現地時間22日、フランス パリで、EUとインド太平洋地域の国(日本、インド、韓国など)約30カ国が参加した閣僚会合(韓国で言う「長官会議」)が開かれました。米中は参加していません。気候変化、経済関連など様々なことについて話し合いましたが、タイミング的にも、ウクライナ自体が大きな話題になり、各参加国はロシアのスタンスを問題視しました。ですが、韓国だけがロシアに何も言わず、日本の佐渡島の金山(佐渡金山)問題を熱く語りました。
まず、いつもに比べると表現は抑えられていますが、韓国の鄭義溶(ジョンウィヨン)長官は、いわゆる歴史問題の提起から『仕事』を始めました。中央日報から鄭長官の発言だけまとめると、「(閣僚会合の安保・国防セッションで)インド・太平洋地域が多様性とダイナミックサを基盤に急速に発展してきたが、域内の国の間には歴史問題が依然として存在し、多国主義・法治に基づく国際秩序がまだ定着できず、不信と安保不安が続いている。EUが過去の歴史的葛藤から和解を成し遂げ、多国間主義を通じて団結を成した経験から、インド・太平洋地域協力に適用できる教訓を得ることができるだろう」。
具体的な案件や国名は言わなかったものの、意訳して書き直してみると、「日本のせいで(『歴史問題がまだ存在する』)日米韓協力に問題が起きて(『安保法治に不安があり』)いて、法治に基づく秩序が完成できないでいる」になるでしょう。日米韓共助については言うまもなく、クアッドなインド太平洋地域の「多国間の協力」から蚊帳の外にされているのは韓国だし、なにより、『国際法を守れ』と言われている韓国なのに、いったいどのK(くち)が法治を言うのか、わけがわかりません。また、ユネスコのオードレ・アズレ事務総長と面談し、佐渡金山について強い懸念を表明しました。この部分は中央日報から引用してみます。
<<・・鄭長官はこの日、オードレ・アズレ ユネスコ事務総長を面談した席では、佐渡鉱山(※佐渡金山)問題を公論化した。日本の佐渡鉱山世界文化遺産登載推進に合わせ、外交戦を本格化したのだ。外交部は報道資料を通じて「鄭長官はユネスコ世界遺産の懸案と関連、日本が佐渡鉱山を世界遺産に登録申請したことに対して強い懸念を伝えた」と説明した・・>>
しかし、ウクライナ問題については、鄭長官は何も言いませんでした。この部分はアジア経済から引用してみます。 <<・・鄭 外交部長官がフランス・パリで開かれた「インド・太平洋協力のための長官級会議」参加をきっかけに、日本の佐渡鉱山 世界遺産登載の試みを強力に糾弾した・・・・しかし、他の外交首長たちはいっせいに会議でウクライナ事態についてロシアを糾弾したが、鄭長官はこの部分に対しては沈黙した。対北朝鮮問題をめぐってロシアの支持あるいは中立的立場が必要な韓国政府の外交的な状況を考慮したものと解釈される。一方、フランス、EU、日本など他の国家外交首長たちは、一斉に糾弾声明を出した・・
・・外交情報筋たちは、米国など西方国家をはじめ、日本、台湾、シンガポールなどアジア諸国も対ロシア制裁に同調すると明らかにしているだけに、韓国政府も同調するかどうかを決めなければならないだろうと見ている。去る12日、米国ハワイで開かれた韓米日外交長官会談でも、ロシアの追加的な緊張高調を抑止するため緊密に協力することを約束した韓国政府だけに、米国側から何かの協力の要請を受ける可能性がある。この場合、先端産業関連の輸出関連、金融関連の制裁が予想される。しかし、専門家たちは、韓国政府は(※ロシアへの対処ではなく)ウクライナへの人道支援など、慎重な立場を維持すると見ている・・>>
あれですね、「ウクライナで問題が起きたらどうしますか?」と聞かれて、なぜか「日本と戦います」と答える、あれ。他に何かもっと書きたいけど、今日はオチが思いつきませんね。アップデートした内容はありませんが、コメントの注意事項、未読の方はぜひお読みください。次の更新は、明日の9時~10時ぐらいを考えております。近いうちに、「コメントの注意事項」リンクは、下の「拙著のご紹介・お知らせなど」に書き加えて常時表示させる予定です。
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