尹錫悦(ユンソンニョル)氏の大統領就任式関連で、多くのニュースが出ています。特に盛り上がっているのは中国副主席のことですが、岸田総理の不参加についても、まだまだ複数のメディアが記事を載せています。
ですが、そろそろ『政策協議団の訪日は失敗だった』と切り替えればいいものを、『参議院選挙があるから』という内容ばかりです。参議院選挙が~な主張は、もう何度も紹介しましたが、参議院選挙が終われば日本側が融和的なスタンスになるだろう、という主張のことです。衆議院選挙前には衆議院選挙が~でしたが、それから参議院選挙が~になり、多分次はまた「衆議院選挙が~」になるでしょう。
今日紹介する記事も、参議院選挙が終わればなんとかなる、で終わります。ただ、岸田総理の不参加が、韓国側に対するメッセージであること、いわゆる関係改善というものが、韓国側が思っているより厳しい、そんな趣旨は書いてあります。以下、ニュース1の記事から引用します。<<~>>が引用部分となります。引用部分にはありませんが、記事は最初の見出しの部分で「4日時点で、参席者リストすらも韓国側にはまだ通知が来ていない」とし、怒って(?)いるニュアンスです。
<<尹錫悦大統領当選者の就任式に岸田文雄日本首相が参加しないと展望される。最近、尹当選人と岸田首相が韓日関係改善に共感を形成したにも関わらず、関係改善の「険路」の断面がまた表出されたと解釈されている。政府消息筋はこの日、「高位級の参加者については具体的に確定されていない」とし、日本閣議が開かれた後に名簿が確定すると予想した。 そして今回の決定は、ユン当選人に旧朝鮮半島出身労働者、イ◯ンフなど 懸案と関連して具体的な行動を要求する『次善策』でもあると分析した・・
・・これまで外交情報筋たちの間では、ユン当選人の就任式に参加する日本政府の人の『水準』が、韓日関係改善の『指標』になるという観測が多かった。日本の朝日新聞も先月27日、社説を通じてユン当選人の就任式は「機会」とし、「岸田首相は出席し、両国首脳が協力して関係を刷新する姿勢を示すべきだ」と主張した。また、先月24日から4泊5日の日程で日本を訪問した日韓政策協議代表団が岸田首相に直接会い、ユン当選人の親書を伝えるなど、韓日両国とも関係改善のための高位級対話の必要性などを確認した点は、鼓舞されるものだった。
また、2008年、李明博(イ・ミョンバク)当時大統領就任式の時、福田康夫 当時日本首相が出席した先例もあり、日本側の「前向きな決定」に対する期待感が起きていたのも事実だ。しかし、7月の参議院選挙を控え、日本内部では岸田首相の尹当選人の就任式出席に消極的な気流が感知されたと伝えられた。日本が先に「譲歩」する形になるかもしれない、という理由からだ・・
・・岸田首相もこのような雰囲気を意識せざるを得なかったという分析だ。 彼は先月26日、韓日政策協議代表団に会い、「(1965年)国交正常化以後積み重ねてきた友好協力関係をもとに韓日関係を発展させていくには、旧朝鮮半島出身労働者問題をはじめとする懸案解決が必要だ」として 自国世論を意識した発言を出した・・>>
参席する人のレベルなら、副主席が来る国とは光の速さで関係改善が進むかもしれませんね・・かどうかはともかく。最後の「(1965年)~必要だ」の部分を『自国世論を意識した発言』と片付けている時点で、本当に険路確定でしょう。その理由を参議院選挙がどうとかと分析しているなら、険路というか無理ゲーです。言い換えれば、『約束を守れというのは、世論を意識しての発言だ』としているものですから。
最後に、お詫びと訂正を致します。昨日のエントリーでもお伝えしましたが、「韓国側にも林外相の参席が通知されている」という記事を読んだことがあります。今回の記事を読んで「まだ通知無しかな?」と思って調べてみたところ、私の読み間違いでした。一部の韓国メディアに『日本政府が、10日の大統領就任式に林芳正外務相を派遣するという方針を、2日、国会に伝達したと、時事通信が報道した』(直訳)となっていて、韓国国会にそう通知したと勘違いしてしまいました。時事通信の元記事は、「(日本の)『議会』にそう通知済み」という意味でした。理由はどうであれ、間違ったことを書いてしまい申し訳ございませんでした。昨日のエントリーも訂正済みです。次の更新は、いつもどおり16時~17時頃になります。
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