現代車、SK、カカオ、ロッテ、ダイソー(韓国)など、相次いで中国から撤収及び大幅な事業縮小

中国で、韓国企業の撤収または事業縮小が相次いでいます。今の時期に撤収できたということは、まだ幸いかもしれません(結構前から準備はしていたという意味ですし)。とはいえ、2000年代になってから韓国の経済発展を支えてきた2本の『柱』は、中国経済と家計債務でした。その構造的変化を表す側面があります。なにより、長い間「安保は米国、経済は中国」というフレーズがまさに『反論できないもの』として存在してきたように、両国の経済関係などを考えると、『中国から撤収できた幸いだった』と言えるのも言いきれません。韓国経済は「次の手」を考えているのか、政権交代があるなら、その政策方向はどうなるのか、そこまで考えると、なおさらです。

10年以上前、日本でも似たようなニュースがありました。当時、韓国各紙が「中国から撤収するなんてありえな~い」という記事を無数に出していましたが・・もう、韓国企業が撤収する番になったようです。今回、時事ジャーナルの記事では、中国から撤収しても、日本と韓国のような関係にすべきだとしています。日本と韓国は、両国関係がどうであれ、安定して(?)一定額の貿易赤字(日本が黒字)が発生します。韓国・中国も、そういう関係にすべきだ、ということですが。両国の技術力がそこまで差があるのかどうか。また、ソース記事だけでなく他の似たような内容の記事も同じですが、「それでも、それでも中国だから!」という論調はまだまだ強く残っています。

 

まず、記事の引用の前に、ソース記事の画像部分を簡単に訳してみますと、ロッテは瀋陽大規模複合施設の売却を進行中で、成都のロッテデパート年内売却、デパート及びマート事業から完全撤収します。は、現代車は5つの都市にあった工場の3箇所を売却、2工場体制になります。バッテリー事業投資目的だった現地法人の清算します。SKは、中国の食品流通企業の持ち分売却を検討しています。韓国ダイソー(日本ダイソーとは別です)は中国の200店舗が撤収します。カカオは、中国法人を清算。SPCは、子会社上海SPC貿易を清算します。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・最近、ロッテグループは中国現地で最後まで運営していたロッテ百貨店成都店を年内に売却することにした。他企業の状況もあまり変わらない。現地法人を清算したり合弁法人の持分を売却するなど、中国事業から手をひく雰囲気だ・・・・再進出も測りにくい。中国製品の競争力がますます高まっており、自国製品中心の消費者たちなど、市場環境がおもわしくないからだ。それにもかかわらず、中国市場への関心を減らしてはならないというのが専門家たちのアドバイスだ。世界最大の市場を放って置くわけにはいかないという意味だ・・・・韓国企業が中国でこのような雰囲気になった背景には、複合的な要因が敷かれている。サード事態以後、両国関係が以前の水準に回復していない状況で、ゼロ・コロナ政策、自国製品消費現象などの余波が最も大きい。同時に、産業構造の高度化と中国製品の競争力の上昇で韓国製品の地位は、以前と同じではない状況だ・・

・・長期的には、中国市場から離れてはならないという主張もある。米国の次に購買力の高い市場だからだ。キムドンス産業研究院産業通商研究本部長は「14億人口のうち東部沿岸に位置する5億人口の1人当たり国民所得は2万ドル水準」とし「地理的に近く、類似した文化を共有している市場を放棄するわけにはいかない」と指摘した。企業も同様の考えだ。1月、韓国貿易協会が対中輸出企業570社を対象にアンケート調査を実施した結果、今後中国事業を拡大すると答えた企業は45.8%に達した。縮小したり撤退したりする企業は13.8%にとどまった。中国市場の重要性を認識しているわけだ・・

 

・・ただし、既存とは異なる戦略的アプローチが必要だという指摘だ。キム本部長は「日韓関係がおもわしくないときも、対日貿易赤字規模は250億ドル水準を維持している」とし「これは日本産素材・部品・装備の韓国市場浸透度が高いという話」と話した。続いて「韓国企業も中国市場・消費者などに対する綿密な分析を通じて攻略地点を新たに樹立する時点」と助言した。カンジュニョン韓国外大国際地域大学院教授もまた、「今は中国の産業構造が高度化し、韓中貿易にも変化が起こる調整期間」とし「競争力のある韓国産中間材・消費財を開発し、今後のリカップリング(再同調化)を準備しなければならない時期だ」と強調した(時事ジャーナル)・・>>

 

 

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