最近、趣旨は異なれど右・左の両方から大きく話題になっている米韓関係。右側は「大変だ」として政権批判(いわゆる自主派への攻勢)のために利用しているし、左側は「ほらみろ」と政権擁護(同盟派への攻勢)のために利用しています。そんな中、ハンギョレ新聞(16日)によると、米国は、北朝鮮の核関連情報を、経済案件(記事で取り上げているのは主にクーパン問題)と繋げています。すなわち、韓国政府がクーパン問題などを解決しない限り、情報共有を再開しないという意味です。ファイナンシャルニュース(16日)によると、政府はさっそく、記事と同日、この件を否定しています。朝鮮日報のときのように法的対応でも取るのでしょうか(笑)? 以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・米国の情報当局が、6カ月以上続いている対北朝鮮情報共有の制限問題を解消するためには、「クーパン(Coupang)」問題など両国間の経済的懸案も解決しなければならないという立場を、最近韓国政府に伝えていたことが15日、確認された。米国が情報制限問題を、安全保障上の信頼回復だけでなく経済的な対立案件にまで結びつけていることから、この問題が長期化するのではないかという懸念が出ている。与党側の高官は15日、ハンギョレ新聞に対し、「米国の情報当局が最近、北朝鮮の核関連情報共有の制限解除に関し、『情報当局間の信頼回復はもちろん、クーパンを含む経済問題が解決されなければ(情報共有制限の)問題も解決しない。クーパン問題がエスカレートしているため、この問題が解決に至っていないのだ』という立場を伝えてきた」と述べた。同氏は、米側の立場を政府内で共有したという。
米国は表向きには、3月に鄭東泳統一部長官が北朝鮮のウラン濃縮施設について言及したことを「機密漏洩」とし、これを対北朝鮮情報共有を一部制限する根拠としているが、その一方で、経済的な懸案までもこの問題に結びつけていることになる。このため、韓国政府が鄭長官によるウラン濃縮施設に関する発言の経緯を説明し、不信感を払拭するだけでは、対北朝鮮情報共有の制限問題が解決するのは難しいとみられる。米国側は、クーパンによる大規模な情報流出をめぐる韓国政府の調査や課徴金の賦課について、米国企業に対する差別的な措置であるとして問題を提起している。これに先立ち、鄭東泳 統一部長官は・・・・直接説明し、康京和 駐米韓国大使を通じても米国側に経緯を伝えた」と述べた。それにもかかわらず、情報提供を制限する措置は続いている。
与党側の高官筋は、「韓国政府は、鄭長官がすでに2025年7月の統一部長官候補としての国会人事聴聞会で『クソン』について初めて言及していた事実を伝え、米国から得た機密を漏洩したわけではないと説明した。しかし米国側は、『鄭長官が、正確に確認されていなかったクソンの核施設に関する事実を、ラファエル・グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長の報告であるかのように引用して語ったことは問題だ』という姿勢を崩していない。米情報当局は、イ・ジョンソク国家情報院長についても親中的な人物だと認識している」とし、「以前は北朝鮮の核関連情報が1日数十枚単位で毎日共有されていたが、現在は極めて断続的にしか届いていない状況だ」と語った(ハンギョレ新聞)・・>>
<<・・青瓦台(※韓国大統領府)は16日、米国が対北朝鮮情報共有の制限解除と「クーパン」問題を関連付けたとする報道に対し、「事実に基づかない報道は韓米関係にも影響を及ぼしかねないため、慎重を期してほしい」と要請した。青瓦台はこの日、メディア向けの告知を通じてこのように伝え、「韓米両国は各レベルにおいて、諸懸案について緊密に意思疎通および協議を行っている」と明らかにした。これに先立ち、一部メディアは与党高官の話として、米情報当局が対北朝鮮情報共有の制限を解除する条件として、情報当局間の信頼回復に加え、クーパンなどの経済懸案も解決する必要があるとの立場を、韓国政府に伝えたと報じた。また、同高官が米側の立場を政府内部に共有したという内容も含まれていた(ファイナンシャルニュース)・・>>
ちなみにクーパン問題で、米国からは「韓国政府が中国に対しても同じことをしているのか」という疑問が提起されています。5日に本ブログでも取り上げましたが、米中戦略競争委員会名義の書簡のことです。内容は:<<・・2025年10月にAliExpressのOTP(ワンタイムパスワード)セキュリティの脆弱性を突いたハッキングにより、韓国の中小販売業者の精算金約600万ドルが奪取されたことにも触れた。同氏は「プラットフォーム側が侵害の事実を4ヶ月間隠蔽していたにもかかわらず、韓国の規制当局は施設の家宅捜索を行わず、罰金も科さなかった」と主張した。さらに、AliExpressやTemuなどの中国系プラットフォームで販売された子供向け製品から、基準値を大幅に超える鉛やカドミウムなどの有害物質が検出された際、韓国当局が法的拘束力のある規制ではなく、自主協定の締結にとどめた点も問題視した・・・・(※クーパンには厳しい対処をしている韓国の政府のスタンスを)中国系プラットフォームへの対応と比較した・・>>、です。ま、なんというか、全般的な信頼の問題でしょう。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。