韓国最高裁、「雇用の世襲」を認める

ウンソゼ(蔭敍制)という言葉があります。高麗・朝鮮時代にあった制度で、主に高位層の人が、自分の職位を子に世襲できる制度のことです。昔のことなら別に構いませんが、2000年代になってからも、韓国ではこのウンソゼの話題が絶えません。「現代版蔭敍制」とよく言います。基本的には、市民団体や労働組合などが、自分の子や親戚を同じ職場に就職させることが多いので、それを指します。韓国で労働組合が『貴族』と呼ぶのは、単に『上』の権力を行使しているからだけでなく、この世襲もまた、1つの理由だったりします。

2018年にも、韓国では結構名高い大企業13社の労働組合が、会社側と『雇用の世襲』に関する団体協約を締結していることが明らかになり、大きな話題にもなりました。その中の9社の労働組合が、民主労総所属の組合でした。ソース記事だけリンクしておきます。去年10月24日の朝鮮日報です。いつものことですが外部リンクにご注意を。

 

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ですが、さすがにこの手の団体協約は、会社側と組合側がその解釈において喧嘩になることが多く、裁判沙汰になったりします。今日エントリーする内容は『産業災害で死亡した場合、その子を就職させる』という協約についてですが、その事例を見てみましょう。

「キア(KIA)車」で長年働いていたA氏が、薬品に長年露出され、白血病で亡くなりました。遺族側は産業災害及び会社側から補償を受けたにも関わらず、団体協約に基づき、子を同じ職場に就職させろと要求しました。ですがキア側は『Aさんが安全規定をちゃんと守らなかったせいもある。子を就職させるわけにはいかない』とし、結局、裁判沙汰になりました。

 

 

この件だけでなく、いままでは、基本的に、『協約適用を論ずる前に、協約それ自体がダメだ』という判決になりました。本件の裁判でも1審では「青年失業が問題となっている昨今、遺族の採用を確定することが団体協約を通じて制度化された場合、実質的に仕事を子に譲る結果をもたらす。いわゆる貴族労働者階級の出現につながる可能性がある。補償は金銭的に行われるべきだ』とし、協約内容そのものが無効だと判決しました。2審でも似たような判決でした。

ですが、なんと最高裁が、『団体協約は有効だし問題ない。子を就職させろ』とし、『団体協約は無効だ』とする1審を破棄還送(差し戻し)しました。

 

 

「司法はすでに大統領に掌握されている」「民主労総集会参加者にはコロナ検査を要求しない」などの最近の話題と繋げて考えてみると、韓国社会においての「市民団体の支配」がどこまで進んでいるのか、よく分かる事案でもあります。とはいえ、韓国の市民団体の当面の目標は、「警察関連の人事権に介入できる法的根拠」の確立です。地方警察という名目で、似たような話が進んでいると言われていますが・・・さて、どうでしょう。引用はしていませんが、ソース記事は朝鮮日報でした。

 

 

それはともかく、ちょうど数日前、韓国の保健福祉部が、「公共医療大学を作り、その生徒を選ぶ際に、自治体・専門家・そして『市民団体』を参加させる」と明らかにし、韓国のネットでは大きな話題になりました。普通にテスト点数で選べばいいのに何でそんなことをするのか、活動家たちの子を医師にするためではないのか、という指摘が溢れました。拡張失業率だと4人の1人が失業者である韓国の青年層。就職を諦めた人まで含めると、3人の1人は白手(ペクス、仕事しない人)だとも言われている彼らだけあって、こういう話はすぐ炎上します。ちなみに、これが最近韓国で騒がれている「専門医スト」の1つの理由です(※だからってこんなときにストかよ!)。

そして27日、また、産業災害で死んだ場合は子を就職させるという協約が、他でもない最高裁から有効だと判断されました。一時、文在寅政府の『鉄壁』の支持層だと言われていた青年層。彼らは今、何を思っているのでしょうか。『安倍が病気だって!』と喜んでいるのでしょうか。『新型コロナが収ると日本で就職するぞ!』と夢を見ているのでしょうか。

 

 

 


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