進む日本旅行の「ブランド」化・・訪日韓国人観光客313万人(訪韓日本人観光客は86万人)

今年の上半期、訪日韓国人観光客は313万人、訪韓日本人観光客は86万人でした。新型コロナになる前の2019年上半期データと比べると、前者は81%も回復した数値になりますが、後者は51%です。86万人というと、多いと言えば確かに多いですが、韓国側としては明らかに期待外れの結果です。実際、聯合ニュースや中央日報など、大手メディアが結構大きく取り上げています。なにで、いわゆる水際対策が緩和されたとき、韓国旅行のために領事館の前で徹夜する人で溢れているとか、そんなニュースが両国で溢れていたわけですから。各記事は、86万人を「わずか」「これだけ」などと書いています。これでも訪韓外国人観光客1位ですが。

この話になると円安だから~という話がついてくるし、実際にその影響もあるでしょうけど、日本だけでなく他の国、特に海外観光客が多いとされる台湾や香港なども同じで、訪韓観光客は半分ぐらいになっています。ちなみに、韓国では「海外旅行はスペックであり、『しなければならない』存在だ」ということになっています。4月にエントリーしたことがありますので、未読の方はお読みください。この内容、新刊にもちょっとだけ入っています。特に日本旅行は、「まだ行ったことないの?」と言われないために、とりあえず行く、という流れも。

 

今回の記事で印象的だったのは、ある旅行業界関係者の話です。表向きには、KポップなどいわゆるKカルチャーで十分だと言っていますが、観光関係者としてはそうでもないようで、記事で「率直に言って、日本や中国にコンテンツで勝てない。日本や中国を訪れた外国人観光客が、帰りに韓国にも寄るようにしたほうがいい」などと話しています。観光関連でこんな話が出てきたのは、私が知っているかぎりでは初めてです。しかし、ついてに立ち寄るとして、どこまで効果があるのでしょうか。もともとリピート率が他の国より低いとされているだけに、リピート率を上げること、また、記事でも強調されていますが各地方にも外国人観光客が訪れるようにすること、などが必要でしょうけど・・いまのところ、そこまで首が回らないのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・今年上半期、日本を訪れた韓国人観光客が300万人を超え、韓国を訪れた日本人観光客の3倍を超えたことが分かった。上半期、日本を訪れた全体の外国人も韓国を訪れた外国人の2倍を超えるほど、外国人観光客は韓国より日本に訪れている。円安による影響もあるが、日本は東京の他にも地域観光地も人気を集めている点が、理由として挙げられる。今年上半期、日本を訪れた全体外国人観光客は1071万2000人で、韓国を訪れた外国人観光客(443万1千人)の2.4倍だった。

他の国の人たちも、韓国よりは日本を多く訪れている。上半期日本を訪れた台湾人観光客は177万1000人で韓国を訪れた台湾人観光客(40万2000人)の4.4倍だった。香港人観光客も日本訪問客が91万人で韓国訪問客(16万9000人)の5.4倍であり、アメリカ人の場合日本訪問客が97万2000人で韓国訪問客(51万4000人)の1.9倍だった。タイやベトナムなど東南アジア諸国と英国、フランス、ドイツなどヨーロッパ諸国も日本訪問客が韓国訪問客より多い・・

 

・・旅行業界の関係者は「地域特有のコンテンツ開発をしなければならない」とし「国内では、ある地域で吊り橋が人気だと言われると、いろんな地域がそれをコピーするのが現実だ」と指摘した・・・・別の旅行業界関係者は、「冷静に考えれば、現在では韓国が日本や中国など隣国に比べてコンテンツが不足するしかない」とし「日本や中国に行ってから、韓国にも立ち寄るようにする政策を考えてみなければならない」と話した・・・・国内の祝祭(※祭り)伝統市場などで有名な「バガジ料金(※ぼったくり)」問題も解決すべき課題である(聯合ニュース)・・>>

When in M78, do as the Ultramen do。郷に入っては郷にしたがえ。その場に合わせようとする努力が無いと、現場にも、自分自身にも、何も楽しいことは見つかりません。それは観光でも滞在でも同じこと。ちゃんとルール守って、お金使って帰るならいいですが・・さて。これ、初めて京都に行ったとき、アメブロに書いた内容ですが・・欧米からの観光客たちは、研究熱心です。中国語を使う観光客たちは、よく笑います。でも、韓国語を使う観光客は、あまり笑顔を見せません。これは、最近でもあまり変わっていないと思います。 最後にちょっとした告知ですが、新刊の一部が、週刊SPAに掲載されました。リンクはヤフー版です。抜粋したものではありますが、よろしければ、ぜひお読みください。

 

 

おかげさまで、新刊「韓国人として生まれ、日本人として生きる」が発売中(2023年7月29日発売)です!2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」を受け入れ、その連続性を大事にしながらも、「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。「両国間の架け橋になりたい」などと全然思っていない理由は何か。『日本人』として初めて韓国を訪れたときの感想をメインにして、一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。新刊・準新刊紹介エントリーもぜひ御覧ください。ありがとうございます
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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 ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2023年7月29日)からですが、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。「韓国人として生まれた」より「日本人として生きる」を上位の概念にしたのはなぜか。なぜ名前を変えなかったのか。帰化した人たちがよく口にする「両国間の架け橋になりたい」などの言葉について、私はなぜ「そんなつもりはありません」としか思っていないのか。一つ一つ、自分なりの持論を綴りました。 ・新刊は、<韓国の借金経済(扶桑社新書)>です。本書は経済専門書ではありませんが、家計債務問題の現状を現すデータとともに、「なぜ、マンションを買えば貴族になれるのか」たる社会心理を、自分なりに考察した本です。帰化を進めている私の率直な気持ちを書いた<日本人を日本人たらしめているものはなにか~韓国人による日韓比較論~>も発売中です。・刊・準新刊の詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当に、本当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。