韓国、経常収支赤字に分かれた見解・・「問題ない」から「いままで享受してきた中国特需に、根本的なダメージは入ったのではないか」まで

9日にお伝えしましたが、韓国の4月経常収支が赤字になりました。貿易収支赤字についてのニュースは随分前からありましたが、去年8月と11月に経常収支も赤字化、今年1月に大幅な経常収支赤字を記録、2月と4月にも赤字となりました。商品収支は7ヶ月ぶりに黒字になったものの、いわゆる不況型の黒字。中国だけでなく各地域への輸出が減少しており、日本への輸出も20%以上減少している・・前回はそんな内容でした。

全体的には、思ったよりよかった、下半期からは回復する、ということになっています。実際、今年の年間経常収支が赤字になるという展望は出ていません。しかし、一部のメディアは、緊張感が足りないという記事を出しています。去年、貿易収支赤字関連記事が書くメディアから出ていた頃にも、「経常収支が黒字だから問題ない」「中国がロックダウン解除すれば回復する」という展望が主流でした。また、ソース記事の文化日報によると、1997年、いわゆるIMF入りの直前にも、経常収支を指摘する声に経済官僚たちは「GDPの2%の経常収支赤字は国際的に容認されるもの」と『えらそうに(記事原文のままです)』していた、とのことでして・・そういうのを経験した記者としては、さすがに緊張感を持てとも言いたくなるでしょう。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・経常収支が不安な流れを見せている。経常収支は国家経済の対外バランスがどうなっているかを示す代表的な指標だ。特に韓国のように資源がなく小規模開放経型の済国の場合、経常収支が経済の健全さを示すという点で非常に重要な意味を持つ。年間基準で見ると、経常収支が赤字を記録したのは、『外国為替危機』直前の1994~1997年4年間連続赤字を記録したのが代表的だ。各年度経常収支は1994年にマイナス47億9350万ドル、1995年マイナス102億2970万ドル、1996年マイナス244億6110万ドル、1997年マイナス108億1150万ドルだった。

当時、経常収支が連続で赤字を記録する状況でも、経済官僚たちは「国内総生産(GDP)の2%以内の経常収支赤字は国際的に容認される」とえらそうにしていた・・・・その後、年間基準で一度も経常収支が赤字を記録したことはない。2008~2009年のグローバル金融危機状況でも、一時的に月別経常収支が赤字を記録したことはあるが、年間では2008年(17億5300万ドル)と2009年(330億8769万ドル)ともに黒字だった。ところが、今年「経常収支の流れが不安定だ」という話が出ている。今年の経常収支は1月(マイナス42億1230万ドル)と2月(マイナス5億1840万ドル)の赤字を記録した後、3月(1億5810万ドル)に『一瞬』黒字に戻ったが、4月(マイナス7億9260万ドル)と赤字に戻った。今年に入って4月まで累積経常収支はマイナス53億7000万ドルだ・・

 

・・今年の経常収支に対する不安感が例年より増幅されている理由は、これまでずっと増加してきた輸出が減少しているからだ。 輸出が減る最も重要な理由は、対中国輸出減少幅が大きいためだ。 世界経済が一時的に衝撃を受けて輸出が減るだけなら、近いうちに回復すると予想できるが、最近は中国のリオープニング(経済活動再開)効果が期待していたほどではなく、これまで「中国特需」を味わってきた韓国経済が、根本的なダメージを受けるのではないかという展望も出ている(文化日報)・・>>

記事は、いますぐ年間赤字になる うわあぁぁ~とか、そんなことは主張していません。今年の経常収支黒字規模が、2022年298億ドルより多少減少した240億ドルになる、という中央銀行の予想も出ている、とのことです。ただ、もしそうだとしても、年間経常収支黒字規模は2021年には852億ドルだったが、それが2022年に298億ドルになったのに、そこから「多少減少した」を問題ないというニュアンスで言うのはどうかな、とも指摘しています。もし企画財政部や中央銀行の見通しのように経常収支が大幅な回復にならなかったら、国内だけでなく・国外からも大きな懸念の声が出てくるだろう、とも。急に通貨スワップ議論するという話も出ているけど、無関係には見えない・・のは、きっと私の心が曇っているからでしょう。 次の更新は明日12日(月曜)11時頃になります。

 

 

おかげさまで、新刊が発売中です!今回は、マンションを買わないと『貴族』になれないと信じられている、不思議な社会の話です。詳しくは、新刊・準新刊紹介エントリーを御覧ください。経済専門書ではありませんが、ブログに思いのままに書けなかったその不思議な「心理」も含めて、自分なりに率直に書き上げました。以下の「お知らせ」から、ぜひ御覧ください。ありがとうございます

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年3月1日)からですが、<韓国の借金経済(扶桑社新書)>です。本書は経済専門書ではありませんが、家計債務問題の現状を現すデータとともに、「なぜ、マンションを買えば貴族になれるのか」たる社会心理を、自分なりに考察した本です。・新刊として、文在寅政権の任期末と尹錫悦政権の政策を並べ、対日、対米、対中、対北においてどんな政策を取っているのかを考察した<尹錫悦大統領の仮面 (扶桑社新書)>、帰化を進めている私の率直な気持ちを書いた<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・ンシアリーはツイッターをやっています。ほとんどは更新告知ですが、たまに写真などを載せたりもします ・当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。