TSMCだけではない・・複数の韓国メディアが報じる「日本と台湾の半導体協力」

久しぶりに「チップ4」という言葉を使う記事があったので、ああ、懐かしいと思ってちょっと読んでみました。「米国はインテルを大事にかばう。日本と台湾の半導体産業はますます近づいている。流れが変えられるほどの新しい顧客はなかなか見つからない。チップ4(韓国・米国・日本・台湾)のうち、韓国の現実である(中央日報)」、と(※本エントリーのソース記事は中央ではなく聯合ニュースです)。他にも聯合ニュースや朝鮮日報(朝鮮BIZ)など大手が似たような記事を出していますが、それらの趣旨は、中央日報のこの短い文章にすべてが入っている気もします。

ちなみに、ラピダスとIBMで代表される日米の技術協力も進んでいますし、最近はTSMCの熊本工場、そして株価上昇をリードしている半導体関連株など、日本でも久しぶりに半導体関連のニュースが増えてきました。そういう流れが気になるのでしょう、多分。どうやらロイターが記事を出したそうで、韓国メディアがそれを部分的に引用する形で記事を載せているわけです。聯合ニュースはホワイトオーク・キャピタルの投資責任者の言葉として、「リーダー企業だけではなく、半導体強国の間には『生態系』がある」、「日本はどんどん他の国より優先される選択肢になるだろう」としています。円安や補助金などもありますが、政治的な圧迫などが最小限であることも、その理由だとか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・台湾の半導体企業が続々と日本に集まっている。彼らは世界最大のファウンドリ(半導体受託生産)企業である自国TSMCの工場拡充を支援したり、日本半導体部門の見通しに呼応して動いており、日本の半導体再建努力において活力源になっていると、ロイター通信が22日報道した・・・・ロイターによると、オンデマンド半導体(ASIC)企業であるAlchip Technologiesの事例は、中国に対するデカップリングの傾向を反映している。アルチップは2022年までもほとんどの研究開発エンジニアを中国に置いていたが、その役割を海外に移し始めたと情報筋たちは伝えた。Alchip側は日本と北米、台湾で採用を進めているとだけ明らかにし、人事問題にはこれ以上言及しなかった・・

 

・・ロイターが集計したところによると、過去2年間、少なくとも9つの台湾半導体会社が日本に事務所を設置したり、事業を拡大したりした・・・・半導体設計会社であるイーメモリーテクノロジー(eMemory Technology)は、2年前に横浜に事務所を開き、日本の主要半導体企業出身者を雇うなど11人の職員を置いている。匿名を要求した情報筋は、より多くの台湾企業が日本進出を図ったり、事業拡大を模索しているとし、円安でこのような決定が容易になったと伝えた・・・・日本は最近、半導体を経済安全保障に必須のものと認識したうえ、パンデミック期間中に世界的な半導体不足現象を経験したことなどで、大きな資金を投入して半導体事業再建に乗り出している・・

 

・・台湾のパワーチップ(Powerchip)は、日本に54億ドル規模のファウンドリ工場を設立する計画で、日本政府の補助金を得ようとしている。半導体材料検査会社として、TSMCを最大の顧客としたマテリアルズ・アナリシス・テクノロジー(MAT)も、昨年末、九州に研究所を開いた。このほか、半導体機器及びメンテナンス会社として、TSMCの主要協力会社であるピネステック・テクノロジーも日本に工場を建設している。ホワイトオークキャピタルの投資責任者であるノーリーチウは、「強力な半導体国家の核心たる強みには、先頭企業だけでなく、堅固な生態系というものがある」、「多くの補助金に加えて、最小限の政治的干渉で特徴づけられる日本政府の積極的な支援は、他の多くの国よりも優れた発展を促進し、日本をどんどん有利な選択肢にしていくだろう」と付け加えた(聯合ニュース)・・>>

 

 

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