韓国大統領選挙、流れに変化あり?・・韓悳洙候補が躍進、与党支持率が上昇

次期大統領選挙の支持率関連で、4月30日~5月2日の調査結果が出ました。李在明(イジェミョン)候補の最高裁判決が出たのが2日ですので、その影響が本格的に反映されているとはちょっと思えませんが、一応、その後の初めての調査結果になります。今回の調査で注目されるのは、出馬を宣言した韓悳洙(ハンドクス)前国務総理の支持率です。聯合ニュース(5日)によると、なんと、34.3%です(李候補は46.5%)。保守陣営の希望の光なるか、ならないか、しらんけど、そんなところです。なぜそこで「しらんけど」が来るのかと言いますと、今回の調査は「候補が3人の場合」を想定してのものだからです。

次期大統領選挙で有力候補とされているのは、まず共に民主党の李在明候補、与党国民の力の金文洙(キムムンス)候補、そして無所属で出馬した韓悳洙候補です。しかし、この調査はまだ金候補が与党候補として選ばれる前日のものだからか、「李在明候補、金文洙候補、そして改革新党の李俊錫(イジュンソク)候補」の3人、そして「李在明候補、ハンドクス候補、李俊錫候補」の3人の、それぞれのシチュエーションでの調査です。実際は、「李在明候補、金文洙候補、韓悳洙候補」の3人が有力とされるはずです(李俊錫候補ももちろん出るでしょうけど)。




 

韓悳洙候補の無所属出馬により、保守側の候補単一化は今のところ難しくなったし、李俊錫候補もどちらかというと保守側の人なので、保守陣営の票が分散される可能性があります。また、政党支持率も与党側が上がっていますが、前の総選挙のときも政党支持率にはそこまで差がなかったので(結果は野党の大勝)・・まだなんとも言えませんが、データだけ読んでみると、多少なりとはいえ、与党側の支持が上がっていると言えるでしょう。これは、流れが変わる兆しでしょうか、それとも、共に民主党側の主張のように「すでに流れは決まっている。裁判なども、逆に支持層結集に繋がる」のでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・「リアルメーター」社がエネルギー経済新聞の依頼で先月30日~今月2日・・・・有権者1509人を対象に次期大統領選者選好度を調査(95%信頼水準にプラスマイナス2.5%ポイント)した結果、このように現れた。共に民主党李在明(イジェミョン)候補、国民の力 金文洙(キムムンス)候補、改革新党李俊錫(イジュンソク)候補の3者構図では、李在明候補46.6%、金文洙候補27.8%、李俊錫候補7.5%だった。共に民主党のイ・ジェミョン候補、無所属の韓悳洙(ハンドクス)候補、改革新党の李俊錫候補の3者構図と仮定した場合、李在明候補46.5%、韓悳洙候補34.3%、李俊錫候補5.9%だった・・




 

・・今回の調査は国民の力金文洙大統領選挙候補選出(5月3日)の前に実施されたもので、調査期間中、李在明候補の最高裁判所全員合意体で差し戻しがあった(5月2日)。直前の調査では、李在明候補、金文洙候補、李俊錫候補の3者構図の場合、李在明候補50.9%、金文洙候補23.3%、李俊錫候補7.4%を記録したことがある。前の調査までは、韓悳洙候補を入れての調査は行われなかった・・・・次期大統領選挙勢力選好度調査では、「野党側による政権交代」を支持すると答えた割合が51.5%、「与党による政権延長」を支持すると答えた割合が42.8%となった。

リアルメーターは、「直前の調査と比較して『政権交代』世論が前週対比5.3%p下落し、『政権延長(国民の力など与党側による政権)』世論は5.1%p上昇し、両意見の間のギャップが8.7%pとなったと説明した。政党支持率は、共に民主党42.1%、国民の力は41.6%を記録した。共に民主党の支持率は前週より4.7%ポイント下落し、国民の力は7.0%ポイント上昇したことで、両党支持率差が6週ぶりに誤差範囲内で接戦の傾向を見せた(聯合ニュース)・・>>

 




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