石破総理の辞任表明、韓国メディア「次は強硬右派首相か」「80年メッセージは難しくなった」など

石破茂総理が、辞任を表明しました。総裁選前倒しはそのまま自民党の分裂と繋がる可能性が高いため、ということで・・その趣旨には同意できます。しかし、やはり、参議院選挙の後に辞任表明すればもっとスムーズだったのではないか、そんな気もします。そもそも、なんでここまで続投にこだわったのか、なんで続けられると思っていたのか、それがよくわかりません。支持するかどうかは別にして、選挙結果というものがありましたから。で、韓国メディアも結構大きく取り上げていますが、日韓首脳会談のあとに褒め一色の記事だったこともあり、ほとんどは「残念だ」「懸念される」などのニュアンスです。特に、KBS、SBSなどほぼすべてのメディアが「次期総理は強硬右派の可能性が高い」という点をクローズアップしています。

また、戦後80年メッセージにまだ期待していたようで、「タイミングを見計らってメッセージを出すと言っていたのに、それも難しくなった」、とも。本ブログでなんども取り上げた内容ですが、今回の談話またはメッセージで、韓国側は、石破総理の「誠意」「努力」を期待していました。言うまでもなく、反省関連の「新しい」表現のことです。安倍元総理の談話の内容を無力化させる効果がある、と期待していたのでしょう。個人的に8月15日過ぎた時点で終わった話だと思っていましたが、各メディアはそうでもなかったようです。そういえば、もし訪韓して日韓首脳会談を開いたりしたら、そんな流れになった可能性もあるにはありますが。以下、<<~>>で引用してみます。




<<・・日韓協力の強化に意欲を見せてきた石波茂日本首相が、参議院選挙などによる退陣論に勝てず、電撃的に辞任意思を表明し、今後の両国関係にどのような影響を及ぼすか注目されています。石破首相は比較的穏健なハト派とされていて、国会演説などで韓国に対して「国際社会の様々な課題でパートナーとして協力しなければならない重要な隣国」として日韓関係の重要性を強調してきました(※これくらいの表現なら、他の総理大臣からも何度もあった気がしますが)。彼はこの日の記者会見でも、外交成果に言及しながら、「李在明大統領と実りある会談をした」と述べました。

昨年10月に就任した石破首相は、日韓国交正常化60周年を迎え、今年1月に韓国を訪問しようとしたが、昨年12月に尹錫悦前大統領が非常戒厳を宣言し、行き先を東南アジアに変えました。石破首相は6月、李大統領就任後も対面会談や電話通話などを通じて韓国と緊密に協力し、両国関係を安定的に発展させると明らかにしました。彼は駐日韓国大使館が6月主催した韓日国交正常化60周年記念レセプションにも参加し、「日韓協力の底辺を広げながらこれまで作ってきた交流の場を次世代に続けたい」と話しました。




当時、石破総理はカナダで李大統領と初首脳会談をして帰国してから、24時間も経たない状況でイベント場に「サプライズ」登場して、話題になりました。就任後、韓国を訪れなかった石破総理が、岸田文雄前総理のように辞任意思を明らかにした後に韓国を訪問する可能性もありますが、訪韓が成就してもすでに辞任することにしたため、大きな両国関係発展への動力にはならないと思われます。また、石破首相は戦後80年を迎え、個人名義のメッセージを出す方案も推進したが、党内保守派を中心とする勢力により辞任する形になったため、、メッセージ発表も容易ではないと見込まれます・・

・・共同通信は「李在明大統領が8月に日本を訪問し、石破総理と会談して日韓関係の安定的発展のための協力を確認したばかりだった」とし「韓国で石破総理は比較的穏健だとされており、退陣後の日韓関係を懸念する声も出ているようだ」と解説した。日本の次期総理はドナルド・トランプ米大統領が同盟国との関係強化にあまり積極的ではなく、北朝鮮が今月3日、中国北京で開かれた閲兵式をきっかけに結集したことを考慮すれば、不安定な東北アジア安保情勢の中、(※次期総理も)日韓関係を重視するスタンスにはそう変化がないだろう、という分析も出てきます。しかし、有力とされる次期自民党総裁候補である小泉進次郎農林水産大臣と、高市早苗元経済安保担当相は、いずれも先月15日、靖国神社を参拝しました。特に高市下経済安保担当相は、韓国と葛藤をもたらした安倍晋三元首相の政治路線を継いでいます(SBS)・・>>

 

余談ですが、トランプ大統領は石破総理の辞任についての質問に「驚いた。彼のことを知っていたし、好きだった。その彼が辞任しようとしており、少し驚いた。彼はとてもいい人だと感じていた。私たちはとてもうまくやっていた」と話しました(NHK)。ウォール・ストリート・ジャーナルは「インフレや移民、低迷する経済成長などの問題に対して有権者が新しい答えを求めるなかで、主流の政党の支持がポピュリストの新興勢力に流出している世界的なドラマの最新の展開だ」と報じた、とのことですが・・この前の参議院選挙結果が「右寄り」だったからでしょうか。それを言うなら、MAGAからなんとかしろ、と言いたいところですが。




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

おかげさまで、「日刊SPA!」にも、4日から3回連続でシンシアリーの記事が載ることになりました。新刊の内容の抜粋となります。
プレジデントオンラインに、記事が載りました。よろしければお読みください。新刊の内容の一部です。
・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
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