G7サミット直後から中国に振り回されるユン政権・・水面下の対話チャンネルまでシャットアウト

23日、パクジン外交部長官(外務大臣)が、「近いうちに中国外交部長官と会って、いろいろ協議する予定だ今回は中国の外交部長官が訪韓する番だ」と話しました。国会で、中国の関係は大丈夫なのか、という趣旨の質問を受け、答えた内容です。この発言自体は、これといって問題はありません。いわゆる長官同士のシャトル外交のような形で、韓国と中国の外交部長官は会談を開いてきましたし、前回パクジン長官が訪中したので、今回は中国側が訪韓する番です。それはそうです。

ですが、など一部のメディアには、中国側は韓国との対話チャンネルをすべて封じてしまった、事実上、話し合いができない状態にある、という記事も出ています。特に韓国経済の記事によると、予定されていた『中韓議員連盟(中国側)』構成のために訪中・中国側の議員たちと面談予定だった『韓中議員連盟(韓国側)』の国会議員団の訪中に応じず、水面下の疎通チャンネルにも応じないでいる、とのことでして。韓国側の韓中議員連盟は、カウンターパートが無く、5ヶ月も中国側と挨拶もできないでいる、とも。最近、韓国最大のポータルサイト「ネイバー」の中国接続ができなくなっている、というニュースがありました。またもやTHAAD事態のようなことになるのではないか、と多くのメディアが指摘しています。

 

個人的に、G7というか、少なくてもこの前の訪米の段階で、このくらいの反応は予想していたはずです。ただ、G7サミット中に、G7が新設することにした「(中国・ロシアの経済的威圧に備えるための)経済協議体」に参加しないと大統領室側が話しましたし、G7の直後、副総理が「脱中国するとは言っていないし、するつもりもない」と国会で公言しましたし、今回の外交部長官発言もそうですが、詳しくなにもない状態で「近いうちに会談する」と話したり。どうも、深く考えて政策を打ち出している人たちの反応だとは、思えません。以下、韓国経済の記事から、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・最近、韓中関係が凍りつき、韓国と中国の議員間の会同もキャンセルされたことが確認された。両国政府間の外交が交着状態に陥った中、「水面下の外交」を担当する議員外交も閉ざされたのではないかという懸念が出ている。26日の政治関連情報筋たちによると、中国は昨年12月、韓中議員連盟の発足当時、中国の議会である全国人民代表大会で「中韓議員連盟」を、遅れても4月までは発足すると約束したが、無期限延期となっている。これにより、韓国と中国議員らは、「韓中議員連盟」が発足してから5カ月も経つのに、公式的な対面交流行事はもちろん、挨拶すらもできなかった。

韓中議員連盟関係者は、「中国側が中韓議員連盟を構成し、遅くとも5月には議員同士に会おうとしたが、今、そういう話は聞こえてこない」とし「多くの努力をしているが、中国側は、私たちが実務陣を派遣することすら応じないでいる状況だ」と話した。 続いて「事実上、中国議会との対話チャンネルが、すべて閉ざされたわけだ」と付け加えた。韓中議員連盟は昨年12月、与党・野党議員100人余りが集まった「巨大議員連盟」として発足した。 韓日議員連盟に続く二番目の国家間議員連盟であるうえ、中国全仁大常務委員長も支持を表明し、議員外交の新しい『軸』として注目された。だが、中国側が議員交流に応じないでおり、膠着状態は長期化するとみられる(韓国経済)・・>>

 

韓国側がこういう『威圧』に気を使えば使うほど、中国側は話しやすくなるでしょう。『じゃ、中国工場で半導体を作り、マイクロン社の不足分の穴埋めをしてくれないか』、と。この話に「各企業が決めること」などと対応していては、それは中立でもなんでもない。ただの『中国寄り』になるしかありません。マイクロン社は一例でしかありませんが、こういう展開を考えてなかったなら、それは外交でもなんでもないはず。これから心理的G8のプレジデント・ユンが、G7にも入っていない国を相手にどのようなスタンスを見せるのか。リアルとしてもネタとしても、期待したいところです。

 

 

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