李大統領「同盟も重要だが事大はしない。周辺国との関係だって重要だ」・・わざわざこのタイミングで話す理由はなにか

昨日も書きましたが、米韓関係関連の記事が増えました。そんな中、「米韓の原子力潜水艦関連議論は中断されており、韓国側の要請にも米国側は応じないでいる」という記事(12日、毎日経済)がありました。そして、李在明大統領は、「同盟は重要だけど、事大はしない」と話しました(13日、東亜日報)。大統領府の国務会議での発言です。同盟は重要だけど事大はしないというのは、主張それ自体だけ見てみると、何の問題もありません。しかし、全ての主張がそうですが、「誰が」「どういう状況下で」それを言っているのかが重要でしょう。いま、米韓関係がこうなっている中、「米国に事大しない」というのがどういう意味なのか。それは、普通なら「他国にも事大などしない」という意味になるはずですが、「だから中国に近づけばいい」という意味に聞こえてしまいます。実際、この「自主」「独自の」「事大しない」などを韓国に対して(日本に対してもそうですが)もっとも言っているのが、中国ですから。以下、<<~>>で引用してみます。

<<・・李在明大統領は13日、米韓同盟に言及し、「大韓民国の外交方針は明確に実用的な国益外交だ」とし、「国家間の関係において、屈従的あるいは事大主義的な態度は避けるべきだ」と述べた。一部では、最近の国家情報院や統一部をめぐる米韓同盟の摩擦を念頭に置いた発言だとの解釈も出ている。韓米戦略投資交渉については、「戦略投資の対象として挙げられた数多くの国の中で、最も長く交渉が続き、かつ国益に最も合致する結論を導き出したのが大韓民国だ」と評価した。李大統領はこの日午前、青瓦台(※大統領府)で国務会議(※閣議のようなもの)を主宰し、実用的な外交・通商基調に加え、二極化の解消、福祉の自動支援体制への転換、北極航路の開拓・・・・「最も重要なのは大韓民国の国益だ。大韓民国は自主的な独立国家であり、常に堂々と大韓民国のためだけの国益が守られる外交を行わなければならない」と語った。




さらに大統領は、「韓米同盟は外交の軸として継続的に高度化させていくべきだ」としつつも、「周辺の強大国との関係管理も依然として重要だ」と述べた。これは、国家情報院と韓米関係をめぐる騒動の中で中国やロシアが取り沙汰されている状況を踏まえた発言とみられる。李大統領は「国家間には意見の相違が生じるものだ」とし、「意見の相違を最小限に抑え、管理可能な範囲にとどめる必要はあるが、意見の相違が存在すること自体を問題視することはできない。国家がそれぞれ国益を追求する中で、常に意見が一致することなどあり得るだろうか」と語った。その上で、「一致に向けて絶えず議論し、主張し、調整していくこと」だと強調した。情報協力問題などをめぐる韓米間の意見の相違を念頭に置いた発言とみられる(東亜日報)・・>>

<<・・米韓の安保協議が依然として停滞しているのは、ドナルド・トランプ米政権が韓国に対する不信感や疑念を依然として払拭できずにいるためだと解釈される。米国が韓国の国家情報院による情報・防諜活動に対して不満を間接的に示していることに加え、米国からの参加要請があるにもかかわらず、ホルムズ海峡安定化作戦への対応について韓国がいまだ立場を決めかねている状況が重なった結果である。こうした状況を受け、ホルムズ海峡への戦略資産の展開など、韓米同盟を強化し得る政策手段について、先制的にスピードを上げるべきだとの声が上がっている。12日、ワシントンDCの情勢に詳しい外交情報筋は、「韓国政府の実務陣が、原子力潜水艦の導入やウラン濃縮・使用済み核燃料再処理の権限確保に関する議論の再開を米国側に求めているものの、米国側は反応を示していない」と伝えた。




情報筋は「米国が終始消極的な姿勢をとっているため、韓国政府もこれ以上要請を行わないという、一種の膠着状態が続いている」と述べた。両国の実務レベルでさえ実務的な議論が中断しているという点は、韓米間の安保協議が事実上ストップしていることを意味すると解釈される。しかし、外交筋の間では、こうした事態はある程度予想されていたという雰囲気だ。韓米原子力協力担当の政府代表であるイム・ガプス氏は今年1月、訪米の際、原子力潜水艦や濃縮・再処理に関して米国側と迅速に協議を進めることで認識を共有していた。これに先立ち、昨年11月に韓米首脳会談での了解覚書(MOU)が発表されてから2ヶ月余りが経過しており、安全保障協議が加速する条件は十分に整っていた。しかしその後、韓米の通商担当ライン間で行われた対米投資協議において、話にズレが生じてきた。

米議会や政府が、米国企業であるクーパンを韓国が不当に扱っていると主張したことで、議論の余地はさらに狭まった。韓米安保協議の第1回会合は約5ヶ月間延期され、ようやく今年6月にソウルで開催された。韓国政府は今年4月、濃縮・再処理権限の確保に向けた韓米原子力協定の改正提案書を伝達したが、原子力潜水艦関連の提案書はまだ伝達できていない状態だ。こうした状況下で、統一部の鄭東泳長官による北朝鮮の核施設に関する発言が飛び出し、トランプ政権内で韓国に対する不信感が広がったとされる。

米国側は6月末に米国で開かれた北朝鮮のサイバー脅威への対応を協議する韓米日協議体の会合において、韓国国家情報院の参加を拒否したが、鄭長官の発言がその主な原因だと分析されている・・・・情報当局の韓国政府に対する信頼低下が、自然な形で韓米間の安保協議に悪影響を及ぼしたという分析が出ている。ホルムズ海峡の安定に向けた韓国の参加が状況を好転させる機会であったにもかかわらず、その好機を逃したことも、韓米関係を悪化させる要因となった。

李在明大統領は先月の記者会見で、戦争に介入するような派兵は行わないと明言した。政府の外交当局は米国が納得できる派兵案を模索しているものの、国内の政治状況や否定的な世論が障壁となり、大統領府は容易に決定を下せずにいる。米国側は、輸送・軍需・情報収集などのための戦力展開を要請したとされる。それにもかかわらず韓国政府が決定を下せずにいることから、同盟の誠実さに対する疑念が強まっているという(毎日経済)・・>> 今日の更新はこれだけです(しかも遅くなって申し訳ありません)。次の更新は明日(14日)の11時頃になります。

 




ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。

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