多くの国で住宅問題、家賃問題が表面化されています。日本も決して例外ではないでしょう。もちろん、他国はおろか自国の情報すらも、全体を把握することは容易ではありません。地域による、街による、人によるといったところでしょう。しかし、問題が表面かしているのは間違いないようです。単に政策の問題だけなのか、資本主義の暴走なのか・・外国の場合は、大企業がマンション・アパート団地を買い漁って、家賃を2倍に上げるところもあるとかなんとか。そこで、韓国ではどうよ?ということを簡略にまとめてみました。なんだかんだで韓国の住居環境をサポートしてきた伝貰(一定金額を大家に預けて家を借りる制度)はどんどん斜陽の道をたどっています。こちらは明らかに政府政策の問題もありますが、そもそも家を借りるための金(伝貰保証金と言います)が高くなりすぎで・・映画パラサイトで有名(?)になった地下室みたいな部屋でも約1000万円以上はかかる、とのことでして。数年前のニュースですが。
簡略にまとめますと、韓国では不動産物件の取り引きのほとんどがアパートです。日本で言うマンションなどを意味しますが、公式基準だとその範囲は結構広く、韓国の法律(建築法施行令)では、住宅として使われる「階数が5階以上の共同住宅」はすべて「アパート」と定義されています。ちなみに、日本では階数による区別はありません(そもそもマンションとアパートの区別が曖昧な気もします)。以下、マンションとします。そのアパートの、ソウルの家賃(月貰、ウォルセ、月払いの家賃制度において)の平均が、160万ウォン(今朝の為替レートで約19万円)です。じゃ、東京都の場合はどうなっているのか。グーグルのAIジェミニが調べてくれた情報によると、「エリアによって差が大きい」ことを前提にして、物件種別ごとの平均家賃は、賃貸マンション: 約15.1万円、賃貸アパート: 約9.6万円、賃貸一戸建て: 約23.8万円です。
世帯構成・間取りごとの目安として見ると、一人暮らし向け(ワンルーム・1K・1DK): 約11.5万円、東京23区の単身向けマンションの平均は約11.4万円前後。二人暮らし向け(1LDK・2K・2DKなど): 約19.0万円、ファミリー向け(2LDK・3LDK以上): 約24.8万円〜26万円前後です。マンションの定義が異なるとはいえ、東京都の賃貸マンションが平均で15万円なのに、平均で19万円超えているとは、なかなかのものです。しかも、問題はその上昇スピードです。2025年6月に142万ウォンでしたが、2026年7月に162万ウォンでした。いままで月払い家賃というのを経験したことがないという人も少なくないので、実際の体感としての上昇率はもっと高いとも言えるでしょう。ソース記事ファイナンシャルニュース(8月16日、データだけ)、ニューシース(9月5日)などが取り上げています。「給料が上がるより、家賃がもっと早く上がる」という記事の題が、全てを物語っている気もします。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・「年収の伸びよりも、家賃や管理費の上昇スピードの方が速い気がします」・・・・会社員のキムさん(34)は、最近、賃貸契約の満了を控え、新しい住まいを探さなければならない状況だが、途方に暮れている。仕事の都合上、ソウルマポ区のコンドク駅周辺から離れることは難しいのだが、この一帯ではアパート、ヴィラ(※階数が5階にならない集合住宅の一つ)、オフィステル(住居兼オフィス)の家賃が一斉に値上がりしているからだ。キムさんが周辺の物件を調べてみたところ、似たような条件の物件であっても、広さによっては以前より月額10万~20万ウォンほど高くなっているケースが少なくなかった。
キムさんは「家賃が上がり続けているため、今や職場に近い場所に住むことさえ負担に感じるほどです」とし、「固定費である住居費が膨らむ以上、他の生活費を削るしかありません」と吐露した。伝貰(※家を賃貸する制度、高額な保証金を預ける必要がある韓国独自の賃貸方式)が減少する中、賃料の上昇傾向が続いており、借主の住居費負担も増大している。特に、伝貰の価格上昇によって、不足した保証金分を月払い家賃に切り替える借主が増えており、家賃相場も急激に上昇している。ソウルのアパートの平均家賃は、去る7月に史上初めて160万ウォンを超えた。今年に入ってからの家賃の累積上昇率も6%に迫っており、伝貰に続き、月払い家賃も借主の負担を重くしている。
賃貸市場において、月払い家賃が主流として定着するスピードも加速している。韓国国土交通部の住宅統計によると、今年1月から7月までの全国の住宅賃貸取引のうち、月払い家賃の割合は68.3%に達した。これは「保証金付き月払い家賃」や「半・伝貰」(※結構高めの保証金が必要だが家賃が比較的安くなる、すなわち伝貰と月貰のハイブリッド)」などを含めた数値であり、前年同期比で6.5ポイント上昇した。ソウルでは月払いの賃貸の割合が69.7%に達し、賃貸借契約10件のうち7件ほどが月払いだった。この月払いの割合は、年々上昇する傾向にある(ニューシース)・・>> 今日の更新はここまでです。次の更新は明日(21日)の11時頃になります。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。