韓国経済メディア「100点満点を60点といえる謙遜さが、実にうらやましい」

元気に仕事を続けている、月面探査機スリム(SLIM)さん。トイプードル、シバイヌなど何故か犬ネーミング多い月の岩石ですが、今回スリムが撮影したトイプードルの画像が、また話題になっています。昨日あたりからあまり鮮明ではない月面の画像が多くのニュースに出てきましたが、BBCの記事によると、これは月面の岩石の成分を調べるための写真だ、とのことでして。ピンポイント着陸でこのような画像を増やしていくと、大きな進歩につながるだろう、とも。

「マルチバンド分光カメラ(MBC)で撮影した写真で、岩石の組成を明らかにする画像を撮影できるのだ」、とBBCは伝えています。前にもBBCのYOUTUBEチャンネルで解説してい英オープン大学のシメオン・バーバー博士は、「このカメラは、岩石に含まれるそれぞれの鉱物に、異なる波長で反応する」、「こうした詳細なデータの積み重ねると、月が形成されてから何が起きたのかを知ることができる」と話しています。また、「月面の地質をこうして詳細に調べられるのは、プラスアルファの成果だ」、「私に言わせれば、このミッションはすでに成功していた。これまでの操作技術は、実に素晴らしい」とも。

 

そんな中、「2013年、『2020年に月面着陸船を送る』宣言があったこと、覚えておられますか」という記事がありました。毎日経済は、この件をこう指摘しています。「大統領は5年任期だが、宇宙開発は5年ではなにもできない。だから、とりあえずすごい目標を宣言しておく」、と。27日アルテミス計画関連エントリーでもイ・サンリュル韓国航空宇宙研究院長の「なにもかも宣言的である。計画が本当に実行されたかどうかを確認することになれば、目に見えるもの以外は、実行されなかったものが多すぎるという意味だ」という月源を取り上げたことがありますが、同じ趣旨ではないでしょうか。

ソース記事は、日付けは昨日の正午あたりですが、どうやら太陽電池パネルが稼働する(スリムが再起動する)前に書かれたもののようです。ちなみに書いた人は東京特派員です。それでも記事は、『100点ものの成功を60点と言う日本の謙遜さが、あまりにもうらやましい』としています。個人的には「美しい」という言葉がふさわしいのではないか、な気もしますが・・韓国の場合は政治的な理由でその逆であるという立場的な表現なのでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。ちなみに、引用部分には2013年の話が出てきますが、当時、朴槿恵大統領が「創造経済」を主張していました。政府各省庁はやたらと創造という単語を強調していましたが、ほとんどが既存の案に『創造』という単語をつけただけのものだ、という記事も結構出ていました。月面着陸の話は、そういう雰囲気の中で出てきたものです。

 

<<・・2013年朴槿恵政権のとき、未来創造科学部に出入りしていた時のことだ。新年の業務計画に、月探査内容が盛り込まれており、注意深く読んだ記憶が出る。 月軌道線発射を2017~2018年、着陸船発射を2020年に既存よりそれぞれ5年ほど早める内容が盛り込まれていた・・・・短距離走をはじめた子供を5年後にはオリンピック陸上選手レベルにするという計画だったわけで、とまどうしかなかった。もちろんロケット発射体と月着陸船は異なる概念だが、細部に入ってみると、宇宙関連技術は一つにつながる。当時担当公務員から「大統領の公約だから、私たちもうまくいかないと知っていながら、前倒しに応じた」とし「宇宙事業はマラソンだが、大統領任期は短距離走だから、『とりあえず言っておく式』はいつものことだ」と聞いた記憶が、まだ鮮やかだ 。

このような中、20日、日本の月探査船「スリム(SLIM)」が月着陸に成功したというニュースが列島を熱くした。米国と旧ソ連、中国、インドに続き、世界5ヶ月目の着陸国に日本が名を連ねたのだ。日本宇宙事業は1969年日米宇宙協定締結を基盤に本格化した。それから様々な場所に散らばっていた宇宙関連事業を統合し、2003年JAXAを設立し、2008年宇宙基本法を制定し、JAXAを首相が直接コントロールする内閣直属機構にした。強い官僚制の日本でも、彼らは思いっきり働けるという意味からだ。今月初め、韓国も特別法が通過し、5月頃に宇宙航空庁が本格発足することになる。発足過程も大変だったが、政権圧力と省庁の自己主張の中で、彼らがきちんと働くことができるか心配だ。100点の成功を60点とする謙虚さの日本がまさに羨ましい理由である(毎日経済)・・>>

 

 

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