2024年上半期、アジア太平洋地域の株価上昇率1位は台湾、2位日本。アナリストたちの最優先選択肢は日本

2024年上半期、アジアでもっとも株価上昇が著しかったのは台湾で、2位が日本、そしてアナリストたちの間でもっとも「今、選ばれている」のは日本だという記事がありました。なんで聯合ニュースにこんな記事が載ったのかと言いますと、今年、日本、台湾などの株価上昇を、韓国メディアがものすごく気にしていたからです。特に日本株価上昇については、ベンチマークするとかなんとかでユン大統領がバリューアッププログラムを発表するとしたものの、結局はもっとも重要とされる企業ガバナンス構造には何もできなかった、などの展開もありました。

特に、各メディアは、中国株価が下がっていたことなどで、「まるで、日米側ではなく中国側と同調しているようだ」と記事を出したりしました。ほぼ同じタイミングで、日米台の半導体協力が目立ち、TSMCの日本工場開所式、ラピダスとIBMの協力などが報じられ、『チップ4なのになぜ3カ国だけなのか』という記事が増えたのと、同じ線上にある記事だと言えるでしょう。また、ヘラルド経済は「マレーシアよりも上がらなかった」と書いたり、毎日経済がファンド収益率で「それでもブラジル(大幅に下落)を見れば癒やされる」と書いたり、またいつもの書き方で記事(題)を載せています。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・台湾の株価指数が、今年上半期、人工知能(AI)熱風に支えられ、アジア・太平洋地域で上昇率1位を占めた。6月30日(現地時間)米CNBC放送によると、台湾加権指数(※台湾株価指数)はAI関連種目が主導、今年に入ってこれまで28.45%急騰した。台湾市場を牽引した世界最大のファウンドリ(半導体受託生産)企業TSMCは63%も上がり、競争会社であるアップル最大協力会社フォックスコン(ホンハイ精密工業)も同期間105%も上昇した。上昇率2位は日本証券市場だった。代表指数である日経225平均株価は今年初め最高値を相次いで更新しながら17.56%上昇した。日経指数は2月、1989年12月29日記録した最高値38,915.87を34年ぶりに突破し、続いて心理的ラインとされた40,000線を超え、3月22日40,888.34になった・・

 

・・アナリストたちは、台湾証券市場が今後もアジア市場を先導できるにもかかわらず、もっとも選好する証券市場として日本市場を挙げた。米国資産運用会社ティ・ロウプライスのグローバル証券ポートフォリオ スペシャリスト ラフルゴッシュは、企業ガバナンス構造の改善が日本企業の実績に可視的な、そしてかなりの影響を及ぼしていると分析した。ブラックロック投資研究所アジア太平洋地域のシニア投資戦略家ベン・パウエルは、日本のマクロ経済的背景がリスク資産に友好的であるとし、証券市場に対して比重拡大を維持する」と述べた。コスピ指数は同期間5.37%上がり、アジア証券市場の中で上昇率6位を記録した。これに比べてタイ(マイナス8.11%)とインドネシア(マイナス2.88%)、フィリピン(マイナス0.59%)証券は下がったした。アジア証券市場は、ほとんどのアジア中央銀行が通常、米連邦準備制度(Fed・連邦)の措置に合わせて通貨政策を決定する傾向を勘案し、Fedの今後の歩みを注視している(聯合ニュース)・・>>

 

同じ内容の記事に、ヘラルド経済が「コスピは、マレーシア株価指数にもおよばなかった」という題をつけたり、ファンド収益率も米国、インド、日本の順で高かったという内容の記事においても、毎日経済が(ブラジルのファンド収益が少なかったことで)「それでもブラジルを見れば癒やされる」という題にするなど、各メディアには『いつもの』書き方があふれています。本当に直りませんね、こういの。随分前からありましたが。記事本文は普通に書いているだけなのに、なんで題にこういう表現が来るのか・・記者さんが書いたのではなく、編集過程かなにかで入るのでしょうか。

 

余談ですが、韓国金融関連企業の間で、最近「日本ブーム」があるそうです。日本の金融企業を訪れたり、日本の専門家の講演を受けたりしている、とのことでして。アジア経済によると、これは企業ガバナンス改革など、日本企業をベンチマークするためです。政権の政策がパッとしなかったから、民間で動いている、といったところでしょうか。こういう企業レベルの努力は別にいいけど、大企業総帥一家のガバナンス構造をなんとかしないと、難しいかもしれません。企業バリューアップを国家政策として進めるとしつつ、ユン大統領も手を出すことができなかった領域ですから。

<<・・金融界の人たちが、企業バリューアップに成功した日本を訪れている。彼らはバリューアップ関連者を招待して講演を開いたり、関連機関との面談を行ったりする。日本は10余年間、バリューアッププログラムを進めて3大金融グループの株価が最高値を記録するなど企業価値の向上に成功した。特に低成長・低金利という対外環境にもかかわらず、バリューアップに成功できたのは、自体力量の強化にあるため、国内金融も積極的に参考にしなければならないという分析が出ている(アジア経済)・・>>

 

 

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