韓国メディア「日銀、金利引き上げ可能性・・ブラックマンデー再現の懸念」

トランプ大統領の就任及び各種政策発表が、話題になっています。一つ前のエントリーでも引用部分にありましたが、韓国の外交部長官は招待されず、日本の岩屋外務大臣が米国に行って「日米韓協力」を強調している今の状況(その担当部署の長が外交部長官なのに、いざ彼は招待されていない)についても、複数のメディアが懸念を示しています。そんな中、もう1つ、経済メディアを中心に、日銀の金利引き上げ関連記事が目立っています。普通に各国メディアの記事や予想を引用しているだけの記事もありますが、韓国経済(※19日、まだトランプ大統領の就任前の記事です)などは、これでまた円キャリートレードの清算の動きが強まり、それが韓国経済に影響を及ぼすのはないか、そんな記事もあります。

実は、8月にもまったく同じ記事がいくつか載っていました。いつもは円安を「国力」の問題だと報じているのに、少しでも円が高くなろうとすると、大騒ぎになります。今回もまた、ブラックマンデーが再現されるのではないか、そんな記事まで出ています。8月にも(詳しくは8月6日にエントリーしました)、韓国の複数のメディアは「原因はおまえだったのか(※日本中央銀行のこと、アジア経済)」とか、「金利引き上げて、もうすっきりしたか?世界からは批判が集中している(韓国経済TV)」(題、原文ママ)などの、わかりやすすぎる記事が目立ちました。

 

余談ですが、前回のブラックマンデーに、円キャリートレード清算の動きが影響したのは事実でしょう。しかし、もっとも大きな理由は「アメリカのレセッション(景気後退)に対する懸念で、そこにAIバブルの早期終了、中東情勢などが複合的に作用した」とされています。毎日新聞によると、「日銀が23、24日に開く金融政策決定会合で、政策金利を現行の0.25%程度から0.5%程度に引き上げる公算が大きくなった」とのことで・・多分、可能性としては高いようです。個人的に、円高か円安かそれ自体より、必要以上に急激な動きにならない(誘発もある程度は抑える)のが重要だと思っています。ありふれたことしか書けませんが、物価高と、新型コロナなどの影響で銀行からローンを組んだ方々の返済負担、難しい舵取りなのは分かっていますが、全体的に日本経済の良い結果に繋がりますように願っています。以下、韓国経済の記事、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・日本銀行(BOJ)が今月、基準金利を引き上げるという見通しが優勢になり、市場では円キャリー清算の懸念が再び拡散している。昨年7月末、日本の基準金利引き上げが米国の経済鈍化信号と重なり、グローバル金融市場が揺れ動いた「ブラックマンデー」が再び現れる可能性があるという懸念だ。ドナルド・トランプ米大統領当選者の就任による政策的不確実性まで重なり、日本銀行の口に市場が注目している。19日、日本経済新聞によると、23~24日に開かれる日本銀行金融政策決定会議で、日本銀行の基準金利を決定する政策委員9人のうち、過半数は追加金利引き上げに賛成するだろうと伝えられた。日本経済は「20日、米国大統領に就任するトランプ当選者の発言と、それからの市場反応などを見守った後、最終判断する」と観測した・・

 

・・日本銀行が金利引き上げを選択すれば、基準金利は年0.5%になる。昨年7月の決定会議で基準金利を0.25%に引き上げてから6カ月ぶりだ。昨年3月にマイナス金利を解除した後、3回目の引き上げ措置だ。基準金利年0.5%水準は2007年2月~2008年10月以降、初めてとなる・・・・金利引き上げが差し迫ったという見通しに、市場では「エンキャリートレード」の清算が再び発生するのではないかという懸念が高まった。米国と日本の金利差は、金利の低い円を借り入れ、または売却して、ドルなど高金利通貨や高収益資産に投資する円キャリートレード誘引として作用する。日米金利差が縮小すれば円キャリー清算の可能性が高まる理由だ。

昨年7月末、日本銀行の基準金利引き上げと米国の雇用統計問題が重なり、円キャリー清算が拡大し、こうした動きは証券市場の下落につながり、8月5日「ブラックマンデー」を引き起こした。韓国銀行は全体円キャリートレード残高が506兆600億円で、今後の清算可能性が大きい資金は32兆7000億円だと昨年9月分析したことがある・・・・最近の円・ドル為替レートは円高に戻った。先週(13~17日)には一時、円・ドル為替レートは1ドル当たり154円まで下落し(※21日現在約155円です)、最近1カ月間の円高としては最高水準を記録した。これもまた、日本銀行の金利引き上げ見通しての動きだった。日本経済新聞によると、みずほ証券は今月基準金利が引き上げられる場合、為替レートが153円まで動くだろうと見通した(韓国経済)・・>>

 

ここからはいつもの告知ですが、久しぶりに新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。新刊は自民党と韓国」という題です。岸田政権・尹政権になってから、「関係改善」という言葉がすべての議論の前提になりました。果たして、本当にそうなのでしょうか。いや、それでいいのでしょうか。じゃ、同じ路線でないのは、たとえばこれから日本政府の路線変更があった場合は、それは「改善」ではないのでしょうか。そんな疑問に対する考えを、自分なりに、自分に率直に書いてみました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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