韓国とウクライナの対立がどんどん激化しています。思えば、ゼレンスキー大統領が国連総会で「北朝鮮の捕虜2人を韓国に送還しました」と発表したのが始まりでした。ちなみに韓国の憲法上、北朝鮮も韓国の領土ということになっているので、亡命などではなく「送還」と言うことになっています。それから、韓国側は李在明大統領が前面に出て「何で非公開合意を破ったのか」としながら、ウクライナ側を強く避難しました。ウクライナ側の話だと、捕虜の送還に関して非公開にする理由がないし、韓国の憲法に北朝鮮の人たちも韓国民ということになっているし、随分前から韓国側とそういう話をしている、となっています。しかし李大統領はまさしく激怒し、ウクライナに公開謝罪しないと追加措置を取るとまで言い出しました。
そんな中、一つ前にも書きましたが、ちょうどイギリスのガーディアン紙が「韓国から燃料(ロシア側でもっとも足りないとされる軽油など)がロシアに流れているという記事を載せました。ウクライナ側はこの件で、またもや韓国政府のスタンスを批判しました・・が、実はこの件、ウクライナ側の反応よりも、韓国メディアの反応のほうが「本題」に近い気もします。韓国メディアは(全部ではないですが)ほとんどが、「非公開合意を破ったことについてはなぜ何も言わないのか」ということを中心に、反論しています。聯合ニュース(6日)など、本当にほとんどの記事がそんな感じです。この「影の船団」の件と捕虜送還と何の関係があるのかは分かりません。完全に「ロシアに韓国から燃料が流れている」ではなく、「ウクライナがなんかまた話した」ことを問題にしているわけです。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・ウクライナ、「韓国の対露石油供給」記事を引用し韓国を批判(※題)。「精製能力を失ったロシアを支援、他の制裁政策と極めて対照的」、北朝鮮兵捕虜の韓国移送の公表をめぐる釈明や謝罪はせず(※見出し)・・・・北朝鮮軍の捕虜の韓国に移送されたことに関する非公開合意の有無をめぐり、韓国政府と対立しているウクライナが、韓国がロシアに石油製品を大量に供給したとする海外メディアの報道を引用し、韓国を批判した。ウクライナ大統領府のウラジスラフ・ウラシウク制裁担当補佐官は6日(現地時間)、フェイスブックで、韓国がロシアに軽油などを供給したとする記事の内容を引用し、「韓国の(対ロシア)制裁政策と極めて対照的だ」と述べた。英紙ガーディアンは・・
・・(昨日お伝えしたガーディアン紙の記事の内容を簡単に伝えた後に)韓国の複数の港から積み出された計17万6000トン以上の石油製品が、ウラジオストクなどロシア極東地域に輸送されたと報じた。ロシアに供給された石油製品の大半は、ウクライナの攻勢によりロシア国内で供給不足が最も深刻化していた「軽油」だったと、同紙は分析した。ウラシウク補佐官は、「(韓国によるロシアへの石油製品の)供給は、ウクライナによるロシアの石油精製施設への攻撃で精製量が減少し、ロシアで燃料不足が発生したまさにその時期に始まった」とし、「韓国からの輸入は、事実上、ロシアの自国の精製能力喪失に伴う影響を相殺する一助となった」と主張した。
ウクライナがロシアの戦争資金源を断つために石油施設を標的とした攻勢を強めている状況下で、韓国による石油供給は、こうした対露圧力の基調と合致しないという趣旨だ。ブラシウク補佐官は、ソーシャルメディア「X(旧ツイッター)」に、韓国の対ロシア政策を「肯定的」な側面と「否定的」な側面に分けて分析した投稿を行った。肯定的な側面としては、ロシアおよびベラルーシに対する輸出包括規制の対象を拡大したことや、北朝鮮との軍事協力に関与したロシアの船舶・機関などを制裁対象に加えたことなどを挙げた。一方、否定的な側面については、対ロシア石油供給に加え、「ロシア産原油価格上限制度に参加しておらず、ロシア産石炭や液化天然ガス(LNG)を相当量購入し続けている。ロシア産原油・ナフサの輸入再開も検討した」と記した。
韓国外交部は英紙ガーディアンに対し、「対外貿易法に基づき、戦略物資だけでなく軍事転用が可能な1402品目に及ぶ非戦略物資にまで輸出規制の対象を拡大し、これを厳格に運用している」とし、「国際社会の責任ある一員として、ウクライナ戦争を終結させ、平和的な復興を実現するための国際的な取り組みを支持し、積極的に関与している」と明らかにした。ウォロディミル・ゼレンスキー大統領を含むウクライナ当局は、現時点まで北朝鮮軍捕虜の韓国送還に関しては言及していない。韓国大統領室は先月28日、ウクライナ側が非公開で合意していた北朝鮮軍捕虜の韓国移送の事実を一方的に公表し、さらに「非公開の合意はなかった」という虚偽の事実まで発表したとして、公式な釈明と謝罪を求めた(聯合ニュース)・・>>
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。いつも、ありがとうございます。今回は、<韓国リベラルの暴走>という、李在明政権関連の本です。新政権での日韓関係について、私が思っていること、彼がいつもつけている国旗バッジの意味、韓国にとっての左派という存在、などなどを、自分自身に率直に書きました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年8月30日)<韓国リベラルの暴走>です。韓国新政権のこと、日韓関係のこと、韓国において左派という存在について、などなどに関する本です。・準新刊は<THE NEW KOREA>(2025年3月2日)です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。・既刊、<自民党と韓国>なども発売中です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。