韓国、青年たちの間で『財テク』ならず『ケチテク』が流行

本ブログで紹介してきた韓国青年たちの特徴に、『投資好き』というのがあります。かなり控えめに書くと、そうなります。前にも紹介したことがありますが、これは韓国金融監督院が出した報告書にもそうなっていて、理由は『それでも、投資がもっとも公正だから』という心理があるとのことです。その投資がおもわしくない結果になったとき、同じく公正だと言えるかどうかまではわかりませんが、たしかに投資好きという側面があります。本ブログでは、できる限りのローンでマンションを購入し、その後どうにもならなくなる、そんな現象を何度も取り上げてきましたし、韓国メディアでもある種の社会問題として指摘されています。

しかし、「全員が」そうなのかといいますと、そうでもありません。中には、できる限り消費を減らそうとする人たちもいます。減らそうと言うか、減らすしかないのかがきになるところですし、先書いた無理のある投資の結果、そうするしかなくなった人もいるでしょうけど。とりあえず、そういう現象を韓国では「ケチテク」(原文ではチャンテク)と言います。チャダは、もともとは塩っぽいという意味ですが、ケチだという意味にもなります。代表的なのが「現生チャレンジ」です。哲学的な言葉にも見えますが、現金で生きるという意味です。一部メディアは「財布から現金取り出すのがめんどうだから」という説明をしていますが、それだとカードも同じでしょう。「財布の中に現金が無いを見て、現実を知るため」と聞いたことがありますが、このほうが合ってる気がします。

 

単に消費を減らして生きるというなら、それだけで問題になるようなこともないでしょう。単に、少しでもコストパフォーマンスがいいものを求めたり、いままで加入していた通信関連など支出を調べ直して、乗り換えることを積極的に検討してみたり、そんなケチテクもあります。そもそも、そういうのをケチテクと呼ぶこと自体が合ってない気もしますが、そういうものは世界的に現れていることであり、うまくいけば「知恵」とも言えるでしょう。でも、日本もそうですが外国の場合、普通に節約のため、または趣味生活のため(結局はどこかに使うことになる)という場合も多いと聞きますが・・なんというか、このケチテクは、ただ「つかわなければいい」という方向性があるようで、気になるところです。

中には妙なケチテクに目覚めた人もいます。会社の給湯室(湯沸室)においてある食べ物、これ、本当はお客様に出すためのものだったりしますが・・それで1日を生きる「タンパ(湯沸室掘り返しの略)」というものがあったりします。SNSなどで、出来たら出来たと盛大に報告、仲間たちが祝福してくれるという話もあります。個人的に、こちらもテクと呼んでいいのか分かりませんが・・本人確認のため銀行側が口座に1ウォンの入金を行うシステムがありますが、それを10万回繰り返して10万ウォン稼ぎ、順調に警察沙汰になった天才もいる、とのことでして。さすがに、なにかのプログラムを使ったと思われる、とのことです。2月29日のものですが、KBSなどが「トンデモケチテク」と報じています。普通は引き出しからの再入金で行うものだと思いますが、妙なシステムもあるものですね。この件で、各金融会社は1ウォン入金の回数制限をかけた、とも。せっかくだからちょっと<<~>>で引用してみます。

<<・・口座に「1ウォン」を送金し、本人を認証する制度を、10万回繰り返すことで10万ウォンを引き出す、とんでもないことが起こりました。29日、銀行側によると、最近、ある銀行は自社顧客口座で「1ウォン認証」が1週間で10万回行われた事実を発見しました。本人認証だけで10万ウォンをもらっていったのです。銀行側は、この方法がオンライン上で共有され、問題が大きくなることを懸念して「1ウォン認証」可能回数に制限をかけました(KBS)・・>>

 

「スーパー銭隊ジュウマンジャー」はともなくして、マンション買って首がまわらなくなったとか、ローン返済に困っているけど海外旅行には行くとか、そんな話よりは、ずっと肯定的な話ではないでしょうか。要は、適切な消費ラインを見極めること、ネット意見を『必要以上』には気にしないこと(人それぞれ好みが異なる)、などが重要ではないでしょうか。個人的に、日本に来てから、消費は旅行関連がほとんどです。旅行インフラが優秀過ぎます。日本旅行、ああ日本旅行。

 

 

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