朝鮮日報「ハンギョレとMBCが取材できないなら、私たちも処理水放流施設取材に参加しない」・・ペンアンドマイク「でも、MBCが乗れなかった大統領専用機には乗りましたよね」

本ブログでは取り上げませんでしたが、東京電力が、ハンギョレ新聞とMBCに対し、処理水・放流施設取材を許可しませんでした。本ブログでもたまに取り上げる保守系ネットメディア「ペンアンドマイク」はこのことで、「ついに東京電力からも『認定』されてしまったか」と記事を載せたりしました。ネットのコメントでも、保守支持の人たちの中には東京電力のこの決定に「仕方ないもの」とする意見が結構あって、個人的に「大丈夫。北朝鮮取材ならハンギョレ新聞とMBC『だけ』選ばれるだろうから」というコメントが印象的でした。もちろん、こういうのが主流意見だという意味ではありませんが。

・・・ですが、そんな中、朝鮮日報の日本特派員が、「これは、透明性ある情報公開という側面からしてありえない。私たちも取材に参加しないことにした」と記事を載せました。ですが、ペンアンドマイクによると、MBCがバイデン大統領関連発言でユン大統領と対立していたとき、ユン政権がMBCに対し大統領専用機搭乗取材を許可しなかったことがあります。そのとき、朝鮮日報は普通に専用機に乗った、とのことでして。購読者たちの反応も、「説得力が無い。『現場を取材しない』と自分で言ってるようなもの」な意見が目立つ、とのことです。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・24日、朝鮮日報が日本の東京電力が処理水放流施設に対する取材に応じなかったと明らかにした。ところが、朝鮮日報が取材しなかった理由が、東京電力がハンギョレやMBCなど国内メディア2カ所に対して取材不許可決定を下したことであり、論議となっている。朝鮮日報はこの日「[特派員レポート]で・・・・「全世界メディアから申請を受けた東京電力は、最終的に海外メディア15社だけに放流施設を公開した。「(その理由は)これまでの報道内容によるものだと考えられる」、「本紙は、取材一日前日、今回の取材を主管した日本国際プレスセンター(FPCJ)に丁寧に取材に参加しないとの意を伝えた」と説明した・・

 

・・朝鮮日報は東京電力取材に参加しない理由について「本紙は10年余り前BSE怪談の時、科学の側に立ったように、今も同じ態度を守っている。(※東京電力が)処理水情報を公開するという方針とずれた行動をしたためだ」と明らかにした。それと共に「マスコミを選別する行為は自分たちが主張してきた『透明な公開』にはならない。透明な公開なら安全性を疑うマスコミにも公開しなければならない」と批判した。

しかし、こうした朝鮮日報の行動については批判が出ている。 このレポートについてある購読者は「ハンギョレとMBCはマスコミを装った左派集団なのにこんな対応をするなんて」と批判した。 他の購読者は「ハンギョレ、MBC不許可はあまりにも当然の措置だ。米国でもよくあること」とし「朝鮮日報がこれを問題にするなんて実に残念だ。こういう決定に同意する読者が果たしているのだろうか」と強く批判した・・・・そのほかにも「朝鮮日報が自らMBC、ハンギョレと同レベルだと宣言するなんて残念だ」「科学的に説得ができないから不許可になったのでは」「説得力まったくない。じゃ現場は誰が伝えるのか」などの批判があった・・

 

・・国内の他のメディアとの連帯意識にこだわりすぎで、読者のための取材・彼を通じた迅速で正確なニュース報道というマスコミ本来の役割を見逃したのだ。これに加え、昨年11月、大統領室がユン大統領の東南アジア巡方直前、MBC取材陣の大統領専用機搭乗を不許可して議論が生じたときの朝鮮日報のスタンスとは異なることも指摘されている。同年9月、ユン大統領の(※バイデン大統領関連)発言をMBCが恣意的に字幕をつけたとする論議が生じたが、これによりMBCの専用機搭乗が不許可になった、と見られている。ところが、当時、朝鮮日報所属の大統領室記者たちは、大統領室の措置に反対する共同文書作成には参加したが、(※大統領専用機に登場しての)取材は行った。当時、ハンギョレは、大統領室の決定に関して、自ら大統領専用機に搭乗しなかった。

朝鮮日報が一貫性のあるマスコミであるためには、今回処理水放流施設取材に参加しなかったように、あのときもハンギョレのように大統領専用機に搭乗すべきではなかったのだ・・・・事案によって『選択的正義感』を発揮しているだけだ。結局、国内1等メディア、代表保守メディアなどと自分で言ってきた朝鮮日報が・・・・国内の他のメディアに対して、深く考えもせず『兄』のふりをしようとして、読者の知る権利を低下させてしまったわけだ(ペンアンドマイク)・・>>

 

いろいろ購読者コメントなどが出ていますが、こういう反応は「主流」とは言えません。14日に発表された世論調査結果、韓国では54.1%が「放流が国際基準に適合するとしたIAEA最終報告書について」「信頼しない」と答えています。「信頼する」は37.6%(ニューシースなど複数のメディアの報道)。一つ前のエントリーで取り上げたものとは逆ですね。こちらはストレートで分かりやすい質問となっています。大統領支持層は「とりあえず支持」する人が多いためか、「信頼する」は当時のユン大統領支持率とほぼ同じ数値になっています。

 

 

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