ファーウェイ新型スマホにSKハイニックスのメモリー・・韓国メディア「猶予措置に影響があるのでは」

ブルームバーグなどの報道によると、中国ファーウェイ社の新型スマホに、SKハイニックスのLPDDR5やNAND型フラッシュUFS3.1が使われていることが確認されました。米国はファーウェイ相手にいろいろ措置を取っているので、もしファーウェイとSKの間にある種の取り引きがあったなら、大きな問題になります。ブルームバーグの最初の記事には「各種措置が始まる前に購入しておいた分を使ったのでは」という見方もありましたが、画像で分析した結果、今年になってから製造された製品であることが分かりました。

米国商務省はこの件で正式に調査を始めましたが、SK側は「ファーウェイと取り引きした事実はありません」としており、多くのメディアも、いまのところ「SKが意図的に取引したのではなく、流通の過程で問題があったのではないか」としています。SKには何の問題もないとの趣旨で、中には、中国側が米国陣営の措置は意味がないと『公開』するため、あえてSKの製品を使ったのではないか、という記事もあります。しかし、一部からは、1年猶予措置(中国工場への装備などを搬入できる猶予)の延長に影響するのではないか、という見方も載せています。猶予期間は、来月11日までです。毎日経済によると、今回の製品が中国工場で作られたものなのかどうかまでは確認がとれないでいる、とのことです。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・LPDDR5とUFS 3.1は、現在、情報技術(IT)業界で主力市場に該当する製品群だ。業界では、SKハイニックスが量産した製品が半導体仲介業者を経てファーウェイまで渡ったものとと推定している。これらの製品がSKハイニックスの中国内工場で生産されたのかは確認されなかった。SKハイニックスは、中国内の工場で生産した製品でも、いったん国内に持ち込んだ後、輸出手続きをする。半導体業界関係者は「LPDDR5やUFS3.1は大量生産して仲介業者を経由して販売されるだけに、SKハイニックスが認知できなかった状況で仲介業者の流通を経てファーウェイに流れ込んだ可能性が大きいと見られる」と話した・・

 

・・業界では、SKハイニックス製品がファーウェイに渡されたという事実が最終確認されても、米国政府から何かの措置を受けることはないという観測が出ている。ファーウェイ製品に入るという事実を知っていて取引した場合にのみ、措置の対象になるからだ。これと関連して政府側の関係者は「米国政府が判断すること」とし「該当企業と緊密に協議し対応する」と言った。業界では、今回の件が中国にある韓国半導体工場に対する米国政府の半導体機器輸出措置猶予の延長に影響を与えるかどうかに緊張している。

中国現地工場への設備搬入が可能となった猶予措置は、来月11日に終了する。これまで政府は米国側と猶予措置の延長について協議してきたし、猶予延長の可能性が高まり、楽観的な雰囲気が続いてきた。半導体業界の関係者は「米国政府内部で中国に対する措置をより細かく作らなければならないという意見が強くなるだろうし、どうなるか見守る必要がある」と説明した(毎日経済)・・>>

 

「製造時期まで分かるのに、生産工場が分からないのか?」という部分はちょっと分かりませんが、知識が無いのでなんとも言えません。そういうものでしょうか。TSMCなども同じ猶予措置を得ているので、今回、猶予措置がどうなるのかは分かりません。一部のメディアが「延長されるとほぼ決まっている」と報じていますが、もう決まっているなら、この前の日米韓首脳会談で成果の一つとして発表したのでは、な気もします。来月11日が期限なので、いずれ何かの発表があるでしょう。

ただ、猶予措置がどうなろうと、今回の件で、米国の対中関連措置は強化されるだろうし、それが中国売上比重の多いサムスン電子、SKハイニックスのこれからの実績に影響をおよぼすのは間違いないでしょう。しかし、本当に「知らなかった」のでしょうか。SKは中国に工場を建設中で、会長自ら「中国から離れると回復できない」などの発言をしたりしましたが・・どうしても気になります。

 

 

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