萬折必東

更新が思ったよりずっと遅くなってしまい、申し訳ございません。でも、本当に良い時間が過ごせました。まだ人が多そうなところには行かなかったので、写真とかも旅館で撮ったものしかありません。さっそく通常更新に戻りたいと思います。

韓国経済の記事で、久しぶりに「萬折必東」という字が出てきました。これ、駐中韓国大使が書いたもので、個人的に「ここまでするか」と思った事案ですが、韓国では一部の保守系以外には、さほど話題になりませんでした。もう1~2年前のことだと思います。まず、これがどういう意味なのかを、9月8日の朝鮮日報から引用してみます。各記事、<<>>が引用部分となります。

 

<<全国にある、多くの士大夫(※朝鮮時代の高官など)の墓碑には、「有明朝鮮」と書いてある。 「明の属国である朝鮮」という意味だ。朝鮮だけではない。「有唐新羅」と記された新羅時代の墓碑もあるし、「有宋高麗」、「有元高麗」などの高麗王朝の碑も目立つ。でも、朝鮮は特にひどく、外交政策であるべき『事大』が『倫理』に変身してしまい、精神世界に集団的な問題を引き起こしてしまった。

朝鮮の王「宣祖」は、壬辰倭乱(※秀吉の朝鮮出兵)終戦後、明軍の総司令官だったマンセドクが帰国することになると、彼に見てもらうため、急いで「再造藩邦(※諸侯国をまた建ててくださった)」と書いた。そして、明の皇帝に「萬折必東」と書いて送ることも忘れなかった。「黄河が万回折れて曲がっても、最終的に東に流れるように、皇帝に向けた忠誠は変わりません」という意味だ・・

・・オランケ「清」によって「明」が消え、事大と忠誠の対象も消えた。すると、朝鮮の名分論は、二つに分かれた。明の敵討ちのために清と戦うという北伐論も主張したがこれは現実的に無理だった。もう一つの名分論は、朝鮮が明を継承したという朝鮮中華論(※小中華思想)を新しい事大イデオロギーにすることで完成した。明はもう無いけど、明の輝かしい中華文明が朝鮮に渡ってきたという論理が「朝鮮中華論」である。朝鮮は明の精神的後継者で、明は朝鮮で復活したので、清と戦う必要がないという論理だ。戦いでは惨敗したが、精神的に勝利を収めたので、明にちゃんと祭祀を捧げ、政治で問題がなければそれで十分だったわけだ・・>>

 

ここからは、韓国経済の記事です。話したのは、チェ・ジンソク西江大学哲学科教授です。前に本ブログに出演(引用)したことがあります<<・・このような(※中国にやられた)歴史を経験していながらも、今の韓国は、親日清算にだけ命をかけ、中国には自ら『屈従』を選んでしまいます。文政府の駐中大使が、習近平中国国家主席に信任状を受ける席で、ゲストブックに「萬折必東」と書きました。この言葉には、諸侯国である朝鮮が、天子の国、明を崇めるという意味が込められています。このように、独立精神を選択的に使用しているのに(※中国には独立精神を言わない、日本にだけ言い過ぎる)、ちゃんとした親日清算ができるわけがないでしょう」・・>>

 

親日清算そのものがナンセンスでしかないので、ちゃんと出来るも何も無いとは思いますが・・なんで「独立精神(親◯清算)を日本にだけ適用し、中国には適用しないのか」という話は、そのとおりであります。日本不買と言いつつユニクロは売れる、『自分便利な方』を選ぶだけの、選択的な動きでありましょう。ちなみに、文在寅大統領は「中国は大きな峰、韓国は小さな峰」と話したことがあります。

 

 

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