まず、本題に入る前に、日本の国家資格において「台湾」表記が可能になった(実際は前から可能だったけど、可能な数が増えた)、というニュースをお伝えします。AI「ジェミニ」がまとめてくれた情報だけ簡略に載せますと、日本の国家資格における出身地・国籍等の表記について、日本政府は2026年10月までに全322の国家資格で「国籍」のみに限定する欄をなくし、「台湾」と表記できるよう制度を変更しました。対象資格は 医師、保育士、美容師、マンション管理士、獣医師など、各省庁が所管する全322の国家資格です。新しく、約100の資格で「台湾」という表記が可能になる、と。わざわざ電子出入国書類から台湾表記を無くした韓国政府のやり方をを本ブログで取り上げたこともあるので、こうもスタンスが違うんだな、とほっとします。
ちなみに韓国の場合、いままでは「台湾」と書けばよかっただけですが、デジタル化の際に「選択」制になり、「台湾」という項目がそもそも無くなって「中国(台湾)」だけになりました。台湾政府からの猛抗議を受け、いまは項目そのものが消えました(表記を変えたのではなく、選ぶ項目そのものが無くなった)。で、ここから本題です。本ブログの読者の方々なら、耳にたこ焼きができるほど何度も聞いた話でしょうけど・・韓国の憲法では、「朝鮮半島と付属する島々」が領土ということになっており、北朝鮮は違法占拠集団ということになっています。北もまた同じく、全部自分たちの領土だと主張しています。ただ、北朝鮮が「もう二つの国」と路線を変更したため、韓国の左側の人たちは、この「領土条項」の話にさらに慎重になっているのが、現状です。
で、この件、「領土」というものを「主権が機能している範囲」とするかどうかで何度か騒ぎがありましたが、今回、駐韓米軍司令官が「韓国は国連司令部の観点からすると、軍事境界線の鉄条網の南側」という、多少は「冷酷な現実」とも「詩的な(?)表現」とも言える発言をして、騒ぎになっています。個人的に、これは「国連司令部の観点」だと、権限が届くかどうかという話なので、そう言えるだろう、と思っています。いまさら韓国の憲法に関する議論をするつもりはありませんが、ここで一つ、前のウクライナの北朝鮮捕虜送還のことが、どうしても繋がってしまいます。ウクライナ側は、「韓国の憲法では、彼らも韓国の国民ではないか」としています。
韓国側はこの件についてハッキリ答えず(メディアのスタンスにもよりますが)、「大統領が謝罪を要求したのになんでそうしないのか」という話ばかりです。ここ、個人的な見解ですが、当時の韓国側、政治家もメディアもそして政府も、「北側も領土の一部」という話を極端に避けようとしていました。なのに、今回は駐韓米軍司令官に対して「領土主権にかかわる発言だ」「撤回、謝罪せよ」という主張が溢れています。韓国日報(18日)などが報じています。結局、便利に利用できるなら、本当はどうでもいいと思っているのではないか、そんなところでしょう。ちなみにこの司令官は、この前の「黄海上空で米中の戦闘機が対峙した件」などで、韓国政府と強く対立した人です。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・共に民主党は、ザビアー・ブランソン在韓米軍司令官が戦時作戦統制権(戦作権)の移管に向けた条件の変化に言及したことに対し、「我々は条件を早期に充足し、移管を行うべきだという基本的な立場に変わりはない」と一線を画した。また、「大韓民国の領土は非武装地帯(DMZ)の南方限界線から始まる」という趣旨のブランソン司令官の発言についても、「大韓民国の領土主権を侵害する、一線を越えた発言だ」と激しく反発する声が上がっている。大統領の国防政策特使を務める共に民主党の金炳柱 議員は17日、自身のフェイスブックに「大韓民国は南側の鉄柵線から始まる」というブランソン司令官の発言を引用し、「ブランソン司令官は主権を侵害する発言を直ちに撤回し、大韓民国の国民に対して謝罪せよ」と記した。
同議員は、「休戦協定によって国連軍司令部に付与された権限は、DMZへの出入り許可や民事行政に限られる」とし、「主権国家である大韓民国の領土主権にまで口を出す権限は、どこにもない」と強調した。これに先立ち、国連軍司令官を兼任するブランソン司令官は14日、米ワシントンで開催された米シンクタンク「ゴールド国際戦略研究所」主催のセミナーにおいて、「国連軍司令部の観点から見ると、大韓民国は南側の鉄柵線から始まる」と述べたと伝えられている。
国会国防委員長を務める共に民主党の陳声準議員も16日、自身のフェイスブックで「大韓民国の領土を朝鮮半島およびその付属島嶼と規定しているわが国の憲法に反するものだ」とし、「大韓民国の領土主権を否定する国連軍司令官の認識は、必ず正さなければならない」と主張した。同氏はさらに、「米国は、ブランソン司令官の認識や発言が同盟の信頼を損なうことのないよう、明確な立場を伝え、必要な措置を講じるべきだ」と述べ、「戦時・平時を問わず、韓国軍の作戦統制権を韓国が自ら行使する方策について、積極的に検討すべきだ」と付け加えた(韓国日報)・・>>
金曜日には、長野県の上高地で秋を感じてきました。見頃にはまだ早い時期ですが、天気もよく、いつもとまた違う雰囲気で、本当に良い時間が過ごせました。




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。