剖棺斬屍と明堂・・破墓法の裏

剖棺斬屍(부관참시)。棺を剖して屍(屍体)を斬。バンパイア・ハンターでもここまではしなさそうなものですが。朝鮮時代まで、普通に行われていた刑罰の1つです。中国由来だと言われています。最近よく話題になる『破墓』という言葉、『破』の字が入っているのもそのためです。もともと儒教社会だった朝鮮では、他意により墓を移すことなど、『破壊』されたときだけだったのです。この場合は、移すというより、親の墓を諦める、またはこっそり遺体や碑石の一部だけでも遠くへ逃げる場合ですけど。いまでも、最近の法律のように強制的な場合は「破墓」、自分の意志で移す場合は「移葬」と、言葉を使い分けています。

 

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ただ、そんな韓国社会でも、自分で自分の親の墓を他の場所へ移すことはあります。親や先祖の墓の場所が自分、すなわち次の世代の八字(運命)に影響を及ぼすという考えに基づき、そのために墓をもっと良い場所に移すことでした。そんな場所を明堂(ミョンダン)といいます。ちなみに、韓国で「八字」は、生まれ持った幸運や幸福のことで、楽に暮らす人を『八字が良い』と言います。日本語の運命とはちょっと違うニュアンスとなります。どちらかというと、日本語でたまに聞く『良い身分だな~(笑』という表現の、『身分』と同じだと見たほうがいいかもしれません。

 

 

大統領候補の一人だと言われている、イ・ナギョン前総理もまた、親の墓を違法的に作ったことが分かり、ちょっとした話題になりました。法律的に墓を作ることが出来ない、弟さんの農地に作ったとのことです。イ・ナギョン氏は「親の墓を作るとき、そこしか土地が無かった」としていますが、『ははーん、さてはミョンダンだな?』という展開になり、話題になったわけです。いわゆる「私ならそうする」パターンですね。

 

 

大統領選挙前になると、候補の「親の墓の場所」に関する話がよく聞こえてきます。<大統領候補とされる人たちが選挙に挑戦する前にもっとも気を使う部分の一つは、他でもない「風水」だ。親の墓を移葬するのが代表的である。金大中(キム・デジュン)元大統領、李会昌(イ・フェチャン)元ハンナラ党総裁などが、大統領選挙を控え、親の墓を移葬した。最近、次期大統領候補だとされているキム・ドゥグァン共に民主党議員も、父の墓を新たに造成したと伝えられ、関心を集めている・・(ソース記事:日曜新聞、外部リンクにご注意を)>

 

 

国民とて別に変わっていません。キョンジュ(慶州、日本でいうと京都のようなイメージの都市です)の、特に文化財が多い「南山」に登ってみると、文化財よりも墓のほうが多いそうです。文化財の近くは明堂だ、という認識があるからです。もちろん、違法です。いったん墓を作ると、遺族と連絡が取れないかぎり、たとえ違法でも撤去できません。その点を狙って、とりあえず墓を作っておくわけです。このような墓の数は、SBSが確認しただけでも3000を超えている、とも。この部分のソース記事は2012年のSBSニュース「墓に追い出されそうになった文化財たち」です。

 

 

こういう見方をしてみるのはどうでしょうか。ソウルの国立墓地(太田のものはよくわかりません)も風水に基づいて決められ、墓地全域がそこそこ明堂で、歴代大統領の墓はとくに良い場所にあると言われています。だから、現代版の解棺斬屍とも言える、破墓法。それは、単に死んだ人の墓を荒らすだけでなく、『その子孫』の八字に対する荒らしでもあります。親日派の子がいい暮らしなんかするんじゃねぇよ!と。今朝の「世襲の件」と繋げて考えてみると、結局は全てが『身分争奪戦』でもあります。

 

 

 


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