓国協力分野も言及しなかった(ソウル経済)・・>>

 

 

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