尹大統領、「弾劾にも捜査にも、私は堂々と立ち向かう」・・与党、野党ともに「さすがに驚いた」な反応

今日、尹大統領がまた談話を発表しました。内容は「野党が北朝鮮に従う行為をしているから」というのと、「4月の総選挙(野党の大勝利でした)は不正選挙だった」、「弾劾にも捜査にも、私は堂々と立ち向かう」という内容です。非常戒厳令についても、「国会に議員たちの出入りを止めないように言っておいた」「2時間で内乱などできるはずないでしょう」などなどで、検察捜査を意識した内容だと思われる部分が目立ちます。談話内容については、与党側にも事前に何も言わなかったそうで、与党内部でも、もう弾劾しか方法がないのではないか、という主張が強くなっている、とのことです。

共に民主党側がいろいろやっているのは事実でしょう(談話内容のすべてが間違っているとは思えません)。でも、戒厳令の事由になるような案件と証拠をちゃんと提示していない時点で、大きな効果は期待できません。選挙関連でも、これといって証拠などは提示されていません。それに、なにより、「私は堂々と立ち向かう」という演説が、今の状況でどれだけの効果を出すのか、率直に言って疑問です。また、今日、野党「祖国革新党」の曺国(チョグク)代表について、最高裁の判決が出ました。懲役2年で、議員職を失い、次期大統領選挙にも出られなくなりました。政治関連で大きなニュースが相次いでいます。文政権で、法務部長官として『間違いなく次期大統領』とされていたチョグク氏。この前の総選挙でやっと復活した彼の政治家としてのキャリアは、いったん、これで終わりになるでしょう。

 

この影響が、次期大統領選挙にどう影響するのかが、気になるところです。彼を支持していた人たちが、与党側を支持するとは思えません。いまのところ、支持率2位とされるハンドンフン与党代表を大きくリードしている共に民主党イジェンミョン代表。彼の支持率がさらに伸びるのではないか、そんな気もします。で、本題はここまでです。立ち向かうところで終わったので、尹大統領の次の作品にご期待してください・・といったところですが、これだけだとちょっと短すぎるので、個人的に興味あると思ったニュースを一つ引用してみます。

なにかあったとき、テレビよりネットを見るようになったのは、韓国も同じです。戒厳令のとき、大勢の人たちがYOUTUBEなどで情報をチェックしましたが、マネートゥデイの記事によると、その際の視聴者数(最高同時視聴者数)1位だったのが、オーマイTV(オーマイニュース)でした。オーマイニュースは、(新鮮な見方の記事もありますが)政治面においてはほぼ間違いなく左側寄りです。2位がMBC。こちらは地上波ニュースですが、尹大統領及び保守派とトラブルが多いことで有名です。3位は、なんとキムオジュン(金於俊)のニュース工場。彼はは言うまでもなく、なにがあっても文政権の味方をすることで有名でした。ネットの影響力を考えると、これはこれからの韓国社会の「方向性」にも関わるデータではないだろうか、と思われます。以下、<<~>>で各紙から引用してみます。

 

<<・・特にYouTubeは政局をリアルタイムで伝え、グローバル最大ストリーミングプラットフォームの影響力を示した。実際、戒厳の夜から週末に開かれた集会現場まで、国内利用者のYouTube視聴時間は最高値を記録した。11日のモバイルインデックスによると、12月の初週(2~8日)のYouTubeモバイルアプリ(Android + iOSベース)の視聴時間は4億6668万時間で、全州比4.3%(1983万時間)増えた。週間1人当たりの平均利用時間も706.58分を記録、モバイルインデックスが該当データを提供してきた2021年3月以降最も長かった・・・・一般の視聴者だけでなく、政治家たちも「ライブ」をオンにした。第1野党である共に民主党イジェミョン代表は戒厳宣布直後国会に移動する車の中でYouTubeライブを通じて「国民の皆さん、今国会に来てください」と支持者たちを励ました。特に李代表は閉鎖された国会出入門の代わりに、塀を越えて境内に進入する姿までそっくり生中継した。

 

同じ時刻、ウウォンシキ国会議長ももYouTubeチャンネルを通じて「大統領の非常戒厳宣布に対して国会は対応措置を行う」という緊急記者会見文を朗読した。また、続いた国会の解除要求決議案の処理まで、全過程をもれなく生中継し、利用者の関心を集中させた。既成メディアでさえ、各社のYouTubeチャンネルを積極的に活用した。プレーボード集計によると、3日、国内YouTubeチャンネルのライブ視聴者(ニュース・政治)1位は「オーマイTV」で最高同時視聴者数が約65万人に達した。

続いて「MBCニュース」チャンネル(約53万人)と「キム・オジュンの謙虚さは難しいニュース工場」(約33万5000人)の順で、すべて最高値を記録した。戒厳解除以後も国会の大統領弾劾案の表決が続き、YouTubeの視聴は週末まで増え続けた。1人当たりの平均視聴時間は戒厳宣布当日である3日(125.63分)から弾劾案が廃案された後の9日(149分)まで18.6%増加した。戒厳に加わった一部軍将校がYouTubeで当時の状況を伝え、弾劾を促す関連集会の生中継が続くなど、様々な政治懸案を扱ったコンテンツが増えた影響だと見られる(マネートゥデイ)・・>>

 

ここからいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は「自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

 

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