韓国李在明大統領が、早くも就任100日となりました。いやーもう100日ですか。本ブログ更新サポート能力においては、明らかに尹錫悦大統領よりは優れていたと認めざるを得ません。でも、やはり文在寅大統領ほどではありませんでした。さらなる成長(なんの?)に期待したいところです。で、100日懇談会があったので、いろいろ記事が出ていますが、「原発は建てる場所がない」(東亜日報)と、「米国との関税交渉、得るものがないのにサインするわけないでしょう」(韓国経済)の2つの記事を紹介します。本ブログでも李大統領の公約として「朝鮮半島をUの字でめぐる巨大な再生エネルギー送電網」について書いたことがありますが、もともと李大統領は再生エネルギーメインの人でした。
しかし、チェコ原発輸出成功などを気にしたのか、いままでは「原発プロジェクトも進める」という趣旨で話していました。各メディアや専門家たちも、輸出はもちろん、国内でも前政権から大きな変化はないだろう、というのが一般的な見解でした。それが、UAEバラカ原発の赤字化、チェコ原発の契約内容の問題などが重なって、ついに原発推進でも支持率に影響がないと判断したのでしょうか。やっと本音が言えたのでしょう。懇談会で李大統領は、原発はもう建てる場所もないし、着工しても建設・稼働に15年はかかり、すぐには電力が得られないので、やはり再生エネルギーで行く、と話しました。また、最近本ブログでもよく取り上げている「米韓関税合意の、対米投資に関する米韓の間の(大きな)相違」について、「得られるものがないならサインするわけないでしょう」と話しました。こちらも、本音ではないでしょうか。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・李在明大統領が急増する電力需要量を、原発では解決できないと強調した。李大統領は、原発の建設と稼働には少なくとも15年かかり、再生エネルギーを拡大させることが現実的な代案になると言った。李大統領は11日、就任100日懇談会で、「原発を建てるところがもうない。今から作っても実稼働まで15年かかる」とし「小型モジュール原発(SMR)も、技術開発ができなかった(※いままでは出来ていたとされていましたが、チェコ原発受注関連内容により、そうでもないと明らかになりました)」と述べた。
李大統領は、「データセンターなどは、すぐに膨大な電力が必要だが、迅速に供給できるエネルギーシステムは再生エネルギーだ」とし「風力や太陽光など、こうした再生エネルギーに集中的に投資して大々的に育てていく」と話した。一方、李大統領は原発政策が政治的に利用されてはならないと強調した。李大統領は「原発政策が理念対立になってはいけない。相手側もそう思ってくれることを願う」とし「原発は10年過ぎた後に建てるかどうかだが、それが(※電力需要の)対策になるだろうか」と指摘した。李大統領は「エネルギーミックスは必要であり、原発も、既存のものは使わなければならない。既存の政策から変わることはなにもない」と話した。李大統領は、以前政府で樹立した「電力需給基本計画」に盛り込まれた新規原発2基を建設する計画についても、現実性がないだろうとした(東亜日報)・・>>
<<・・李在明大統領が11日、「(米国との関税関連の後続交渉について)国益に反する決定はしない」とし「まだまだ、さらに交渉しなければならない」と明らかにした。李大統領は、同日、大統領府迎賓館で開かれた就任100日記者会見で、米国との関税後続交渉の進行状況について言及した。李大統領は「いかなる裏面合意もしない」と強調した。それと共に「合理性と公正性を超えたいかなる交渉もしないだろう」と付け加えた。李大統領は「だから、とても難しい」とし「(米国とサインした)日本(の条件)と同じように(サイン)するのか。日本がどうしたのか正確な情報がないのでなんとも言えない」としながら、李大統領は「交渉の表面は不合理なものばかりであるが、最終結論は合理的に帰結するだろう」とし「そうするべきだ」と述べた。
李大統領は「『他の人は(※日本など合意した他国は)サインしたのに、なんでサインできないというのか』と批判されたりもする」とし、「米国の一方的な関税増額に、私たちが防御しに行ったのだ」とし「良いならサインしなければならないが、私たちに得られるものがないサインを、なぜするというのか」と問い返した。それと共に「最小限の合理的な(条件で)サインをしなければならないだろう」とし「サインできなかったと批判しないでほしい」と付け加えた(韓国経済)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。