トランプ大統領、日本自動車関税27.5%から15%へ署名、遡及適用も・・韓国メディア「日本のほうが先に15%に」

前にも同じ文章を書いた記憶がありますが・・個人的に、法律を優先するトランプ大統領の一部政策については、素直に賛成、支持しています。関税というのも、国の権利という側面もあるので、上げるために交渉に出るというのはわかります。でも、どうもこの「やり方」というか、「態度」というか、そんなところが、本当にコレジャナイ(これはない)でして。いろいろイライラしているシンシアリーではありますが、それでもなんとか、日本の自動車関税が合意通り15%になりました。せめて「合意通り」にはなったので、不幸中の幸いです。他にもいろいろ書いてありますので、今朝は韓国関連とはちょっと離れることになりますが、こちらを取り上げてみます。

25%から15%になりましたが、もともと2.5%は関税があったので、2.5%から27.5%になって、27.5%から15%になったことになります。デイリアン国際新聞韓国日報など、多くの韓国メディアが結構大きく取り上げています。中には「日本のほうが先に15%になった」と、ぐぬぬ系の記事を載せるところもありますが、「私たちの場合、日本やEUの場合は合意関連の公式文書がない(ファクト・シートもないとされています)」と指摘しています。余談ですが、現代車とLGが米国ジョージア州に建設中の電気車バッテリー工場に、米国当局が捜索令状を執行、外部からの出入りを遮断しました(引用はしませんが、イーデイリーの記事)。違法滞在中の人たちを雇用したという理由ですが、米韓首脳会談などを考えると、タイミング的に、本当にそれだけなのか、ちょっと気になるところです。以下、各紙から<<~>>で引用します。




<<・・米国政府が、自国に輸入される日本産自動車に対する関税を15%に下げて施行することにした。これは日本政府と合意したことによる「決まった手順」だ。しかし、韓国より先に関税引き下げが行われるという点で、一定期間、米国市場で日韓の関税に差が発生することが避けられない見込みだ・・・・韓国も7月30日、3500億ドル規模の対米投資、1000億ドル相当の米国産エネルギー購入などを条件に、25%の自動車関税を15%に下げることに合意した。ただし、これを履行するための行政命令はまだ出ていない状況だ。韓国も日本のようにこれまで対米投資の詳細などで米国との異見が解消されず、行政命令が遅れていることが分かった・・

・・日米両国は相互関税を25%から15%に下げることに合意したが、この15%に米国がかけていた既存の関税が含まれるのか問題になっていた。この日の行政命令を見ると、米国は既存関税が15%未満の品目の場合、既存の関税と相互関税を合算した関税率が最大で15%を超えないようにした。既存関税が15%以上の品目の場合、相互関税を加算しないようにした。これは欧州連合(EU)と同じ扱いで、日本が望んでいた形だ。米国は新しい相互関税率を遡及適用し、8月7日以降、高い相互関税を出していた企業に還付を可能にした(国際新聞)・・>>




<<・・注目すべき部分は、日本の自動車と自動車部品に課してきた25%の品目別関税を15%に下げるという内容だ。ロイター通信によると、この行政命令には「米国は米国に輸入されるほぼすべての日本産輸入品に15%の基準関税を課し、自動車および自動車部品、航空宇宙製品、ジェネリック(複製薬)医薬品、そして米国で自然に生産されない、または利用できない天然資源に対しては、別の特恵も適用されている・・・・トランプ大統領は日本から輸入する品目のうち、米国で入手できない天然資源や複製医薬品・医薬原料の場合、相互関税率を0%に調整する権限を商務長官に付与した(韓国日報)・・>>

<<・・韓国は去る7月30日、対米投資3500億ドル、エネルギー分野1000億ドル購入などを条件に韓国産製品に対する相互関税率を25%から15%に下げることに合意した。ただし、日本・欧州連合(EU)とは異なり、合意関連ホワイトハウスの公式文書はない(デイリアン)・・>>

 

前にもちょっと書いたことがありますが、米韓FTAの頃は、韓国は0%、日本は2.5%でした。これが、価格競争力において「約5%」のメリットを韓国メーカーに与えていた、と言われています(ニュース1、7月31日)。よって、少なくとも12.5%の税率が必要だった、という意見もあります。韓国メディアが気にするなら、そういう部分、そして「公式文書がない」などの部分ではないでしょうか。で、またうれしい告知です。おかげさまで、「日刊SPA!」にも、4日から3回連続でシンシアリーの記事が載ることになりました。新刊の内容の抜粋となります。李在明大統領のファン(色んな意味で)の方は、ぜひお読みください。




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

プレジデントオンラインに、記事が載りました。よろしければお読みください。新刊の内容の一部です。
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。