あくまで「一部」のメディア、しかもあまり名が知られているメディアではないので引用はしませんが、前週あたりから、『日本国民の8割は処理水放流に反対している』、または『~は処理水(関連データを)信じないでいる』という主張が出ていました。市民団体関係者とはいえカトリックの神父が同じ発言をして、なんだこれはと思ったこともあります。実はこれ、日本メディアが調査した、『政府の説明が不十分だ』の数値です。これを引用する過程で、多分、意図的に、『データ関連』『反対意見』などにすり替えたのでしょう。
ちょうどIAEA報告書が大きな話題(?)になったこともあるし、いつもの『日本内でも』パターンにしようとしたのではないか・・個人的にはそう思っています。政治、社会、多くの分野において、韓国メディアは、日本政府が(韓国の立場からして)のぞましくない方向に動くたびに、同じ主張をしてきました。「一部の政治家だけで、多くの日本国民は~」などのフレーズは、一時はものすごく流行りましたし、最近でもたまに目にします。そういうものと同じパターンにしようとしていたのではないか、と。
しかし、いままでと同じく、『現実』の日本内では、異なる結果になりました。読売新聞が行った調査で、処理水放流に賛成する人が57%、反対する人が30%となりました。毎日新聞の場合「不安なのか」という曖昧な表現になっていますが、それでも「不安じゃない44%、不安だ35%で、不安ではないとする人のほうがもっと多かった、とのことです。韓国ではヘラルド経済などが報じています。個人的に、「賛成(すべての案件がそうですが、賛成というのは『まったく何の不安もない』を意味するものではありません)」としたほうがもっと分かりやすい集計になるのでは、な気もしますが。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・海洋放流に対する日本国内の世論調査で「不安ではない」という回答が多かった。毎日新聞は・・・・電話世論調査で「今夏始まる処理水放流に不安を感じるか」という質問に、44%が「不安ではない」と答えたと24日報道した。「不安だ」は35%、「知らない」は20%だった・・・・ただし放流について「政府と東京電力の説明が十分か」という質問には「不十分だ」という回答が53%で「十分だ(24%)」の2倍に達した。読売新聞がこの日発表した世論調査の結果では、放流賛成意見が57%で、反対(30%)の2倍近くだった。方、岸田文雄内閣支持率は下落傾向を示した(ヘラルド経済)・・>>
じゃ、なんでこういう「日本内でも~」なパターンが消えないのか。言ってしまえばそれで何とかなるからです。この前、日本の各メディアが報道した「福島第一原発の港湾内で、基準値以上のクロソイが見つかった」という記事を、韓国の地上波放送など一部メディアが「沖合で見つかった」と報道したことがあります。ちなみに、湾内というのは、網などで魚の動きはコントロールされていますが、沖はそうではありません。本ブログでも6月25日に取り上げたことがあります。地上波メディアMBC、一時は韓国で「もっとも信頼される」ニュースとされた大手ケーブルテレビ局YTNなどが、「沖」と報道しました。ただ、聯合ニュースなどは、ちゃんと「湾内」としてた、とも(保守系メディアペンアンドマイクより)。
この件、そのまま市民団体の集会などで『論拠』とされ、ユン政権はわざわざ「輸入再開はありません」と繰り返して発表する一つのきっかけになりました。ついでになりますが、まだ未読の方は7月1日のエントリーもチェックしてみてください。同じくMBCが香港漁民の「塩を入れて4日間漬けます。私たちはこれらを保管しますが、この作業を座って行います」という話を、「処理水があちこちに広がるはずなのに、そして一日二日で広がるのではなく、長く続くので…」と翻訳した・・という話です。いまのところ、何か是正があったという話は聞きません。
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