佐渡金山関連シンポジウムで発表された、いくつかのデータ・・「家族を呼んで一緒に暮らせるよう奨励した」など

3月末に開かれた、佐渡島の金山関連シンポジウムの内容に関する記事があったので、紹介したいと思います。本ブログでは、該当シンポジウムでイウヨン氏の発表内容を過去エントリーで紹介したことがありますので、合わせて参考にしてください。当時、発表された内容が気になると書きましたが、なんと「Japan Forward」(産経新聞が運営する英字メディア)にありました。結構長いので、主にデータに基づいた部分だけ、引用致します。以下、<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・1933年から1938年まで、72万7,094人の朝鮮半島出身労働者たちが、自発的に日本への渡航許可を申請し、断られたという統計資料がある。1939年から1942年までの期間中だけでも、約2万2,800人の労働者たちが朝鮮から日本に無断で渡航し、結局は捕まって送還された事実もある。

西岡力教授によると、1939年から1945年まで2,378,232人の労働者が日本に渡ったが、その4分の3(177万3,740人)は、自発的に日本に渡った人たちである。言い換えれば、日本で働くよう強要する理由がなかったのだ。何十万人ものの労働者たちが、自らの意志で日本での仕事を望んでいたからだ・・(※西岡力氏の発表内容に関する部分より)>>

 

<<・・長谷亮介氏が提示した資料データによると、日本本土の労働者(日本在住の朝鮮半島出身労働者も含め)の給与は、当時の​​朝鮮内での給与に比べ、ずっと高かった。例えば、1940年7月、日本鉱業協同組合が集計した資料によると、日本における鉱業労働者の平均賃金は66円77銭だった。同年、朝鮮半島内では、男性教師の平均賃金が15円96銭で、男性銀行員は30円80銭だった。日本本土の鉱山労働者の賃金のほうがずっと高かったのが分かる。それだけでなく、佐渡金山の場合は、他にも特別な恵沢を提供していた。

例えば、日本側は、佐渡金山で勤務する朝鮮半島出身労働者男性に、妻と子供たちを連れてきて一緒に暮らせるよう奨励した。食費と宿泊費は給与から控除されたが、依然として高い給与を受けていた。金山での仕事は確かに危険だったが、良い生活条件と高い給与が、まさにその対価になってくれたわけだ・・(※長谷 亮介氏の発表内容に関する部分より)>>

 

<<・・(※日本内の鉱山で働く朝鮮半島出身労働者の資料によると)1940年に71円95銭を稼いだ鉱山労働者は、食費で月賃金の21.2%、貯蓄で18.6%、その他で16.4%を控除され、合計56.2%が控除された資料がある。当該労働者は収入の34.5%である24円84銭を朝鮮に送金し、賃金の9.3%(6円72銭)を自分用に取っておいた。月給の3分の1以上を家に送ったのに、月末にお金が余っていたという意味で、これは、日本国内の鉱山で働く労働者は非常に有利な条件であったことを示している。

朝鮮と日本の平均的な鉱山労働者が一日に消費できるカロリー量を見ると、日本の朝鮮半島出身労働者の生活条件は、かなり良かった。例えば、1941年当時、朝鮮半島南部に住む労働者は、1日に平均1,799カロリーを消費した。一方、福岡県のMitsui Yamano(※三井山野?)炭鉱で働く朝鮮半島出身労働者は、同年、一日平均3,224カロリーを消費した・・(※イウヨン氏の発表部分より)>>

 

ただ、JAPANForwardの記事の中で一つだけ、「どうかな」と思う部分がありました。この記事を書いたのは麗澤大学のJason Morgan教授ですが、教授は同じシンポジウムにオンラインで参加した「メディアウォッチ」のファン・ウィイン代表と、シンポジウムが終わったあとに、インタビューを行いました。

そして、その場で、ファン代表は『韓国の一般大衆には、メディアが情報を選別しているので、正しい情報が届いていない』としながら、日本は韓国の一般大衆ともっと疎通するチャンネルを用意すべきだ、と意見を出しています。正しい情報さえ行き届くなら、大衆は目覚めるだろう、と。

うーん・・どうでしょう。一般論としては、そういう見方もできましょうけど・・どうも韓国社会の日本観というのが、本当に情報が足りないからなのか、私はその部分で強い疑問を抱いています。情報を『好き嫌い』で選んでいるのは、果たしてメディアのほうなのか、と。個人レベルで、見たいものだけを見ているのではないか、と。この部分だけはどうしても気になりました。

 

 

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