家計債務つながりではありますが、ちょっと内容変わって、中国の話です。中国の家計債務が11兆ドルを超えたとのことで、いくつかのメディアが記事を出しています。個人的に、韓国メディアは不動産など中国経済に対して、欧米よりは友好的な意見を出していると思っています。でも、データをメインにしての報道を続けるメディアがないわけではありません。4月18日のものですが、「米国式の金融危機はないだろうと言われている」としながら、文化日報、ソウル経済などがウォール・ストリート・ジャーナルを引用した記事によると、中国の家計債務が11兆ドルを超え、特別なリストで管理される債務不履行者が約830万人、とのことです。韓国の家計債務関連で多くの記事を紹介してきた本ブログとしては、「さすが」とでも言ったほうがいいのでしょうか。
記事は「これらが米国など他国でいう金融危機に広がらないだろう」していますが、その理由は、『システムそのものが基本的に政府管理だから』です。記事によると、まず、個人破産は許容されません。また、リストに載っている人は高速鉄道や航空機が利用できなくなります。高い消費が出来なくするという意味もあるかもしれませんが、遠くへ行くのを防いでいる、という意味もあるのでしょう。さらには、拘禁することすらある、とのことでして・・確かに、こんな状況だから、実際にどれくらい『深い』のかは、まだちょっと見えない部分もあります。でも、これって「リスクが管理されている」とは別の話、ただ『見えなく』するだけの話ではないのか。そんな気もします。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・中国政府の管理リストにあがった債務不履行者が800万人を超えるなど、中国経済に負担となっていることが分かった。これは2019年末より50%も増加した数値で、現在830万人に達するものと集計される。ウォールストリートジャーナル(WSJ)は17日(以下現地時間)このような内容を報道し、中国家計債務規模も最近5年間50%増えて11兆ドル(約1京5103兆ウォン)に達すると伝えた。家計債務の急増は、いままでの不動産景気活況の影響が大きいようだ。中国では莫大な資金を借りて、投資目的で不動産を買い入れる人が多かった。しかし現在、不動産ブームが終わって住宅価格も下がり、その相当数は余裕がなく、債務にくるしんでいる。昨年基準で、売り物に上がった差し押さえ住宅数だけ約40万軒だ・・
・・中国では米国とは異なり、個人破産は許されない。北京市の場合、給与を差し押さえたり、官職進出を防ぐなどの方法で債務不履行者を取り締まる。高速鉄道や航空機による旅行はできなくし、一部は拘禁に処する。多くの経済学者は、中国内の銀行システムが国家の管理を受けるなどの理由で、家計債務問題で中国に米国のような金融危機が迫ることはないと見ている。ただし、住宅価格の下落とデフレリスク、高い失業率の中で消費を増やそうとする中国指導部には負担を与えている(ソウル経済)・・>>
<<・・(※WSJの)報道によると、中国当局の債務管理リストにあがると公職に出られないだけでなく、高速列車や航空券購入、高価な保険および高価なホテル宿泊まで制限される。中国の一部の電話会社は、債務者が他の誰かと通話するときに、特定の着信音を提供し、相手に債務管理リストにあがった人と通話しているという事実を知らせている・・・・中国には、個人破産手続きはない。また、ほとんどの国々とは異なり、個人破産により債務を減らす政策を許可していない。そのかわり、債務者の所得を差し押さえ、生活費を充当できるように少額の手当を残すなどの措置を取っている・・
・・このような状況が、消費を通じての景気浮揚を掲げる中国経済に影響していると専門家たちは指摘した。消費は減っているうえ、債務者への強力な管理により経済状況を改善する機会も減少し、結局は債務を返済するのがさらに難しくなっていくというのだ。個人事業失敗後、一般企業に就職したA氏は、債務のため高速鉄道利用制限を受け、出張業務をきちんと遂行できず、職場を離れなければならなかった。多くの中国消費者が経済的圧迫を受ける状況で、アップル、ジェネラルモーターズ(GM)など西欧企業は中国内の売上が減っていると明らかにした(文化日報)・・>>
本エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において『本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・準新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・既刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。