韓国半導体業界関係者が「日本の自民政権がうらやましいです」と話した理由

昨日もお伝えしましたが、韓国メディアはほぼ例外なくTSMC熊本第一工場開所式を大々的に報じています。大まかな内容は昨日エントリーしましたので、(内容の評価はともかく)他の記事とは少し趣が異なるものをチョイスしてみますと・・まず韓国経済が、韓国半導体企業の日本支部の人の言葉として、「自民党の長期執権が一番うらやましく、そしてこわいです」と報じています。政策が変わらないという意味です。似たような話は国民日報にも出ていて、SKハイニックスが韓国内に作っている工場の場合、用地選定が決まってから5年が経つのにまだ工場ができていない、とのことでして。

今回の熊本のTSMC工場は、着工から竣工まで5年が予想されていたものが、実際は22ヶ月しかかかりませんでした。このような推進力は、『慎重』に進めることを最優先してきた今までの日本のスタンスとは異なるものであり、半導体復興という側面において、日本政府の本気が見えてくるとしか言えない、としています。記事は、これは土地補償問題、政治的な問題などが絡み合っているからだとし、このような現実が、最近の株価指数などに反映されているのではないか、ともしています。以下、両紙から<<~>>で引用してみます。

 

<<・・「韓国の半導体政策は数年後にはどうなっているか分かりませんが、自民党が長期執権する日本の半導体政策は変わらず続くでしょう。これが一番羨ましく、またこわいです」。TSMCの熊本第1工場開所式を見た韓国半導体大企業の日本支社長の話だ。24日の開所式には、日本と台湾メディアだけ招待された。半導体競争国という点を意識してか、TSMC台湾本社は韓国メディアの取材要請には応じなかった。「米国、日本、台湾につながる半導体三角同盟が強くなるきっかけになるでしょうけど、韓国はその中に入れないでいる、そんな構図が描かれる可能性もあります」と、この支社長の言葉は続いた。2011年TSMCの日本進出と日本政府の支援策が発表された時だけでも、「外国企業の旧型半導体工場のために税金を使うとは」という批判があった。しかし、今日、日本の半導体復活戦略は、思ったよりも鋭く深い読みによるものだとの評価を受けている(韓国経済)・・>>

 

<<・・米半導体企業インテルは最近、フォーラムで今年末から1.8ナノメートル(nm)工程量産に入り、6年以内にファウンドリ市場で2位のサムスン電子を超えると宣言した・・・・インテルが信じているのは、半導体市場を手に入れようとする米国のワンチーム精神だ。米政府はインテルに100億ドルの補助金支給を考慮しており、マイクロソフト、オープンAIなど業界もインテル支援に乗り出している。日本の歩みにも驚くばかりだ。TSMCの熊本工場が24日に竣工した。当初、着工から竣工まで5年が予想されたが、22ヶ月ぶりにできた。政府・地方自治体・業界が一つになって、1年365日、24時間稼働した結果だ。何事も慎重に仕事をする日本の特性を考慮すると、隔世の感と言ってもいいほどだ。それだけ半導体復興のための日本政府の姿勢は格別だ。

日本はTSMC誘致のため約11兆ウォンを支援することにし、50年ぶりにグリーンベルトも解除した。私たちの現実はどうか。補助金はなく、税制の恩恵も競争国に遠く及ばない。SKハイニックスの龍仁(※ヨンイン)半導体団地は、用地選定後もクレーム、土地補償問題などで、5年目に入っても工場を建てることができない。他の国は経済安保レベルで半導体市場の先取りに力を注いでいるのに、私たちは内部の異見、政府と政治権の葛藤で、ただ時間を過ごしているだけだなんて、これはどういうことだ(国民日報)・・>>

 

2047年まで622兆ウォンを(民間資本で)投資するという大規模半導体産業団地案も、他はともかく「政策が続くのか」を気にする意見が結構出ています。韓国経済の記事も、そういう趣旨ではないでしょうか。あと、日米台の枠組みとの連携をもっと強化したいなら、まずは中国との関係を「安米経中」とすることからなんとかすべきではないでしょうか。さすがに今の半導体サプライチェーンでサムスン電子やSKハイニックスをはずすことはできないでしょうけど、それ『だけ』ではない状況が展開されつつあるのも事実。まず、もう少し脱中国の姿勢を示す必要があるのでは。

 

 

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