韓国最大手とされる庶民金融、政府に支援要請・・またPF(プロジェクトファイナンス)が主な理由

セマウル金庫というもの、覚えておられましょうか。去年、一部の支店でバンクラン(大規模預金引き出し)が起きて、本ブログでも取り上げたことがあります。朴正煕大統領の頃、大々的に行われた社会改善キャンペーンに「セマウル(新しい町)運動」というものがありました。私としては懐かしい話です。「夜明けの鐘がなりました新しい朝が来ましたさぁ起きましょう新しい街をつくりましょう~」という歌は超有名でした。セマウル金庫も、地域の「助け合い」のために1973年に設立されました。いまでも、運営に直接関わるわけではありませんが、行政安全部管理下にあります。信用組合や貯蓄銀行のようなもので、いわば「第2金融圏」ですが、全国すべての自治体に支店を持っている第2金融機関はセマウル金庫だけだと言われるほど、大手、というか最大手ではないのか、と言われています。

『不思議なほど発表される延滞率が低い』韓国の各金融機関ですが、去年セマウル金庫の延滞率は6%台まで急速に上がり、一部の支店で大規模預金引き出し事態が起きたりしました。政府が動き、7月には大手銀行が6兆ウォンの流動性を短期で支援した(債券を担保に)というニュースもありました。ですが、1年も経たずに、またセマウル金庫が政府に支援を要請しました。不良債権売却管理基金を運用している韓国資産管理公社に、1兆ウォン規模の不良債権整理を要請、などです。というか、ソース記事によると「他には頼める相手がもうない」とも。聯合ニュース東亜日報など多くのメディアが結構大きく取り上げています。ただ、資産管理公社も最近いろいろ金を使っているので、そこまで支援できるのかはまだわからないとのことです。また、今回の原因も、PF(プロジェクトファイナンス)にある、とも。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・今年に入ってセマウル金庫の延滞率がが再び急上昇する中、関係機関が今月中に点検会議を開くことにした。セマウル金庫は延滞率を下げるために韓国資産管理公社(カムコ)に1兆ウォン相当の不良債権を追加買収してもらうよう要請したが、金融当局はカムコの買い入れ余力などを考えなければならないという立場だ。19日、金融圏とセマウル金庫中央会などによると、セマウル金庫の先月末基準延滞率は6%台まで上がったという。不動産景気が沈滞したまま、プロジェクト・ファイナンシング(PF)と類似した建設関連融資が延滞率上昇に影響を及ぼしている・・・・まずセマウル金庫はカムコに1兆ウォン相当の不良債権追加売却を推進している。先にセマウル金庫は不良債権3兆ウォンを「MCI貸付社」(1兆ウォン)とカムコ(2兆ウォン)に渡すという方針を立て、実際にカムコは昨年末、1兆ウォンほどの不実債権を買収したこともある・・

 

・・延滞率が上がる状況で、大規模に不良債権を売却できる方法が、カムコ以外にまったくないため、追加売却を要請することになったと見られる。しかし、カムコ所管省庁である金融委員会は、セマウル金庫債権買収に関連して追加検討が必要だという立場だ。金融当局の関係者は「カムコの買収余力も調べなければならないし、債権をカムコに売却しなければならない状況なのはセマウル金庫だけでもない」とし「もっと買えるかどうかは検討が必要だ」と話した。金融委員会と金融監督院は今月中にセマウル金庫の健全性などを確認するための関係機関点検会議も開くことにした(聯合ニュース)・・>>

今回も、「統計に入っていない部分」についての話が出ています。6%という延滞率で、なんで政府がここまで動かないといけないのか(運営まで政府がしているわけではありません)。しかも2年連続で。その理由も、こういう統計関連にあるのかもしれません。ここからは東亜日報です。 <<・・当時(※去年)、関係省庁がセマウル金庫の健全性に問題がないと強調し、バンク・ランは収拾された。しかし昨年下半期(7~12月)PF問題が現実となり、セマウル金庫の延滞率にまた問題になるだろうちいう懸念が相次いだ。PFローン統計に入らない不動産開発事業の延滞率が高かったからだ。セマウル金庫に詳しいある関係者は、「1ヶ月間延滞率が1%ポイント上がったとなると、それほど融資状況が普通ではないという話だ」とし「事業場単位の不良が発生したため、今年に入っても延滞率が急騰することになったのでは」と説明した(東亜日報)・・>>

 

おかげさまで、新刊「韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)」が発売中です(2023年12月21日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

  ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>です。若い人たちと高齢の人たち、女性と男性、「私たち」と「それ以外」、こっちとあっち、私と他人、豊かな人たちとそうでない人たち、様々な形で出来上がった社会の壁、「分断」に関する話で、特に合計出生率関連の話が多めになっています。・新刊<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」より「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。 ・刊<韓国の借金経済(扶桑社新書)>、<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。