韓国政府は、日本の出捐金10億円をどうするのか・・手続きはまだ始まってすらいない模様

「民衆の声」という、民衆運動勢力側のメディアの記事です。記事の趣旨は「日本の出捐金10億円を処分(国庫帰属、日本に返還、など)しないと、これが韓国の弱点になる恐れがある。しかし処分の手続きは始まってすらいない。財団解散からもう2年が過ぎている」というものです。『はやく清算してしまえ』と要求する市民団体と、『財団が解散したのは政府の圧力ではない。慰安婦合意は公式合意』としている韓国政府。10億円(一部が慰安婦たちに支給され、6億円ぐらいが残っていると言われています)の処理に、韓国政府はどんなスタンスを示すのでしょうか。以下、民衆の声から部分引用してみます。

 

<<2015年韓日慰安婦の合意により設立された和解・治癒財団の設立許可取消決定が出てから2年が経ったが、日本が出捐した10億円(約101億ウォン)は、まだ清算処理されないまま残ってていることが明らかになった。まだ清算されなかった10億円が、慰安婦問題など韓日関係で論難の火種になるのではないかとの懸念も出ている。27日法務法人スリュン・アジアのソン・ギホ弁護士によると、「和解治癒財団残余財産(※出捐金の残金)」の法的処分の手順はまだ行われていない状況であることが分かった。

 

ソン弁護士が18日、女性家族部から受け取った情報公開請求回答資料によると、女性家族部は、和解・治癒財団の「残余財産の処分許可申請書」を公開してほしいという要求に、「許可申請は行われていない」とし、情報不存在通知をした。情報を開示するような申請書自体が無いという意味である。

和解・治癒財団の定款を見ると、財団の解散手続きは、民法に従う。民法の関連規定によると、財団法人が解散されると、残余財産は、同じ目的を持った法人に譲渡するなどの処分、または国庫に帰属される。このような『残余財産処分』の手続きは、「残余財産の処分許可申請」を行わないと始まらない。しかし、女性家族部の情報公開回答の時点では、和解・治癒財団の残余財産の処分許可申請自体が存在しないことになる。まだ財団の残余財産の具体的な処理は始まってすらいないことを意味する・・

・・これと関連し、女性家族部は「残余財産の清算人も選任されており、清算過程中だ」と明らかにした。

 

 

財団解散が2年も経ったのに日本の出現金10億円がまだ清算できたいないのは、論争の火種になるという指摘が出ている。慰安婦合意に基づいて、日本政府が出した出捐金がまだ韓国にある以上、日本政府は「日本は慰安婦合意を履行したから、韓国も履行せよ」と圧迫をしかけることができる。日本に口実を提供することになるのだ。

これに対してソン弁護士は「民衆の声」との通話で、「早く日本で受けた10億円を返さなければ、誤った慰安婦合意存続することになる」とし「これが問題点となり、韓日間の歴史問題の主導権を日本に奪われる決定的なミスになるかもしれない」と憂慮した・・>>

 

 

『合意を守るべきだ』というもっとも基本的な観点からズレているので、何の意味もない意見ではあります。しかし、その以前に、韓国政府に『守らないつもりならさっさと清算してしまえ!』という言葉に応じるほどの勇気はありません。履行する気まったく無いけど公式合意ですよ~と、どっちつかずのスタンスで次の大統領選挙まで時間稼ぎするでしょう。女性家族部が清算の手続きを進めているというのも、多分、嘘です。清算中なら、清算申請が無いはずがありません。

 

 

拙著<「反日」異常事態>が発売中です!ありがとうございます!

拙著のご紹介

以下、拙著の題の部分はアマゾンリンク(アソシエイト)になります。リンクされたページで電子書籍版もお選びいただけます。

・現在の最新刊は<「反日」異常事態(2020年9月2日発売)>です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。

・<高文脈文化 日本の行間>は、私が日本で暮らしながら感じた『日本語』に関する本です。

・<なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか>は、韓国社会の「借りたお金を返さない」心理と日韓関係の現状の類似点を考察した本となります。他のシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。ありがとうございます。

・本ブログのコメント投稿、VPN・PROXYからはうまくいかない場合があります。リンクはhttpの「h」を消してください。サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。サブブログは、コメントに返信可能な仕様です。長くなりそうな話にはサブを利用してください。

・シンシアリーはツイッターを利用しています